非科学的男女的考察

10年以上前に日本で「熱帯雨林の生態学」という翻訳本を買って読んだ。ものすごい面白かった。amazon.co.jpで調べると、同じタイトルの本があるのだが、全然違う内容。私が読んだのは、アマゾンの奥地で1年くらい継続して動物生態を調べた成果を、カタカナの名前の学者(つまりガイジン)が書いたものの翻訳版。Amazon.comでtropical rain forestと調べると17,019冊も出てきて全くもってどれだかわからない。ということで以下、記憶のみに頼って書きます。本のタイトルももしかしたら間違っている可能性もありますのであしからず。

この本の中に、ある二種類の鳥の求愛行為が記述されていた。

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Orkut

Googleのネットワーキングサービス、Orkutにご招待してもらっていたのだが、やっと自分のプロファイルを入れてメンバーになりました。やたらと時間がかかってしまった。プロファイルもさることながら、誰か知り合いがメンバーにいないかな、とか、共通の趣味やらバックグランドを持つCommunityには何があるのかな、とか、つらつらと見ていたら、あっという間に時間がたってしまった。ふー。

ちなみに、San Jose Mercury Newsの今朝の朝刊のVC numbers are looking up for the valleyによれば、Orcutへの招待がebayで売られているらしい。記事には5.5ドルとある。ホンマか・・・とebayでorkutと検索してみたら16件出てきた。

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高校の遺伝子実験

San Jose Mercury NewsのRace Only Skin Deepは、サンノゼの高校で生徒が自分たちの遺伝子を検出する実験をしてみたら、意外なことがわかった、という話。

実験の内容は、PCRという手法を用いて遺伝子を増殖、その後ゲルの中を通して調べる、という定番のものだが、私が高校生の頃だったらきっと博士論文になったような内容である。生物という学問は随分進歩したんだなぁと感動。高校生がこんな実験をしているのか。大人の皆さん、心せよ。今から世に出てくる若者は我々よりずっと進歩した学問を身につけているのだよ。

さて、実験の結果の方は、写真に写っているようなバラバラな人種の17人の生徒が、aluという遺伝子マーカー(しるし、と思ってください)を共有することがわかった、というもの。このマーカーは、数千年前に中国か台湾のどこかで、とある一人に起こった変異だが、それを持つ人には特になんの影響もない。「隠しカード」みたいなものである。

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ポルノサーチエンジンキギョウノススメ

GoogleがBoobleを訴えている。「ぼーずがびょーぶに・・・」みたいだが早口言葉ではなく、本当の話。New York TimesのGoogle Protests Give Web Site an Audienceより。

Boobleはポルノ専門検索サイト兼ショッピングサイト。Googleそっくりに作ってあって、I’m Feeling Luckyの代わりにI am feeling animated!となっていたり。広告はポップアップもバナーも何もなく、小さなテキストモノのみ。まさにGoogle。Googleと違って、全リスティングは人間が全部チェックして、かつ有料のものは価格も明示する。ポルノを買う人の気持ちは不明だが、世の30%のコンテンツがポルノ、とIBMも言っているので、多くのバイヤーは普通の人であろう。普通の人だったら、あんまりやばそうな検索サイトは困るんじゃないか。しかし、テキストオンリーだったら会社でも見られる(かも)。しかも、Googleが本気で訴えたので、New York TimesやWall Street Journalなどメインストリーム系を含め多くのメディアで取り上げられ一躍有名サイトに。

ということで、Boobleは「ある分野での成功事例を異なる分野に適応すると、中々優れたものができる」という好例と見た。ただの物まねって説もありますが:-)

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eBayでバカ・アービトラージ

New York TimesのIn Online Auctions, Misspelling in Ads Often Spells Cash。eBayで、スペリングを間違って売るものを掲載すると、買い手が商品名を検索しても見つからない。それで買い手からのビッドが少なく、市価より安くしか売れない。で、それを「チャンス!」とばかりに、スペリングミスした商品ばかりを狙って安く買う人がたくさんいる、という話。もう一回eBayで正しいスペルで掲載して高く売って利ざやを稼ぐ人も多いとのこと。

金融で、市場によって値段がちょっとずれるのを利用、安い方で買って高いほうで売るのがアービトラージだが、eBayのミススペリング狙いは、他人のバカさ加減の利ざやを抜くということで、「バカ・アービトラージ」。

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Misa Flamenca

paco.jpg昨日の夜、スタンフォード大学の教会でコンサートがあった。

フラメンコギターの大御所、Paco Penaによるフラメンコ風ミサMisa Flamenca。教会の設立100周年記念イベントである。

スタンフォードの教会はステンドガラスが散りばめられ天井は高く厳かな感じだ。コンサートはまず、教会内の全ての電気が消され、祭壇の蝋燭の明かりだけが灯る状態で始まる。スタンフォード大学の合唱団の男性コーラス4人が静かにアベマリアを祭壇上で歌う中、蝋燭を持ったコーラス隊が20人ほど後ろのドアから入場、静かに祭壇へと向かう。

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そして誰もいなくなった

ant farmアリハウスを買った。自動的専業分業アリ社会へのコメントでTakkyさんが紹介してくれたハイテク物。Nasaが開発した、巣にもなるしエサにもなる、という優れもののジェルが入った横10センチくらいの小さな容器。日本で買うとアリが4匹付いてくるけれど、アメリカで買うと、アリ採集用キットが付いてくる、というお国柄の違いが出たパッケージングがされている。

「巣にもなるしエサにもなる」というのは、ヘンゼルとグレーテルのお菓子の家のようである。

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プロなヒト

ちょっと前に、建築家のヒトと話をする機会があった。

そのとき、建築家氏は、建築デザインに関して鋭いセンスを持っているがゆえに困ったこととして、こんなことを言っていた。
「よく友達が、家を建てたり改装したりした時に招待してくれる。で、僕が建築家だと知っているから、『うちのデザイン、どう思う』と聞いてくる。これには本当に困る。もちろん相手は新しい家が嬉しくて、褒めて欲しくて聞いてくるわけだ。でも、僕はプロだから、殆どの場合『デザインのどこがだめか』というところに目が向いてしまう。よっぽどすばらしいデザインだったら別だけど、大抵はそうじゃない。」
で、それが苦痛なので
「最近、友達の新しい家に呼ばれること自体、ちょっと苦痛なんだよね」
と嘆息していた。

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建築雑誌にGiorgio Armaniのクルーザーが特集されていたことがあった。あの、デザイナーのアルマーニだ。すっきりとモノトーンを基調にしたイタリアンモダンは、ため息がでるようである。20人くらいいるクルーザーの常勤スタッフの制服ももちろんArmaniがデザイン。Armani本人のコメントとして
「いろいろなホテルに泊まったが、インテリアがゴテゴテしているのに耐えられない。だから、いつでも気持ちよく休暇が過ごせるようにとこのクルーザーを設計した」
とあった。Armaniが泊まるほどのホテルだから、超一流に違いない。それでも耐えられないのだ。

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村上春樹のねじまき鳥クロニクルには、周囲にセンスが悪い人間がいることに耐えられないデザイナーの女性が出てくる。彼女と知り合った主人公は、靴からパンツまで全て新品を買い与えられ、彼女の前では常にそれを着るように言われる。

美しいものを作り出すには、「美しくないもの」がきちんと見えなけばならない。さらに、なぜ美しくないのか、どうやったら美しくなるのか、というディテールが理解できて、初めて「美しいもの」を作る側にまわることができるのである。よく「こだわりを持つ」と簡単に言うけれど、「こだわる」ということは並大抵のことではない。

残念ながら、ウカウカ・ホノボノしていては、決して、断じて、芸術の域に達したものは生まれてこないのだ。

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「こだわり」が必要なのは、デザインという芸術的な分野だけではない。以前のエントリーの最後のほうで、Jerome Groopmanという人の書いたThe Doubting Diseaseというエッセーについてこんなことを書いた。

Joreme Groopmanは、優れた科学者にいかにObsessive-compulsive Disorder(OCD)(強迫性障害)が多いかに触れている。

その中で取り上げられた一人の化学者は、8歳の息子を公立学校から転校させた。「解決しようとする問題があるとき、完璧に解けるまでそれ以外のことを全くブロックアウトする」という非社会性を学校が受け入れなかったからだ。しかし化学者として成功した父親にとっては、その神経症的性格こそが自分を成功に導いたことが明らかだった。息子がせっかく引き継いだその性格をつぶすなんてとんでもない、と彼は考えたのだ。

エッセーには、論文の締め切りが近づいて、完璧を期そうとすると、強迫性障害の症状が花開くように現われて「鍵を閉めただろうか」と何度も家に戻らなければならなくなったりする、という科学者も登場、最後はGenentechのmolecular biologistのLaurence Laskyの「Who says advancing science has anything to do with being happy?」という言葉で締めくくられる。

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Laskyの言葉を借りれば
「Who says being professional has anything to do with being happy?」
ということか。どんな分野であっても、何かで他の人に認められるほどの成果を出すためには、とてつもない細部にまで執着することが必須なのであろう。

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ちなみに、最初の建築家氏との会話には、もう一人加わっていて、その人は対人コミュニケーションの専門家であった。彼に
「周りの人たちのコミュニケーションスタイルのアラばかりわかって辛くない?」
と聞いたら、
「いや、誰でも、建設的に向上できるわけで、その向上ポイントを上手に指摘できるのはよいことなわけで・・・」
といった回りくどい、一見前向きなコメントが返ってきたが、これは、彼がコミュニケーションの専門家である以上、
「いやー、コミュニケーションがイマイチなヒトと話してると疲れるんだよね」
というネガティブなコメントはいえない、ということであろう。

なお、このコミュニケーションのプロ氏を招いて、JTPAで2月5日にコミュニケーション・スキルのセミナーをRedwood Cityで行います。是非ご参加下さい。

読売新聞

そういえば、1月12日の読売新聞の日曜版にこんなインタビュー記事を掲載していただきました。

記事を書いた記者の館林さんに撮ってもらった写真。オフィスのあるCalifornia AvenueのSolというメキシコ料理屋の前のベンチで。ちなみに、Palo AltoからMountain Viewにかけてのメキシコ料理屋の多くの経営者は親戚。「おばあちゃんのソース」というメニューアイテムがどこに行っても同じところを見ると、みんなイトコなのか。Solもその一つ。

ルックスと成功

以前書いたエントリーのルックスはビジネスと関係あるか?にMozanさんがコメントで書き込んでくれたリンク先の記事がとても面白かったのでご紹介。

Hidden camera investigation: Do looks really matter?

元のエントリーは、「見た目がいいと、ビジネスに役立つのか?」という内容だが、この記事は、NBCの社員男女2人と、超美形モデルの男女2人が、街を歩いて人々の反応の違いを見る、というもの。(ルックス以外の条件(年齢・人種など)はなるべく同じにしたとのこと)

ということで、書類をばさっと街角で落とした場合、どんな違いがあるか。

1)落としたのがモデルの女性の場合
When model Allison drops her file, there seems to be a sudden change in the weather. Is it raining men? A man even uses his cane to stop the pages from flying away.

「急に雨でも降ってきたのか」というくらい、周り中が騒然となり、皆必死に書類を拾ってくれる。杖を付いている男性まで、杖で書類を押さえる。

2)女性社員の場合
NBC staffer Loren is about to be that someone else. She drops the papers and people step by, rather than stop. About a dozen people pass by before, finally, a woman offers help.

10人以上が歩き去ったあと、やっと一人立ち止まって書類を拾ってくれる。女性社員氏は、“I felt embarrassed・・・・You know, wait a second, I think I’m somewhat attractive. Why didn’t anyone help me?”
「私だって、割合魅力的だと思うんだけど、どうして誰も止まってくれないの、と恥ずかしかった」とのこと。いや、よーくわかりますなぁ。。。。

3)社員の男性の場合
But that’s nothing compared to our other NBC colleague, Anthony. When he drops the folder, the sidewalk literally clears. Even as he spreads out the papers he’s supposedly collecting, people just walk on by.

書類が散らばった瞬間、道行く人はくもの子を散らすようにいなくなって、ぽっかり空間が。拾うふりをしながら、敢えて書類を広げるも、誰も手助けしてはくれない。むなしい。

4)モデル男性の場合
Model Anthony wouldn’t know how that feels. He drops the folder and immediately an entire family stops to help.

男だから助けてもらえないわけではないのである。美形の男性の場合、即座に通りがかった家族が全員で書類拾いを手伝ってくれる。

これ以外にも、道を聞く、列に割り込んで許してもらう、など、いろいろトライするが、結果は一緒。コメントを求められた専門家いわく

“we are just hard wired to respond more favorably to attractive people. ・・・This is something anthropologically that has existed for as long as history exists,

ということで、「人類学的に見て人間は魅力的な人に優しくするようにできてるんです」という実もフタもない答え。

去年の12月18日号のEconomistには、こんな記事もありました。
Hey, big spender: Men lose their fiscal prudence in the presence of attractive women

明日25ドルもらうのと、1年後に100ドルもらうのとどちらがよいか、といった質問をいくつかすると、その人の時間価値がわかる。一般的に男性は女性に比べて「将来の大金」より「今の小金」を選ぶ傾向があることは知られている。

さらに、実験として、200人の男女に、12枚の写真を見せる。ある人は、12人の魅力的異性の写真を見る。他の人は、12人の普通の異性、12台のかっこいい車、12台の普通の車の写真を見る。写真を見た後、「今」と「将来」の選び方がどう変わるか。

As predicted, men who had seen pictures of pretty women discounted the future more steeply than they had done before—in other words, they were more likely to take the lesser sum tomorrow.

魅力的異性の写真を見た男性は、「たくさんだが、もらうまでに時間がかかる報酬」よりも、「少なくてもいいから、なるべく近い未来にもらえる報酬」を選ぶようになる。

(I)t was as though a special “I-want-that-now” pathway had been activated in their brains. After all, the money might come in handy immediately. No one else was much affected.

というわけで、魅力的異性を「見る」だけで、男性の選択は刹那的になる、というそういう結果だそうです。