西洋式バスタブの入り方

私は、高校生の頃、AFSという団体のプログラムでオーストラリアに1年ホームステイしたのだが、その時、最初に合宿があった。世界各国からの留学生が1週間ほど一緒に暮らす。そこで「お風呂の入り方」というレクチャーがあって、かなり驚いた。

まず、壇上に本当にバスタブを設置、ビキニ海パンを履いたボランティアの男性が登場。おお〜。

しかし、驚きはここから。「えええ、そんな入り方するの?」と非常にびっくり。いまだに覚えているくらい(当時は)驚いたわけです。多分トラブルが多発したので念入りなレクチャーがあったのだと思うのだが、「体の洗い方」「髪の毛の洗い方」「体の拭き方」など、微に入り細を穿った内容であった。

して、21世紀の今日に至っても、日本のフォーラムなどを見ると「欧米人がどうやって風呂に入っているか」について実は良くわかっていない人が多いようなので、以下微に入り細を穿って説明します。多分、100人中99人の人に役に立たないと思われる素敵な情報でございます。

大まかに言うと、

1 湯を底の方3分の1くらいためる

2 服を脱いでずばっと入る

3 好みの洗浄剤を用いてバスタブの中の湯で体と頭を洗う

4 そのまま流したりせずに立ち上がってバスタオルで体を拭いて出る

ということなのだが、ポイントは、

  • シャワーカーテンを利用する必要はない。使うときはバスタブの外側にたらす。シャワーを使うときは内側だが、バスの時に内側にすると、シャワーカーテンと自分が一緒にバスタブ内で洗われる状態になって気持ち悪い
  • 湯をなみなみと入れない方がよい。湯をためるのに時間がかかるし、ガシガシ洗ってる時にバスタブの外に湯が散乱する危険がある
  • 髪の毛を洗うときは、全身(含む頭)を水没させ、湯の中で頭をががっと左右に揺すると一気にできる。その際耳と鼻を塞ぐのは必須。耳タブを耳の穴の上に折ってかぶせて親指で押さえ、中指で鼻を押さえるとよい。もっとちゃんと手でガシガシゆすぎたいときは、頭の後ろ側をまず水没させてガシガシ、座り直して前傾し前側をガシガシ、という二段構成にする

自分を洗った汚れ入りの湯がついた体を流さないままあがる」のに慣れるのが肝要です。

私のホームステイ先の家はとても古くて、バスタブにある湯の蛇口と水の蛇口が別だった。そして湯の方は火傷必至の熱湯が出てくる。なので、「蛇口から適温の湯を出してそれで体や頭を洗う・流す」ということが不可能。

しかも、シャワーブースは広いバスルームの反対側にあって、バスタブからの移動は困難。シャワーのみにしようと思ったのだが、ステイ先は誰もシャワーを浴びない家だったので、いつから放置されているかわからないシャワーカーテンが垂れ下がっていた。それをさっと引いてみたら、ヒダというヒダにムカデやヤスデがいました。ひーーーー。(かなり田舎であった)。

というわけで、自分についた泡を流せないバスタブで風呂に入る修練を重ねた。

なお、湯の量については、合宿でのレクチャーでは説明してくれなかったので、ホームステイ当初はなみなみ入れていた。しかし、なぜか私だけ風呂が長い。ステイ先の家族は、母親と小学生と中学生の娘が3人で一緒に風呂に入っていたのだが、あっという間に終わって出てくる。不思議に思っていたある日のこと、偶然彼女たちの入浴姿を見て納得・・・・バスタブに10センチくらい入れた水で、さささと3人続けて体を洗っていたのであった。(かなり倹約家かつ地球に優しい家だったので。多分、「もったいない」という言葉を知らないアメリカ人では、さすがに3人一緒に入浴している家族はいないと思う。)ちなみに全員朝風呂だったのだが、それまでオハラショウスケさんのようにゆったり入っていた私が空気読まずであったことを思い知りました。

ちなみに、「湯をたくさん入れない」のにはもう1つ効用があって、湯が冷めて来たら熱湯を足すとまた暖かくなる。ので、最初は最小限にして、少しずつ熱湯を足しながら入ると快適に長湯できる。

というわけで、ホームステイで鍛えられた私は「自分の汚れ入り湯と泡がついたままタオルで拭く状態」でなんとも思わないが、日本の方の中にはこれを聞いただけで発狂しそうな人がいるかも。

最近のアメリカのバスタブだと、シャワー一体型なのが多いので最後にシャワー浴びるのも可。シャワーブースとバスタブが別設置の場合でも、大抵はバスタブ内にハンドシャワーがついているのでそれで手早く流すこともできます。しかし、近所に住んでいる日本人の中には、ハンドシャワーすら耐えられず、いったんシャワーブースに移動して改めてシャワーを浴びてる人もいるみたい。大変ですね。

++

関連エントリー:不潔に強い人間になるという強い覚悟

++

日本人の英語力向上のためリスニングアプリ作ってます。

第3弾、文章聞き取りバージョンも近日公開にむけ最終ブラッシュアップ中↓

母音・子音聞き取りマスターのためのiPhoneアプリ:Listen-IT

西洋式バスタブの入り方」への8件のフィードバック

  1. 今、驚きと興奮の中にいます。ヨーロッパの古い家だとシャワーカーテンがないので、今の今までずーーーーと疑問に思っていたのです!(だったら家の人に聞け、ですが。)
    そういえば、この西洋式バスタブの入り方、よく考えるとヨーロッパの友人の食器の洗い方ですね。 シンクに湯をためて洗剤を投入。湯の中でお皿をスポンジでなでるように洗い、泡のついたまま取り出して、フキンでふく。
    泡がついたまま、水でリンスすることなく終了ーーー!? と私は心の中で思っていたのですが、体もこうやって洗ってるなら、皿だって、ですよね。
    いやー、ほんと勉強になりました。10年に渡る私の疑問に答えるブログ記事、ありがとうございます。

    いいね

  2. 以前英国に住んでいたことがあります。ある飲食店で食器を洗う場面を垣間見たのですが、洗剤につけて洗ったあと水で流さないのに驚きました。

    いいね

  3. いやー、私も、知りませんでした。この前3ヶ月くらいイギリスに住んで、シャワーなしのバスタブで超長風呂をしながら、「こんなこと、長期だったらやってられないなー」!と思ってたので、なるほど、と思いました。
    あとこの前、アメリカで、サラ洗い機がないところで、お皿洗いを手伝い、回りに「遅いな」と思われているのは、分かったけど、でも他にどうすれば良いか分からず、丁寧にゆすいでいたのですが、皆さんのコメント欄を読んで、そうだったのかーと思いました。

    いいね

  4. 目ウロコでした。しかしそこまでオリエンテーションで教えてくれるサービスにも驚きです。さすが留学生受け入れ大国ですね。

    いいね

  5. そっか、バスタブの使い方は多くの日本人には珍しかったんですね。盲点でした。娘は生まれて7年間この方法で入ってます。ちなみに、お湯を一杯に入れると、波立った時に上の方から排水口に流れる仕組みなので泡なり髪の毛なりはすぐに流れてしまって湯船はそんなに汚れません。それから、中西部の冬は乾燥するので子供は毎日は入らないですね。大人は主にシャワー。あと、カビを防ぐため朝使うバスルームと夜使うバスルームは別です。乾燥しているとはいえ、壁や天井はペンキで塗っただけですしね。

    いいね

  6. ボランティアでアメリカの高校生を日本へ交換留学に送る手伝いをしていますが、生徒を送り出す前に「日本の住まい」に関するオリエンテーションを必ず行います。「家へ上がる前に靴をぬぎましょう」とか、「トイレとお風呂は別です」、「お風呂につかる前に、体をきれいにしましょう」などですので、似ていますね。。。

    いいね

  7. 初めてお邪魔いたします。楽しく読ませていただきました。
    実は、「キャリー」という映画の中で、ラストのほうのキャリーがお風呂に入るシーン
    なのですが、不思議でしかたありませんでした。
    頭から豚の血をかぶって全身が汚れてしまっているキャリーなのに、バスタブに貯めたお湯の中で石鹸を使って、髪の毛までも洗って、血と石鹸で赤乳白色になっているお湯から出る時に流しもしないでいきなりバスタオルで拭いているんですよね。
    「うわっ、気持ち悪くないのかな・・・」と不思議だったんですが。
    こちらの記事を読ませていただいて、なるほどーって思いました。
    他にも、入浴の場面が出てくる映画で、やっぱり似たような入り方してるので、
    あちらでは普通のことなのですね。
    ちなみに、何でも試してみたい性格なので、真似してみてます。ただ、お風呂上がる時にはやっぱりザーッと流してます。

    いいね

コメントする

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中