シリコンバレーで企業買収をしたら

知り合いのベンチャーが最近、とある企業に買収された。ベンチャー側は社員30名、買った側は3500人、という規模感。

M&Aはシリコンバレーの華なわけですが、そのやり方もかなり定番化してきてます。90年代にCiscoが多数の買収を行い、しかも買収した企業を上手に本体事業に取り込んだことから、そのノウハウが地域全体に広まった、ということもあり。

買収にかかる金銭的交渉はさてはおきつ、買収後の事業統合を成功させるのが最重要課題。そのための大事なルールが「買収を社内発表すると同時にリストラ策を社員全員に告知する」ということ。

M&Aでは、無駄になる人材が必ず出るもの。セールスや総務的人材は無論のこと、
「特定の技術はいるけど、それ以外はいらない」
といったこともある。いずれにせよ、買収される側はリストラを覚悟しており、買収後の事業や組織がはっきり示されるまでは誰も仕事に本腰が入らない。

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著作権保護よりライブで稼ぐ、というビジネスモデル

プリンスが、イギリスでCDを新聞の「オマケ」として配って話題になった。

The Mail紙の日曜版に、新作CDのThe Planet Earth、300万枚(!)を折込、その上イギリスでのPrinceのコンサートツアーに来た人には、全員無料配布。こちらも延べ40万人超。

New York Timesが、Princeの収益構造を分析しているが、非常に単純化すると、

「Princeはライブの稼ぎがメイン。印税収入はたいして重要ではない。CDは、ライブをプロモートするための広告ツールであり、別に違法コピーがどれほど出回ってもOK。むしろ、沢山出回って知名度が上がり、ライブに人が沢山来てもらったほうがよい。しかも、CDに頼らなければレコードレーベルに利益を搾り取られることもない」

というのがPrince側の論理では、という話。

Princeは非常にエキセントリックな外見、マスコミからのインタビューを受けないといった行動が話題になりがちだが、80年代から長く人気を保ち、ビジネス面でも鋭い才覚を見せている人でもある。そのPrinceの行動ゆえに注目されている。

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ベンチャー投資百科事典的ブログ

今日、Wilson Sonsini Goodrich & Rosati(WSGR)でパートナーをしている多久洋一郎さんという弁護士の方とランチしました。WSGRは、シリコンバレーで最も由緒正しいベンチャー特化型弁護士事務所。HPやAppleも、スタートアップの頃からフォローしたという名門です。

さて、その多久さん、最近ブログも始めたということですが、これがブログと言うよりシリコンバレーのベンチャー投資の要項を事細かに説明したWikipediaみたいな濃厚なもの。アメリカでベンチャーをやろうと思っている人必読。
イメージで言うと、日本の最高峰的弁護士事務所であるところの森・濱田松本のパートナーが、ブログで事細かに法律問題を解説しているような感じ。

シードファイナンスは、シリーズA優先株と転換ローン、どちらでやった方がいい?
とか、
anti-dilutionってなに?
などなど、事細かに説明してあります。)

WSGRが見た、最近のシリコンバレーベンチャー増資の動向も具体的で興味深い。

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TechCrunchパーティー:シリコンバレー的・ノリノリだけどギーク系パーティーのファッション

タイトルが長いんですが、先週の金曜に年に一度のTechCrunchパーティーに行ってきました。我が家からほんの15分ほどのSand Hill RoadにあるAugust Capitalが会場で、参加者が900人というもの。TechCrunchはウェブビジネス関係の人気サイト。パーティーは、そのTechCrunchの巨大オフ会なわけですが、単に無料の酒と食べ物があるのみならず、24社が小さい机でデモをし、うち4社はこの日に新製品発表をする、という「それっぽい」イベント。参加者も、ウェブ系ビジネスやってますげの「それっぽい」人が大勢きておりました。

以下写真つき参加録。TechCrunch Japanの人に「ブログに書いてください」といわれたので、まじめにいろんな人の写真を撮って話を聞いてきたエライ私。本当のことをいうと、パーティーで見知らぬ人とネットワーキングする、というのがヒジョーに嫌いなので、「ブログを書くために話を聞く」という「仕事モード」に入ることで乗り切ったという話も大いにあるのですが。

TechCrunch Party

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MeeboでiPhoneチャットする

iPhone、チャットのアプリケーションがついてきません。その結果にぎわっているであろうと思われる会社の一つがMeebo。チャット一括ログインサイト。AIM, Yahoo, GoogleTalk, MSN, ICQ, Jabberに一括ログイン可能。 有名どころのベンチャーキャピタル、Sequoiaの投資先です。

Meeboは昨日発表されたNielsenのレポート(pdf)で、「最速成長インスタントメッセージサイト」となってます。去年の8月では43万4千人だったユーザー数が、先月には2百万人になったと。成長率2位は、3DアバターのIMVUで154%、3位はGoogleTalkで149%。成長率ではなく絶対数でみると、SkypeMessengerが一位ですが、成長率は20%なり。

Meeboのオフィスは、GoogleもあるMountain Viewという町の、レストランが立ち並ぶCastro Streetにあります。ちょっと前に通りかかったら、レストランがウェーター募集を張り出すような場所に、ひっそりJavaScriptとかDHTMLといった単語が羅列する求人広告を出してました。こんな感じ↓

Meebo job postings

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インターネット時代に新聞はどう生き残るのか

アメリカの新聞の生き残り組みは、二極化が進んでおります。
「全国紙で洞察が深い」
「超ローカル紙で小規模で地元密着」(「子豚が3匹逃亡」みたいなのが一面というイメージです。)

インターネット活用が進むシリコンバレーの新聞であるところのSan Jose Mercury紙はそのどちらにも入らない「悪夢の中間層」に入ってしまっているため悪戦苦闘。過去7年間でスタッフは半減。去年の12月からだけで、既にレイオフが2回あり。アメリカの新聞は、一部の全国紙を除いて、個人や地元の中小企業の広告が大事ですが、当地では、Craigslistで個人広告ニーズが満たされてしまう、というのも痛い。別にテクノロジーやITと全然関係ない仕事をしている人も大勢Craigslistを見てます。カメラマンから専業主婦まで。

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セカンドライフとかけてゴルフと解く。その心は・・・

・・・50時間くらいかけないと楽しめるようにならない。

ゴルフを数時間やっただけの人が

「ゴルフなんて全然だめだ」

と言ったら、ゴルファーは怒ります。たった数時間でわかった気になるな、と。

私なんて、ゴルフ歴20年ですが、今だにスコアカードは極秘。(運動神経の問題もありますが)。昔の経験を振り返っても、最低50時間は費やしてやっと楽しくなってくる感じじゃないでしょうか?

内訳は:

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Google社内ツアービデオ

Googleの社内を写したビデオブログ。San Jose MercuryのDean Takahashi記者によるものです。
Inside the Googleplex
リンク先のページからさらにクリックでビデオが始まります。

この取材の様子を記事にしたのがこちら。この記事に、ビルの番号が42から始まるのは"The Hitchihiker’s Guide to the Galaxy"の中から取ったと・・

えええ!

何年か前Googleに行ったとき、社員の人が

「建物がシリコングラフィックスだった時代に、シリコングラフィックスでは、他のところにある建物が41こあって、これが42個目だったから42という番号にした。その時の番号を踏襲してるだけ。」

と言ってたので、いろんな人にそう説明してしまった。うーん。その時会った人は、もともとGoogle Earthを開発したKeyholeのCTOで、買収からほんの数ヵ月後にあったから、彼もよく知らなかったのかもしれませんが。私の嘘の説明を聞いた皆さん、すみません。

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企業広告はセカンドライフにとって重要か

日本語版、出ましたね。最近、ちょろちょろセカンドライフに入ったり、関連文献を読み漁ったりしてる渡辺です。そんな私のセカンドライフへの関わりは、

1)ビジネス的興味/知的好奇心

がまずきっかけ。しかし、人の話を聞き、人の書いたもの読み、その二番煎じサマリーを作って理解したつもりになるだけでは、私のオタク心が満足しないので、実際アカウント作っていろいろ見てるうちに

2)はまってきた

という感じです。

「人が言っている事」だけでも、セカンドライフについて書かれた英語コンテンツは膨大にあるので、それをシャクシャクと要約するだけでも、かなり面白いんですが、オタク道を進む者としては、無駄な2)の方もやらざるを得ないと。

結果としては、1)、2)両方の側面から奥深く面白くて、山のようにエントリーが書きたくなってしまうのでした。その面白さは、単にゲームとかビジネスとしてだけではなく、「貨幣経済」「犯罪経済」「神経学的認知」など、いろいろあるのですが、今日は「ビジネス面」のそのまた一部で、「企業のセカンドライフ内プレゼンスはセカンドライフにとって大事なのか」という点をば。

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Second Life初心者ツアー開催記

My avatar in Second Life

JTPAギークサロンの一環としてのSecond Lifeツアーは、混乱のうちに終了。

今回は、6人ほどが私の家からアクセス、残りは、ロンドン、日本、アメリカ各地、といったところから皆さんにログインしていただいたのですが、遠隔地から複数がアクセスして楽しむのは、初心者にはちょっと敷居が高いなぁ、というのが正直な感想。というのも、操作方法もよくわからない同志が、Second
Life内だけのやりとりでコミュニケーションを行うのは難しいので。自分のアバターの視点や仕草を操作したり、周囲のものを見たりしてると、中々チャットの文字まで
フォローできないんですよね。

逆に、一箇所に何人かで集まって、Second Life内のアバターをヨロヨロ動かしながらワイワイ遊ぶのはものすごく楽しい。(私、1年分笑いました。腹筋痛い。)文字で説明するのが困難な操作でも、画面を実際指差しながらだったら簡単なこともあるし。人生でSecond Lifeで遊ぶのはこの1回だけ、というのでも十分楽しめます。

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