Midlife Crisis

先週末は、ビジネススクール時代のクラスメートのうち女性だけが集まる、年に一度のWomen’s Retreatであった。サンフランシスコで30人ほどが参加。

その中で話題になった記事の一つがHarvard Business ReviewのHow to Stay Stuck in the Wrong Career。有料だがダウンロード可能。30代以降、既にある程度キャリアを構築したところで嫌気が差して異なるキャリアに移る時のコツ、というかDo’s and Dont’sについての記事だ。

ポイントは、「少しずつ試しながらだんだん何をしたいかの意志を固めていくべき」ということ。「一般的に信じられているが、実はしてはいけないこと」というのも三つある。

1)本当の自分を知り、その自分が心からしたいことをする
「本当の自分」などいない、と作者は言う。人間の本質というのは何かをしながら、実体験を通じて形成されていくもので、想像や論理ではわかりえないもの。「自分は本当はこういう人間だから、こういうことをすべきだ」というのは失敗の元。

2)信じられるアドバイザーの意見を聞く
自分のことをよく知っている人に意見を求めると、通常彼らは、「自分」の今の状態が続いた方がリスクが少ない人たちなので、とりあえず現状維持がいいのでは、というアドバイスを受けがち。(上司やら、配偶者など)

3)大きな変化を一気に起こす
自分はこういうことが向いているはずだ、という結論に一気に達して、大きな変化(転職、独立など)を一度に実現しようとすると、間違った結果に飛びついてしまうことが多い。

ということで、実は正解は「週末にセカンドジョブとして」とか「まずは小さなプロジェクトで」など、少しずつトライして本当に自分にあうものは何なのかを確かめながらがよい、という。

この記事を裏付けることとして、週末に会ったクラスメートの一人は、彼女の会社(Schwab)の同僚が取ったうそのような本当の話を披露してくれた。

いわく、その同僚は証券会社の暮らしに飽き飽きして、全く違う仕事がしたいと思っていた。そこで、キャリアチェンジのための適性テストを受けたところ1)リテールで直接顧客と相対する仕事がしたい 2)アントレプレナーとして自分の仕事がしたい 3)コーヒーに情熱を持っている
ということが明らかになり、それでは、ということで「コーヒーカート」を起業することにした。そこでカートを買って、それまで働いていたオフィスのあるビルのロビーでコーヒーを売り始めた。しかしほんの数週間で知的刺激のなさに飽きてしまい、元のボスに泣きついてもう一回Schwabに雇用してもらった、とのこと。(「あれ、きみって、昨日まで一階でコーヒー売ってた人じゃないの」なんていうクライアントがいなければいいのだが・・・)

一番のtake awayは上の1番の「人間の本質は行いによって作られていく」ということでしょうか。やってみなければそれが自分の天職かどうかわからない、ということ。アメリカだと、ちょっとサイドビジネスで、という感じで違う仕事を試すのが割合容易なのでよいが、日本のようにリジッドだと「ちょっと試す」というのがむずかしいので困ってしまいますが。

Midlife Crisis」への5件のフィードバック

  1. 飽きてしまうことが見通せないで起業してしまうその想像力のなさは一体なんでしょう.
    というのはさておき,あとはやっぱり「探し続ける意志」そのものが大切ですよね(自戒を込めながら…).

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  2. どんなに好きなことでも、他のことをすべて捨ててしまって集中したりして、結果、変化がないと飽きてしまうことってあると思います。刺激と変化を求めて何かをしても、それは一時的なものでしかないのかもしれません。毎日刺激的な生活って、以外と大変…。
    日本もちょっとずつ変わりつつあると思います。企業も完全雇用しつづけられないので、大企業でも兼業OKなところもでてきはじめています。大切なのは「意志」と「実行」でしょうか。

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  3. 自分自身を振り返っても、やっぱりやってみるまでわからないことがたくさんありました。想像力のなさというより、やはり何事も聞くとするでは大違いで、実際やってみると思いがけない側面が出てくるからではないでしょうか。(私がアホなのかもしれませんが・・)
    「毎日刺激的な生活」は、どんな天職でも得られることはないみたいですよ、ちなみに。。刺激と満足は別物みたいです。

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  4. Chika-sanこんにちは。最近毎日のようにお邪魔しています。
    今回はお世辞ではなく本当にこの記事に救われました。
    >一番のtake awayは上の1番の「人間の本質は行いによって作られていく」ということでしょうか。やってみなければそれが自分の天職かどうかわからない、ということ。
    これに同感です!
    なぜなら少し前に仕事について悩んでいてある先輩に相談しました。その時その人は2)の「現状の維持」アドバイスはしなかったものの下のような1)のアドバイスを私にしたんです。
    >本当の自分を知り、その自分が心からしたいことをする
    「自分は本当はこういう人間だから、こういうことをすべきだ」
    しかーし、それを聞いて、私はさらに迷路に迷い込み頭が硬くなった気がしました。ある程度の理想はあるものの、今の自分は”今までの実体験”を通じて形成されてきたもの。今になって突然今後のキャリアプランを”理論と想像”で組み立てていくのは、私には難しすぎるわけでした・・・。加えてこの歳になるとそんな簡単に成し遂げられる事を目標としないわけですし、いきなり挑戦するにはハードルが高すぎて、反対に自分を見失ってしまいそうでした。
    10歳も年上の先輩でキャリアも長いので少しは信じてみようかと思いましたが、私はこちらの記事を参考にしたいと思います。なんでもかんでもSet a Goal and aim for it!で片付けられるほど人生単純じゃないですよね~。
    ほっ、すっきりしました:-)

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  5. kima-san,
    自分で言うのもなんですが、昔のエントリーの方が面白いような気がするので、お暇があったらぼちぼち読んでいただけるとうれしいです。
    キャリアについてのアドバイスは、私自身は誰のアドバイスにも耳を傾けないことにしています。(アドバイスしてくださる皆さん、ごめんなさい)結局自分で決めるしかないんだなぁ、というのと、結局他人は私のことをわかってないんだなぁ、ということで。。。尊大でもあるし、ちょっとさびしい感じでもありますが、仕方ないですねぇ・・。
    すっきりしていただけて光栄でした。

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