鳥のオスの会社生活

以前、非科学的男女的考察というエントリーで

「熱帯の鳥の中には、集団でオスが暮らし、踊ったり、きれいな羽を見せたりしてメスの気を引くものがいる。しかし、メスをゲットできるのは、そのうちのごくごく一部のオスだけ。なのになぜに集団で暮らすのか」

という話を書いた。(ちなみに、これ、われながらかなり面白いエントリーなので、読んでない方は読んでみてください。)

加えて「元ネタが書いてあった本がなんだかかわからなくなった」と記したところ、コメントで「それはKricherのNeotoropical Companionと教えて頂いたので(Blogは便利)、再度買って読みました。

いや、10年以上前に最初に読んでから大幅に加筆されているのではないかと思われる充実振り。面白かったです。

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ポピュラーな得票

開票が終わり、「Bushがpopular voteでmajorityを取った」というニュースがテレビでもラジオでも新聞でも繰り返されている。例えばSan Jose MercuryのBush wins majority of popular vote in re-election bid

Popular vote=実際の得票数

大統領選は、州ごとにelectoral voteというのが割り当てらている。おおよそ人口比。カリフォルニアが55、アラスカが3、とか。州ごとに有権者の投票をカウントして、一番得票した人がその州のelectral voteを総取りする。で、全体を数えて多い方が大統領。(かなり簡略化しています。本当はもっと複雑。「本当」を知りたい人はHow Stuff WorksのHow the Electoral College Worksへどうぞ。)

しかし、この仕組みだと、「実際の得票数を国全体で足したら勝っているのに、electoral voteの総数では負けてる」ということが起こりえる。実際前回の選挙ではAl Goreがその憂き目に会った。で、この「実際の得票数」をpopular voteという訳。「人気投票」という意味ではなく、人口=populationの形容詞形みたいな感じで使われている感じ。popular=数で勝負!なのだな。

まぁ「よりたくさんの人の支持を集めた」という意味では、人気投票といっても結果的には同じことではあるのだが。が、しかし、なんだかちょっと意外な使い方のような気がするのは私だけ??

Dictionary.comによりますと、popular voteの使い方の場合のpopularの意味は

Of, representing, or carried on by the people at large

となっております。

圧倒的にケリー支持のサンフランシスコは、抗議デモで交通は麻痺、路上でかがり火が燃されるなど、暴動状態になっている。ケリー支持者は「popular voteでもBushが勝ったなんて悪夢」と。結局結果を決めたのは、イラクでも経済でもなく「ゲイの結婚」だったいうのがもっぱらの分析。

宗教選挙に近かったことになる。

厳格なクリスチャンはゲイの結婚は認めない。ケリーはゲイの結婚支持、ブッシュは反対、だった。アメリカ人は信心深いのだ。以前書いたとおり「聖母マリアの処女懐妊を信じる人が、進化論を信じる人の3倍いる」という国ですから。

アリのその後

今日ラジオのニュースを聞いていたら、投票がちゃんと数えられる、と信じるアメリカ人は51%しかいないとのこと。人口より有権者登録の方が多い場所まであるとか。滅茶苦茶であります。

さて、本題のアリに戻って、昔自動的専業分業アリ社会というアリの生態に関するエントリーを書いたところ、ハイテクアリ観察キットのご紹介を頂いたので購入、しかしせっかく捕まえてキットに閉じ込めたアリたちはなぜか蒸発(このクダリはそして誰もいなくなった参照。

その後日談です(といっても、5月の話なんですが)。

(ありキットについては、最後の写真をご参照下さい)

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体力関連

昨日、超絶体力のロッククライマーの話を書きましたが、今週、ヨセミテ、タホ周辺では大勢が遭難しています。思いがけず早い冬の嵐がやってきて、ブリザードなので。しかし、亡くなったのは今のところ日本人2人だけ・・・・。やっぱり私たち弱いんでしょうか。

お気の毒にも亡くなられた日本人二人は、ヨセミテのEl Capitanという巨大な岩の絶壁を登っていて遭難。火曜にSOSが入り、天候がやや回復した水曜にヘリコプターが近くを飛んだ時には既に絶命していたとのこと。そして、今日、レンジャーが上からロープ伝いに降りていって遺体を回収。(多分、このレンジャーの人たちも超人的体力。二人の遺体を回収して、かつ別の遭難者を引きあげている。)El Capitanは高さ800メートル前後、上りきるのに3-4日はかかるという巨大な垂直の岩壁です。

San Francisco Chronicleの記事によれば

The Japanese climbers had been ill-prepared for the weather, a ranger said.

ということなんですが・・・。

El Capitanでは、彼ら以外にも5人が遭難していますが、全員生存。また、別の場所では、暖かかった金曜にハイキングに出発して、その後猛吹雪に見舞われたグループが木曜の今日元気に救助されました。毎日ピーナッツ5つとか食べてしのいだそう。しかもうち二人はバスケ用短パン姿だったとか。ill-preparedでも生きてるわけです。

昨日のエントリーでは、
「人間(の体力)ってすごいですね」
というコメントを頂きましたが、白人とアジア人を同じ人間として扱うのは、
「チワワもドーベルマンも同じ犬」
と言っているようなものかも。同じ人間だから・・・という過信は危険です。

腕を切り落として生き延びたロッククライマーのその後

以前体力と知力というエントリーで岩にはさまれてしまった腕を切り落として生き延びたロッククライマーの話を書きましたが、本人がその顛末を書いた本が出ました。その名もBetween a Rock and a Hard Place(ちなみにこれは慣用表現で「いずれもつらい二つの選択肢に直面する」ということ。「にっちもさっちもいかなくなる」みたいな意味)オリジナルのエントリーに書いた事件の経過はこんな感じ。

1)Tシャツと短パンで狭い峡谷を登っている最中に、右手のひじから先が数百キロの岩の下敷きに
2)そのまま5日間救出を待つ(ちなみに、夜なんか結構冷え込むんじゃないか。Tシャツに短パンだったら、それだけでもう死にそうである。その上に、右手はぐっしゃり、しかも3日目には持参した水もなくなる)
3)5日目についに決断し、ポケットナイフで右手を切断、その後、20数メートル絶壁を降りて10キロ強歩いたところで救出隊に見つけられる

結論から言いますと
「どうしても生き延びる、という強い意志があるから生き残ったわけではなく、あまりに体が頑強なので、心が萎えてしまっても死なない。よって生き延びた」
ということのようなのです。

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9/11 Commission Report-2

9/11 Commission Reportの続きです。元のエントリーでも書いたとおり、『Commission Reportは、議会と大統領によって設立されたNational Commission on Terrorist Attacks Upon the United Statesという組織が、9/11の顛末、その対応で明らかになった問題点、その問題点への対処方法をまとめたもの。』

で、それを読んで「アメリカというのは変わった国だ」と思ったわけだが、その理由として
『1)読み物として面白い』
をあげた。国の委員会が書いたものが、読み物として手に汗握る展開に仕上がっているのは変わってるじゃないか、と。

ということで今日は「変わった国」の理由の二つ目。

2)常に臨戦態勢である

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宇宙室伏化計画

シリコンバレーはMountain ViewにあるNPO、The Spaceward Foundationが主催する懸賞。その名も、Elevator2010。宇宙に行くエレベーターを作ろうという計画。そのための技術を募集する。

地上のアンカーと軌道を回る「重り」の間にナノテクのリボンを張って、それを伝って「エレベータ」を動かし、宇宙ステーションに人や物資を送ろう、というものだが、イメージ的には「ハンマー投げ」。室伏が地球、ハンマーが重り、その間のヒモにそってエレベータが動く、と思えばわかりやすいでしょうか。ただし「ヒモ」は62000マイル、約10万キロもあります。民間初の有人宇宙飛行をしたScaled社の到達距離がたった100キロだったことを思えば大したもんです。実現すれば、だけど。

われはと思わん方はElevator2010にご応募ください。

大統領選でブッシュが背負うもの

大統領選は接戦になりそうだ。
「テレビ討論会」が選挙の鍵を握る。言っていることは特に目新しいことではないが、音声を消して表情だけ見ていると、結構面白い。一回目の討論では、だんだんブッシュがおされ気味で、ケリーが自信を増してくる様子が見受けられた。(討論の中身そのものは、決してケリーに有利なものではなかった、と思うが。人間は言葉だけでコミュニケートするのではなく、表情、しぐさ、全てが肝要、というのはその通りだ。)

直接選挙で一国の長を選ぶ、というのはなかなかエンターテイニングである。なお、ブッシュはあまり頭の回転が速くは無いことで知られるが、テレビ討論では、「カンニング受信機」を背中にしょって、誰かの指示を受けながら話していたのではないか、という疑惑が。PoliticalCow.comの証拠写真は左。ローカル新聞でも取り上げられていたが、どうでしょうね。

ラジオを聴いていたら、「接戦になりそうだから、4年前同様、開票結果をめぐる争いが起こる可能性があると両陣営想定、いざというときのための弁護士を各州で手配したりして準備を進めている」ということであった。投票の数も満足に数えられない国とはどのような未開国かと疑うが、事務作業が苦手な国民性ゆえ仕方ないか。

弁護士を手配する金があったら開票システムを整備しろ、と思いますが。

隣人はコールガール

いや、9-11Commission Reportの感想どころではありませんのですよ。

シリコンバレーに引っ越した当初住んでいたアパートのお向かいさんのCristina(写真)が「コールガール」で、警察と税務署の調べを受けているということがニュースで判明。

しかも彼女はただのコールガールではないのであります。
1)Harvard→UCLAで大学に行き、StanfordのLaw Schoolを卒業
2)それを公言して全米あちこちの都市に出向いてはコールガール業を営んでいた
3)今年の4月にはAsk JeevesのファウンダーDave Warthenと結婚、
4)最近は、さらにWarthenが運営するCameracafe.comというサイトで、毎週木曜と日曜にライブチャットのホストをしていた
とのこと。

San Jose Mercuryの記事はこちら
Oakland Tribune(の記事をコピーした別のサイト)も詳しい

それによれば、2時間1,300ドル、週末全部だと15,000ドルという高額料金だったとのことで、これで彼女は30万ドル(3千万円超)の学費ローンを全額返却したそう。

Stanford Law Schoolで、彼女と一緒に勉強したという人のblogでは、「学費ローンが返せるなら俺も(コールガール)やるぞ」という切ない訴えも。(彼は、日系アメリカ人みたい)。彼のサイトの写真を見る限り、うーむ、ちょっと難しいかも、残念ながら。
いわく・・・

Quite honestly, if I were single and I had the capacity to make $15,000 in one weekend (and no other way of making the money), I would be a prostitute. I say this tongue-in-cheek, but if I could magically get out of debt in a month, hell, I would put my tongue in anybody’s cheek.

$100,000 worth of debt is an oppressive overlord for a university lecturer. I probably won’t be debt-free until Halley’s comet comes round again.

Sadly, the rich perverts out there willing to pay $15,000 for a weekend of escort services are unlikely to have a fetish for stocky, lumpy Asian American males. “Brazil” will always command a much higher rate than “Japan.”

私たちの住んでいたのは、Palo Altoのダウンタウンから歩いていけるこじんまりしたアパートで、私の部屋への階段からは、Cristinaの部屋と私の部屋にしか行けないという構造になっており、よく顔をあわせた。

彼女は当時、バリバリ全開でコールガール業を営んでいた模様。記事によれば、アパートのゴミ捨て場で警察がCristinaのごみを調べたら、法律の本に挟まった2400ドルのキャッシュも出てきたとか。

確かに変だと思ってたんですよ。たとえば:

  • 派手目の女友達と、巨大な荷物を持ってよく旅に出ていた。一度週末Cristinaが留守にしている間頼まれて、ペットの鳥の餌を取り替えてあげたら、お礼にといって、高価な箱入りのシャンパンをくれた。鳥の餌を変えたのはたった一回だけなのに。。。
  • 旅行をやたらにする理由について本人いわく
    「New Yorkで靴屋を始めた。お友達のLarryが出資してくれたから、ファッショナブルな靴専門の店を開いた」
    「Larry who?」と聞いたら、
    「あ、OracleのLarry、Larry Ellison」
    だそうでした。ほんまか・・・。(しかし、彼女はあんまり嘘をつかない人で、別のアパートの隣人には、「エスコート・エージェンシーをやっている」と明言してたそうな。アメリカのエスコートエージェンシーは通常コールガール屋さんです。)

  • Stanfordの城下町、Palo Alto周辺ではついぞ見かけないタイプの見知らぬ人がやたらと出入り
  • 駐車場でショッキンググリーンのベビードール(「エッチなシミーズ」だな)で、陽も高くなってから見知らぬ中年白人男性を見送っているのに遭遇。

まぁ、隣人が何をしていようと私に危害が無い限り別に良いのですが、そのうち犯罪が起こり始めました。

  • 「留守の間に部屋においてあったキャッシュが3000ドル盗まれた」と警察を呼んだ。(元々犯罪で手に入れた金なのに警察を呼ぶか!普通・・・)全てクレジットカードと小切手でOKのアメリカ、手持ちのキャッシュは普通多くても2-300ドル。3000ドルも部屋に置いたまま留守にするなんて・・・・、っていうか、キャッシュでそれだけ持っているのはドラッグディーラー・売春婦など非合法な商売の人くらいじゃないか。
  • 「週末留守にしている間に駐車場の車を盗まれた」とこれまた警察を呼んでいた。この車というのがベンツCL500という時価7万ドル超。(この話を聞いた、アパートの別の隣人は自分のPorsche Carreraを守るべく防犯カメラを取り付けていた)

いやーしかし、今回の報道で驚いたのは、本当にStanfordのLaw Schoolをちゃんと卒業していたということです。時系列を見ると、Law Schoolに通いながらビジネスを立ち上げていたようで、結構大変だったのではないかと思うんですが、意外にまじめな人だったのでありましょう。

いまだに、ご本人のサイトもアクティブです。ヌード系写真もありますが、ご興味のある方はどうぞ。