八面六臂のイーロンマスク

Photo by DeepMind on Unsplash

イーロンマスクがOpenAIに競合するAIの会社を作ろうとしているらしい。発言できることの制約が多いOpenAIに対抗しバイアスのないAIを作りたいのかもしれない。

というのも去年の12月にマスクは

「AIを意識高い系にトレーニングすること—言い換えれば嘘をつかせること—の危険は致命的だ」

tweetしているからである。イーロンマスクはCEOを務めるTwitterでも発言できることの制約を減らし、トランプ元大統領のアカウントも再度利用できるようにしているので方向性としては同じ。

なお「意識高い系」の元は「woke」で、目覚めている=wakeから来ていて、ポリティカリーコレクトが行きすぎているような人などを揶揄する言葉として使われる。

なおイーロンマスクはOpenAIの共同創業者でもあったが、2018年に意見の相違から袂を分っている。

今回の新会社設立に向けては、Alphabet傘下にあるAI研究所のDeepMindを辞めたIgor Babuschkinという研究者を雇おうとしていて、Babuschkin氏は

「制約が少ないチャットボットを作るのがイーロンの目的ではない」とし、「理由づけ能力や、真実により近い結果を出すモデルがゴール」

とは言っている。

イーロンマスクは買収したTwitterでは泊まり込みで働いているらしいが、それに加えてTeslaとSpaceXのCEOでもあり、脳コンピュータインタフェイスのNeuralink、トンネル掘削のThe Boring Companyにもファウンダーとして関わっている。さらにAIの会社を始めようとしていることになる。忙しい人だ。

その上、私生活も忙しく、9人の子供がいて、去年だけでも3月に歌手のGrimesとの間の第2子が生まれ(ちなみに第1子の名前はX Æ A-Xii*)、11月にNeuralinkの社員との間に双子が生まれている。

というわけで、八面六臂という言葉はイーロンマスクのためにあるのではないかと思う今日この頃であった。

*X Æ A-Xii =エックス・エーアイ・アークエンジェル、と読むらしい。

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