セミナーしました

NPOのJTPAでセミナーを行った。富士ゼロックスからEFIという上場企業に転職、数段階の昇進を経てVP of Engineeringを勤める方や、ゲームのスクエアでのFinal Fantasy開発を行った後、Electronics ArtsのVP of Technologyとなった方など、4名のパネリストの方をお呼びした。

内容については改めてJTPAのサイトにアップする予定なので、シリコンバレー企業のVPなどの職位について。

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MBAのダウンサイド

昨日書いたとおり、先週末はMBAのクラスメートのうち女性だけの同窓会であった。
30人来てその内訳は、

子供がいる:12-3人
既婚:20人前後
会社に勤めかつ出世している:5-6人
専業主婦:3-4人

という感じ。きちんと統計を取ったわけではないのでわからないが・・・・。100人ほど女性がいるうちの30人が集まったわけだが、残りは都合がつかなくて来れない人と、人に言うほどの成功を収めていないから来たくない人の二種類に分かれると思う。実際に知り合いでも、「最初に自分の近況を一人ずつ発表するんだけど、あれが嫌だからもう行かない」と言っている人がいた。ごくごく大雑把に見て30人くらいが「人に言うほどの成功を収めていないから来たくない」に入るとすると、「会社で出世している」というのは60分の5、約8%か・・・。育児のために、パートタイムで働いているという人もいたから、男性だったらその確率はもうちょっと高いかもしれないが、それでもまぁせいぜい倍の16%というところではないか。不況のせいもあるとはいえ、履歴書上美しいスタンフォードMBAといってもこんなものだ。

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Midlife Crisis

先週末は、ビジネススクール時代のクラスメートのうち女性だけが集まる、年に一度のWomen’s Retreatであった。サンフランシスコで30人ほどが参加。

その中で話題になった記事の一つがHarvard Business ReviewのHow to Stay Stuck in the Wrong Career。有料だがダウンロード可能。30代以降、既にある程度キャリアを構築したところで嫌気が差して異なるキャリアに移る時のコツ、というかDo’s and Dont’sについての記事だ。

ポイントは、「少しずつ試しながらだんだん何をしたいかの意志を固めていくべき」ということ。「一般的に信じられているが、実はしてはいけないこと」というのも三つある。

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国籍と学問

今日、スタンフォード医学部で血液学のProfessorをしているJim Zehnderとランチをした。スタンフォードの医学部の外国人比率はどれくらい?と聞いたら、「facultyはほとんどアメリカうまれのアメリカ人だけど、将来研究の道に進もうと思っているFellowは9割が外国人、その多くが中国人だね」とのこと。多分、ABC(American Born Chinese)も入っている数字を言っていると思うのだが、それにしても凄い数字ではないだろうか?

「アメリカ産まれのアメリカ人は何をしているんだろう」
と聞いたら、
「うーん、それはいい質問だ。ぼくもわからない」
とのこと。(将来患者を診る医者となろうとする人では純アメリカ人比率も高いようだが)移民を莫大に受け入れる、ということは、高等教育の人口分布をこれだけ変えてしまう。白人男性が、マイノリティーをサポートするaffirmative actionが逆差別だといって反抗する気持ちもわからないではない。(ちなみに、アジア系は進学においてはマイノリティーではないので、決してスタンフォードの医学部が中国人にゲタをはかせているわけではないはず。)

ちなみに、Jimの4歳の甥は「将来なんになりたいの」と聞かれて「Caucasion!」と答えた(?)らしいが。Caucasionだと、少なくともスタンフォードでは研究できないかもしれない・・・・。

アメリカと日本の業績判断

衝撃的・・・と思うのは私だけだろうか?

■Nikkei.co.jp:ソニーの純利益、ゲーム・映画好調で7.5倍に回復 2003/04/25 02:25
■CNET:‘Spider-Man’ can’t rescue Sony this time  April 24, 2003, 7:26 AM

時差を勘案すると日本のニュースの方が6時間遅いだけ、というほぼ同時のニュースで一方は「ソニー絶好調」といい、一方は「ソニー絶不調」と言っている。日本は年度決算の数字を見ていて、アメリカは第4四半期の数字を見ているからなのだが、最初、CNETの方は間違えて去年の記事を読んでいるのかと思って、思わず日付を確認してしまった。

アメリカのほうは「Sony, the consumer electronics behemoth, stunned investors on Thursday by falling far short of earnings targets and projecting a profit slide 」、日本のほうは、「純利益が1155億円と前の期の7.5倍に回復した。ゲーム、映画部門が好調だったうえ、パソコンを中心とするエレクトロニクス部門も採算が改善した。」同じ会社について言っているとは思えない。

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Amgenの大儲け-なぜバイオはすごいのか

Amgenの第一四半期のnet incomeが、45%アップして$493M。CNNMoneyの記事はこちら

これがどうしうて凄いかというと、Amgenという会社は基本的に1種類の発明だけでこれだけ儲けているのである。

Wall Street Journalによれば
Amgen owes most of that growth to its drug Aranesp, which treats anemia, and Neulasta, which helps fight infections. Both drugs are second-generation versions of older products that brought in more than $250 million in the quarter. Amgen’s predecessor to Aranesp, an anemia drug for dialysis patients called Epogen, also racked up improved sales in the quarter.
とのこと。要はEpogenという薬を開発して、一発屋としてこれまでやってきたが、それをちょっと変えた第二世代のAranespとNeulastaという薬も売れて、利益が飛躍的に伸びた、ということ。

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Silicon Valleyで話題の本

最近ちょっと話題な本がWhat Should I Do With My Life。Nudist on the Late ShiftやFirst $20 Millionなど、Silicon Valleyの生態学的な本を書いてきたPo Bronsonの新作。

一体全体どうしたら人生を有意義に生きられるのだろう、と模索する900人を2年間かけてインタビューして書かれたもの。Silicon Valley周辺の人も登場するが、全然関係ない人もでてくる。全部読み通した感想を一言で言うと「キャリア構築の自由度が高い社会というのは、自由であるがゆえに苦しいこともいっぱいある」ということ。日本のように束縛が大きい社会だと、いろいろと責任を転嫁できる先もあるが、何事も自分で選択したとなると、全ては自分の責任。

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Italy & Japan (聖マリア症候群)

19世紀以降のイタリアと日本におけるリーダーシップについて比較したMachiavelli’s Childrenを最近出版したMITのRichard Samuels教授のセミナーに金曜日に行った。イタリアは、日本との比較において最近とても気になっていた国。「出生率低い」、「失業率高い」、「マザコン多い」、という3つの共通点があるからである。

セミナーの本題の日・伊比較は大変興味深かったのだが、私の「面白アンテナ」に引っかかったのは、ちょっと本題とは外れた出生率の話。レクチャーの後に、なぜイタリアの出生率が低いかという質問があり、Because women are saying “fuck you” to the society(これはProf. Samuelsの言葉)とか、Women choose career over having childrenとか、いろいろコメントがあったのだが、「またいつもの議論だなぁ」と笑ってしまった。女だけで子供が産めるわけでなし、出生率が低いのは、男女の問題じゃないのか。もちろん、シングルマザーを増やすというのも実は出生率を高める方策なので、そうなるとまぁ女性の意志が強力にきいてくるのだが、それにしても、こうしてまるで他人事のように男性が出生率の議論をするのを聞くと、なんだかおかしい。こうした「出生率低下を女性の問題とすること」を、「聖母マリアはvirginでキリストを身ごもった」と信じることにもじって、Virgin Mary Syndromeとでも名づけたいところ。

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E*Trade

SmartMoney.comのETrade Reports Profit, Plans Restructuringにあるように、E*Tradeの第一四半期は$21.5Mの黒字。去年の同時期が$270Mの赤字だから、大好戦である。が、大幅なリストラも予定されている。やれやれ。

アメリカ企業、それもハイテクにおいては、社員は景気がよければどんどん雇い、悪くなったらがんがんレイオフするという「変動費」になっている。この緊張感があるから、みんな一生懸命働くのも事実なのだが、変動費化しているプロフェッショナル社員たちにとっては、働くことは戦いである。不安定なのはやっぱりつらい。

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Linksys再び・・・

今朝の新聞のビジネスの一面にでかでかとLinksysオーナー夫婦のにっこり写真つき記事が。

前に、Linksysの売却価格の対売上げ倍率がドーナツ屋にも及ばないというentryを書いたが、$500M分で売り払ったのはこの記事のタイトルにあるような、”A COUP FOR WIRELESS NETWORKING LEADER”もんであろうか、と疑っている。(Coup、はクーデターのクーだが、Coupだけだと大成功というような意味となる)キャッシュだったら話は別だが、Ciscoの株での$500Mである。私はCiscoの株もまだまだ何割か(もしかしたら100%くらい)over-valueだと思っているので、正味売上げ比率1以下で売却したということに近いと思う。

しかし、写真は本当ににっこりしている。にっこりの理由としては2つ考えらる。一つは、オーナー兼ファウンダー夫婦が会社の大きなパーセンテージを持っており、Cisco売却益はほぼ全てこの夫婦の手に入るのではないかということ。「そんなの当たり前じゃないの?」と思われるかもしれないが、ファウンダーが会社の6割以上持っていても不思議じゃない日本のベンチャー(や中小企業)と違って、シリコンバレーのベンチャーでは、ファウンダーの持分が一ケタ台(のそれも下のほう)ということは往々にしてあるのである。

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