日本の痴漢(1)

昨日のBritneyストーカー話の続きで、日本にどれほど、驚くほど、信じられないほど、たまげるほど、開いた口がふさがらないほど痴漢がいるかについて。

私の試算では「東京には朝の通勤列車だけで、activeな痴漢が2万人以上いる」のだ。

東京は安全な都市だ(orだった)と何の疑念も持たずに信じている人が多いのだが、少なくとも女性が一人暮らしをするには、決して安心な場所ではなかった。アメリカは犯罪のあるところとそうでないところがきっかりと分かれているから、今住んでいるところのほうが、碑文谷で一人暮らしをしていた頃よりずっと安心できる。

特に東京でひどかったのは痴漢である。

20代の前半、とても混んだ電車に乗って通勤していた。車内は時々骨折する人が出るくらいの混雑ぶりである。大変情けないことに、とある海外の国の高校生用教科書に「日本の殺人的通勤ラッシュ」というタイトルで掲載される写真に選ばれたのも、この駅の朝の情景だったくらいだ。この駅から都心の終着駅まで全くとまらない電車があって、これが速いのでついつい乗る。いったん閉まったドアは20分近く開かない。すると、「痴漢の温床」になるのだ。とはいっても、他の路線の電車に乗っても、夜の電車でも、痴漢に遭遇した。平均して1週間に2-3回というペースで痴漢に会い続けた。

しばらくたつと、プラットフォームで待っていて、電車のドアが開いた瞬間に、車内を見てどの人が痴漢かわかるようになった。別に同じ痴漢に毎日会うのではない。ただ、「あ、この人は痴漢だ」とピンとくるようになったのである。嫌だな、と思うが、随分離れたところにいるから大丈夫だろう、と思う。しかし、5分もするとすぐ斜め後ろに来ていたりする。ぎょっとする。そして、そのうちじわじわと触ってくるのである。

こうして、大勢の痴漢を観察するうち、「痴漢行動原則」があることが判明してきた。

1)痴漢ターゲティング原則
「前に立ってる女の人のシャンプーのにおいにくらくらして、、、」みたいな痴漢の言い訳はウソだと思う。本物の痴漢は、ドアが開くたびに、じっとホームから乗ってくる人を観察して、どれを獲物にしようか判断しているのだ。通常朝の通勤電車に乗っている人はうつむき加減で疲れた顔をしているので、目線鋭くホームを観察する人はすぐ目に付く。この「鋭い目線」が「ドアが開いた瞬間に痴漢が見分けられるようになった」理由だ。超能力ではなかったのである。

こうして観察してみると、その人が私をターゲットとしてくるかどうかは別として、大体一つのドアあたり1-2人は痴漢が「必ず」いることに気づいた。一車両で5人として、8両編成だったら40人。朝の電車が500あるとして2万人の痴漢がいることになる!

2)痴漢逆とび原則
対象を定めたら、今度はそこに近づいていかなければならないが、痴漢は、異常に混んだ車内であっても、3メートルを5分で移動する能力を持っている。最初の頃は不思議でならなかったのだが、ある日その謎が解明された。その日は、最初から痴漢だと思っていた男が、1メートル右手前方にまで近づいてきていた。厳戒体制に入っていると、突然電車が激しく急停車し、車内全員が大きく右の方によろけた。その瞬間、痴漢は「左に(私のほうに)飛んだ」のである。「次のゆれが来たら近づこう」と万全を期していたので、激しいゆれの中、周囲と全く逆方向に飛んで、大変目立ってしまったのだった。

これを見て、「そ、そうか、これが痴漢の移動方法なのか・・・・」と納得した。

以下、日本の痴漢(2)へ続く。

日本の痴漢(1)」への5件のフィードバック

  1. 私、痴漢にあったことあります。千代田線でしたけど、そやつは、私の髪の毛が長いから後ろ姿で勘違いしたのでしょう。確かにすばやく移動してきました。ただし失敗だったのは、読むフリをして新聞で顔を隠しながら接近したところでした。そのため空いてる車内で目立ってしまったわけ。しかも新聞で顔を隠したまま下半身を擦りつけてきたりして、不審なヤツなのが一発でバレバレ。重ねて大ボケだったのは、となりまで来て新聞のすきまから上目使いにこちらを見て、私が女でないことを発見してしまったこと。相変わらず新聞で顔を隠しながら移動して逃げて行きました。すばやかったことは確かですね。
    あー気持ちワル。こんなのがドアに2人ずつもいたら、出勤拒否したくなる人でますよ。

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  2. 髪が長いから擦り寄ってきた、というのは「痴漢髪フェチ原則」の証明です。。。がその話はまた後日。しかし、新聞で顔を隠しながらすり足移動する痴漢。しかもターゲット選択失敗。気持ち悪いけど笑えますね。

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  3. ピンバック: 日本の痴漢(2) | On Off and Beyond

  4. ピンバック: 日本国・門外不出の秘伝の書 | On Off and Beyond

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