ビジネスにするならシリコンバレーへ~

WikiaはWikipediaのファウンダーが始めた営利事業。イージーな名前である。

「Wikipediaは百科事典、Wikiaは図書館にあるそれ以外の本」とか、「WikiaはWikiのホスティング」とか、「Wikipediaで発見されたいろいろな面白いものに関する観察記がWikia」とか、いろいろなコンセプトがあちこちで語られていて、うーん、やってる本人たちもよくわかってないかも・・・という気もする。ありがちですが。多分Wikipediaとblogをブレンドして、コミュニティ要素を加えたようなものだと思います。収入源はAdwords一本、とのことで、ラジオのインタビューでは「Adwordsだけで上場する最初の会社になる」とのことであった。

さて、もともとWikipediaはフロリダの会社で、ファウンダー氏もフロリダにいたのだが、Wikiaは営利事業。それならビジネス育成に最適な場所へ・・・ということでシリコンバレーはメンロパークに移転してきたのであった。

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トリビアの泉:日米通貨流通量

アメリカの自販機では札を使わないというエントリーでは思いがけなく熱い反応があった。アメリカの自販機、ATMで痛い目に会っている方々が多い模様。さて、それを読んでいてムラムラと興味がわいたのが、日米の通貨流通量である。私の仮説は

「アメリカは、紙幣に比べてコインの流通量の比率が非常に高い」

というもの。札は出番がないのに、やたらとコインが必要なことが多いので。(路上駐車とか)。自販機に札を入れてもお釣りはコインだし。政府系の数字だから一瞬でわかるかなー、とGoogleでサーチしたが、結構手ごわそうなので忘れることに。しかし、どうしても気にかかって、ついうっかり調べ始めてしまいましたよ。あー・・・何をしているのじゃ私、と思いつつ、乗りかかった船、調べ始めたインターネット。

結果は意外にも、ドルと円では、紙のお金:コインの流通割合はそれほど変わらない、なーんと総額の流通量も大差なし。

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アメリカにフリーランスが多い理由

昨日書いたとおり、シリコンバレーにはフリーランスの人がたくさんいる。アメリカ全体ではさすがにシリコンバレーほど多くはないが、でもやっぱりいる。

なんでフリーの人が多いのか、、、というのにはいろいろ理由があるが、そのうちの一つが「能力の個人差が大きい」ということ。会社に頼んでも、来る担当者によってデキが全く違うことが多い。それくらいだったら、最初から頼りになる個人に頼んだ方がよいである、ということがある。

どれくらい個人差があるかのよい例が、今朝のSan Jose MercuryのActionLineコラムに載っていた。このコラムは、Dennisというおじさん記者が、読者の困った事態を解決してくれる、というありがたいもの。シリコンバレー在住の人は知っておくと役に立つかも。様々な故障やサービス不備についてのトラブルを actionline@mercurynews.comにメールすると、読者に代わって企業や役所にかけあってくれるというスバラシイもの。

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アメリカ人の4人に1人が刺青、シリコンバレーの5人に1人がフリーランス

18~50歳のアメリカ人の24%が刺青をしているとのこと。18~29歳だと36%も。

一方、シリコンバレーでフリーランスで働く人は総就業人口の15-30%。(The New American Workplaceより)。完全にフリーという人もいれば、会社で働きながらサイドビジネスとして受託仕事をする人もいる。そういう人の合計。フリーって何だよ、という人は以前の私のエントリーの世界をまたにかけるプログラマタホで過ごすメディカルコンサルタントなどご参考あれ。昔住んでた家の隣の家の夫婦も、お向かいの夫婦も、全員フリーランスだったから、言われればそうかなぁーという感じだが、それにしても4-7人に一人というのは多いですな。

どっちの統計に驚きます?
(訂正→タイトルが「シリコンバレーの3人に1人が」となっていたのを「5人に1人」に訂正しました。半分寝ながら書いたため、本文とタイトルの数字が乖離していた。うーん、数字に弱いのぉ。)

インターネット時代に本屋はどうやって生き残るのか

スタンフォード大学から車で5分ほどのところに、Kepler’sという本屋がある。このKepler’sが経営難を理由に突然閉店したのが去年。その後資金を集め再スタート、「レギュラーのお客さんからの会費制度」を導入して、なんとか1年乗り切りました、、、という記事がフリーペーパーPalo Alto Dailyに載っていた。

Kepler’sは、去年で50周年を迎えた由緒正しい本屋で、Grateful DeadのJerry Garciaが無名だった頃に演奏したりしてたこともある。「出版時の講演&サイン会ツアー」はアメリカの文学界ではつき物なのだが、ちょっとした作者のものがベイエリアで行われるときは必ずKepler’s。単なる本屋というより地元の名所。

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たかが広告費ではないということについて

7月27日の日経産業に掲載頂いたコラムです。以下本文。
***
「グーグルはすばらしいといっても、収益源は結局のところ単なる広告費」という声がある。これは大間違いだ。

そもそも、全ての事業は何かを売ることで成り立っている。そして、「売る」という行為には、商流、物流、情報流の三つの流れが必要だ。商流は金の流れ、物流はモノの流れ、情報流は商品に関する知識の流れ。

クレジットカード、プリペイドカード、エスクロー決済といった商流のツール、宅配、コンビニ止めといった物流の新たなあり方の価値は、誰もが認めるところ
だろう。一方、形がないために軽視されがちな情報流。しかしこれは、問屋や商社といった仲介業者が生き残っていくための最後のよりどころとして、過去二十
年さかんに語られてきたもの。「広告」は、その大切な「情報流」を担う重要な機能である。

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シリコンバレーIT業界転職率

驚くなかれ。

IT業界で働く4大卒以上の男性の一社当たり平均在職期間は、全米で4-5年。シリコンバレーだけだと2-3年しかない。

「転職ばっかしてる人もいるよねー」という「自分の周りの人に聞きました的調査結果」ではなく、Current Population Surveyという、国勢調査のようなものから丹念に拾った数字。2005年11月に出たJob-Hopping in Silicon Valley: Some Evidence
Concerning the Micro-Foundations of a High Technology Cluster
というレポートからのもの。母集団の数は44,202人。
(男性に限っているのは、調査の目的が地域間格差を導くものなので、性差の影響を防ぐため。)

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ミドルクラスの地盤沈下

アメリカでは、「貧富の格差拡大」じゃなくって、真ん中層が1人負け、という話。超リッチな層がさらにリッチになるなか、今までずるずると下がってきた社会の底辺の方の人たちの収入は底をうち、一方それと比較すると、真ん中あたりの収入が伸びていない、と。
EonomistのInequality in America (ちょっと前の6月15日のもの)
記事自体は、「スーパーリッチがもっとリッチになってしまって、こんなので大丈夫アメリカ?」というありがちなテーマだったが、それより、冒頭にも書いた
「4大の学卒の収入上昇率<高卒以下の収入上昇率」
っていうのに瞠目しましたです。はい。過去5-10年くらいの、まだ新しい現象ということで、統計の取り方次第で違う結果になってしまう程度のものではあるようではあるが。

実際、シリコンバレーの生活実感としては「4大卒の落ち込み」は結構そうかな、という感じ。

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嘘と手続き:ストックオプションのバックデート

本日は、日本は「手続き至上主義」、アメリカは「嘘つき許さない主義」というお話。サラッと書こうと思ったら随分長くなっちゃいました。ふー。

さて、磯崎さんのblogより、ストックオプションのバックデートとは

株価が底の日に遡ってストックオプション関係の書類を捏造する方法 

ちなみに、当地ではこのストックオプションバックデート問題は結構大事件で、シリコンバレー株式会社の社内報であるところのSan Jose Mercury Newsにこの話が載らない日はないってくらい。とある調査では1996年から2005年にかけて付与されたストックオプションの10%(会社数にして3割)が幹部社員(CEOとか)へのストックオプションをバックデートしてた、と。

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ウォーレンバフェットがビルゲイツに3兆円託して世界が変わる

Warren Buffettが、資産のほとんどをBill Gatesの基金に寄付することを昨日発表した。(Business Week: Buffett’s Gift: "A Brilliant Choice")時価$30 billionなり。約3兆5千億円。これで、Bill Gatesの基金の総額はほぼ倍増、今後毎年$3 billion、3500億円を無限に使い続けていけることになる。(少なくとも理論上)ちなみに、ロックフェラーは慈善家で知られるが、その生涯の間に寄付した総額は、2005年の価値に直すと$6 billionしかない。)

Warren Buffettは自ら設立した基金もあるが、
「Bill Gatesに任せたほうがずっと効果が期待できる」
ということで今回の決断に至ったとのこと。(Bill Gatesはマイクロソフトの経営を退き、基金運営・慈善活動に専念することを最近発表したばかり。)

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