オンラインで個人情報がどれくらい取られているかわかるBlacklightとは

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Facebook・インスタグラムの広告は過去5ー6年の間に3段階進化を遂げた。


  1. 欲しいと言ったり書いたりしたものが出てくる
  2. 欲しいと心の中で思ったものが出てくる
  3. 欲しいと思う前に出てくる

私の場合、ここ数年インスタグラムの広告に出てくるものをちょくちょく買っていることもあって、最近はFacebookやインスタの広告に出てくるものは「Facebookのお勧めならきっと私が気にいるものなのだろう」と、やや半信半疑でも買ってしまうこともあるくらい(何でも返品可能だし)。

なんでこんなにFacebookは私の好みを知っているかというと、もちろん、私がFacebook上で誰とつながっているか、特にその中のどの人とメッセージをやりとりしているか、誰のポストをLikeしているかなどからフレンドグラフ(人的繋がりのネットワーク)を見ているからなのだが、さらにFacebook「以外」のサイトの多くにFacebookのトラッカーが入っていて、私がそのサイトを見たという情報がFacebookに送られるというのも大きい。

今月上旬にジャーナリストが最も人気のあるドメイン10万個をスキャンし、そのうち情報が取れた8万ドメインを分析したところ、33%にFacebookトラッカーがあったとのこと。

なお、Facebookがどんなサイトから情報を受け取っているかはFacebookが今年の3月にリリースしたOff-Facebook Activityというトラッカーで見ることができる。例えば私が今見てみるとこんな風に2081サイトが羅列されていました。

Facebookログインを使っているかどうかは関係ないようだ(というか、使っていないところが上位独占。)加えて、私が親しくしている人がどんなサイトに行っているかもわかるわけで、それは私の趣味もわかるでございましょう。


一方、「特定のサイトがどんな情報を収集しているか」を解析してくれるのがInternet Blacklightというサイト。2018年にニューヨークに設立されたThe MarkupというNPOが運営している。The Markupは、「ジャーナリズムにテクノロジーを」という目的の組織である。もはやテクノロジーがわからないとまともなジャーナリズムもできないのに、エンジニアを抱える報道機関がない、という危機感の元にできたようだ。

して、Internet Blacklightで、Gwyneth Paltrowがやっているオンラインショップ、Goopを見てみるとこんな結果に。

アドトラッカーが11個、クッキーが13個、もちろんFacebookトラッカーもGoogle アナリティクスも入っている。さらには、キーストロークとマウスの動きもモニターしている。(なお、Goopはとんでも健康情報をあれこれ発信し続けていて悪名高い。しかし人気である。Gwyneth PaltrowはWeWorkの創業者の奥さんのいとこでもある。)

日本のサイトだと、はてなブックマークはアドトラッカー24個、クッキー39個、そしてFacebookトラッカーもGoogle アナリティクスも入っている。

さらには「個人情報を売却して年間$50M(50億円+)の収入を得ている」と報道されたカリフォルニア州DMV。免許を取ったり、車の登録をしたりするところなので、住所、生年月日、顔写真、所有する車、とクリティカルな情報の塊である。もちろん州の運輸局が運営する100%公的機関なのだが、情報は売っているのであった。そしてそれはカリフォルニア州だけではない

そのカリフォルニア州DMVのサイトをBlacklightで見てみると・・・・

アドトラッカーが12個、クッキーが14個、もちろんFacebookトラッカーもGoogle アナリティクスも入っている。さらには、キーストロークとマウスの動きもモニターしている・・・・ってGoopよりひどいではないか。


というわけで、コンシェルジェのように私が気にいるものをFacebookがお勧めしてくれる裏にはこのようにアメリカが個人情報売買大国である、という残念な事実があるのでした。

Blacklightのサイト

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年間1.8兆円をコンテンツ制作にかけるNetflixのカルチャー

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