「成功」は「失敗」の逆ではない

幸せな家族はどれもみな同じようにみえるが、不幸な家族にはそれぞれの不幸の形がある

トルストイのアンナ・カレーニナの出だしである。トルストイ、いいこと言った。

さて、何が言いたいかというと、失敗の逆は成功ではない、ということなのであった。ダメなところを片っ端からつぶしたからといってすごくうまくいくわけではない。

なんでこんなことを思ったかというと、「若者はこういうことをしてはいけない」的ブログを読んで、「ああ、こういうアドバイスって本当に役に立たなかったなぁ」と思ったので。「何かをしてはいけない」ことがわかっても、だからといって「なにをしたらいいか」がわかる訳ではないのである。

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野望あふれるアントレプレナーの教科書ben’s blog

ben's blog読んでますか?

Marc AndreessenとLoudCloudを共同で創業し、3年で27億ドル調達したベンチャーキャピタルAndreessen HorowitzをやってるBen Horowitzのブログ。

ブログというか、会社運営の指南書。それも、「ミニベンチャーを一気に数千人の会社にする」際の会社運営の指南書である。なかなかないです、こういうの。そもそも、「ミニベンチャーを一気に数千人にした人」なんてあまりいないし。たとえ居たとしても、その体験が30年も40年も前ではイマイチ役に立たないこともある。

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スタンフォードMBAの進路と業界のその後・・・

毎年きっちりフォローしてる訳ではないのだが、スタンフォードでMBAを取った学生の卒業後の進路で、どこかの業界が急に増えると、その業界が割合すぐクラッシュする、という傾向があるような気がする。

そして、何ヶ月か前に去年は起業した人が突然急増、というのを聞いて「ベンチャーシーン、そこまでやばいのか」と焦ったが、実は内情は違った・・・という話を以下書きます。

バックグランド

まず、「急に増える」とはどういうことかというと、スタンフォードMBAは年間360人しかいないので、「それまで行かなかった業界に行く人が急に増えた」と言っても、増えた後の人数が10人くらい、なんてこともあります。なので、極めて限定的な傾向。

また、いい加減な情報に基づく漠然と感じる傾向でしかない。時々学生の方にあって、

「最近はみんなどういうところに就職するの?」

とか質問して

「去年はXXでしたね」

と聞く・・・という感じ。実際統計値を取ったらあまり有為ではないかも。

ただし、一応理にかなってはいる。それまで取らなかったMBAの新卒を急に採用するようになった業界、というのは、盛り上がっている可能性が高い。が、MBAの新卒採用はそれなりに時間がかかるので、実際取れた頃にはバブル崩壊の直前まで来てしまう、と。

何かが急速に良くなるときというのは必ずオーバーヒートするので、(アメリカという国においては、まず確実にそうなります)、たとえ実態として業界が上向きになる本当の理由があっても、一旦ちょっとしぼむ局面があるんですね。で、そのしぼみ方がすごく大きいとバブル崩壊と呼ばれる。

卒業生の起業家急増の実態は・・・

で、2011年の6月に卒業した生徒の進路で急増したのが起業。16%が起業したそうです。

ちょっとまって、それって360人中60人近いってこと?

それはすごい・・・のであるが、その実態を、本当に去年卒業して起業中の人に2ヶ月ほど前に聞いた。(この人

彼は、アントレプレナークラブの会長でもあったとのことで、

「同級生でまじめに起業しているのが誰か、全部把握している」

そう。その彼曰く、

「本当に気合いを入れて起業しているのは自分も入れて5人だけだ」

とのことでした。

では残りの50人以上は何かというと、バルクでMBAを採用するコンサルティング会社などで、入社を1月まで待ってくれるところが増え、6月の卒業から半年の猶予が出来たので、

「だったら、試しにちょっと起業してみる」

という人たちだそうです。

いや、ちょっと安心しました。スタンフォードMBA新卒が60人も同時にがしがし起業していたらちょっと怖い。

とはいえ、「試しにやってみて上手く行く人」もいると思うので、起業を促進するという意味では中々良い傾向ではありますね。

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ビジネススクールの授業の討論を聞き取るのはかなり厳しい↓

母音聞き取りマスターのためのiPhoneアプリ:Listen-IT

英語リスニング力向上、Listen-ITのiPhoneアプリをリリースしました

お久しぶりです。

さて、突然ですが、英語リスニング力向上のためのiPhoneアプリ Listen-ITをリリースしました。まず第一弾は、母音の微妙な違いをゲーム形式で聞き分ける「母音ゲーム」です。

カタカナにするとどちらも「ロー」になってしまうlowとlaw、「バット」になるbatとbutなどの組み合わせを聞き分けることで、微妙な母音の違いを耳から覚えられるようになっています。

今後、子音や口語の文章聞き分けのコツその他もろもろを追加していく予定。なお、Listen-ITアプリ紹介のウェブサイトはこちらです

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CD屋もDVD屋も本屋もなくなった。そしてRasputinだけになった

東京のホテルに泊まっているのだが、すぐそばに小さなタワーレコードがある。「いつなくなるかなー」と何年も思っているが、全然なくならない。すごいですね。誰が買うんだCD。

シリコンバレーは、もはやCD屋さんというものがなくなって何年もたつ。それまでは、あちこちにTower Recordsがあったが、事業不振で2006年に清算に。そのTower Records店舗のリースをあちこちで引き受けて新規出店、事業拡大してるのがRasputin Musicというチェーンである。中古CD屋さんなり(新品も売ってるみたいですが)。

サイトを見ると、1971年創業とのことなので、実はけっこう老舗ですね。

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最近$14M増資したPreziでズームできるプレゼンを作ってみた

3日ほど前、東京の起業セミナーで話しをさせて頂きました。

で、それ用に作ったプレゼンがこちら↓Google Earthさながらに、遠くから全体像を見たり、その部分にぐぐぐとズームインしたりしながらプレゼンができる、というzooming presentationのprezi.comにて作成。

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ベンチャー投資におけるバリュエーションの隠し玉:ストックオプションプール

Facebook上場で1000人超のミリオネアが誕生するかも、、、と書きましたが、それはもちろん、みんなストックオプションをもらっているから。

(最近新しく雇用した人については、Facebookは、オプションではなくrestricted stock=制限付き生株を出しているらしいですが)。

して、このストックオプションが、ベンチャー増資において、正味のバリュエーションを引き下げる方向に働くというお話です。ものすごくテクニカルな話なので、興味のある方だけ読んで下さい。

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景気がいいのか悪いのかわからないシリコンバレーの今日この頃

シリコンバレーのITベンチャーとばかり話していると、なんだかとっても景気が良い感じ。

周りのニュースも、FacebookがIPOとか、そのおまけでFacebookのオフィスの壁に絵を描いたグラフィティアーティストもストックオプションで2億ドル超すかもとか、ベンチャーキャピタルのAndreessen Horowitzのファンドに15億ドル集まったとか。

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