サーチエンジンVivisimo

少し見ない間に、メタサーチのmetorはなくなり、Vivisimoがパワーアップしていた。Vivisimoはサーチ結果をクラスタに分けてくれる機能が楽しい。対象ページの中に含まれる言語を解析して、グループ分けしてくれるのである。例えばこのたび正式にカリフォルニア州知事に立候補した”Arnold Schwarzenegger”で検索すると結果はこんな感じ。
Arnold Schwarzenegger (204)
Fan (23)
Terminator (28)
Celebrity (16)
Bodybuilding (15)
6th (10)
Governor (9)
Hollywood (7)
Filmography (5)
Photo Gallery (4)
True Lies (7)
カッコ内は検索結果数で、やぱりまだ州知事よりターミネーターの方が上だ。

ページの上のほうのDEMOというところをクリックするといろいろ楽しいことが出てくる。例えばVivisimoのアラビア語版、Arabisimo(!)のトライアルで、CNNのアラビア語ページを解析したものはこうなる。イラクよりイスラエルが上、アフガニスタンよりワールドカップが上、とか。。。。(といっても、アラビア語があっているのか検証できないのだが・・・・)

CNN Arabic (1490)
إسرائيل (Israel) (529)
العراق (Iraq) (261)
كأس العالم (The world cup) (117)
الهند (India), كشمير (Kashmir) (97)
أفغانستان (Afghanistan), القاعدة (The rule) (79)
شركة (A company) (59)
قمة (A summit), الأرض (Earth) (55)
كراتشي (Karachi), الباكستانية (The Pakistani) (38)
السودان (Sudan), المتمردون (The rebellious) (27)
الفلبين (Philippines), أبو سياف (Abu Sayyaf) (26)

仕事での使い方としては、何か調べたいタームを入れてみて、そこで出てくるカテゴリー名からインスピレーションを受けて、さらに深く調べる、というようなことができる。日本語も検索できるが、クラスタリングの成果はイマイチ。

ちなみにVivisimoはカーネギーメロンからできた会社。カーネギーメロンはAIとか言語解析なんかではとても有名な大学なのである。

ちなみにChika Watanabeと入れたら、1位がJapanで、3位がBlog, 4位がanimeだった。(Chikaというアニメの声優さんがいるらしい)自分の名前でGoogleすることをVanity Googleというらしいが、VivisimoだったらVanity Vivisimo、となんだか華やかな感じですね。

gender issue..

Katharine Grahamの話の続き。女性のempowermentについて。。

基本的に、私は多分女性に厳しい(というか、誰にでも厳しいという説もあるが・・・)。男女差別なんてあって当たり前である。でも、それはゲームのルールなのだから、そのルールのもとでどうやって楽しくやっていくかを考えるべきだ、と思っている。そもそも差別(というか、区別)は男女の間にあるだけではない。学歴とか家柄とか人種とか、いろいろなことで人間は差別される。そういうのは全て社会の「お約束」なのであって、そんなことにいちいち文句を言っていたら始まらない。女性の地位が先進国の中では最悪といってもよい日本ですら、女性がやりたいことがやれる程度の自由はある。もちろん、周りに白い目で見られるとか、いらぬ注目を浴びるとか、干渉されるとか、様々な問題はあるかもしれないが、そんなのは「ゲーム」の一部。乗り越えられないのは個人の問題だ。日本ですらそうなのだからいわんやアメリカをや。

・・・というような、情け容赦ない信念を持っているのであるが、Katharine Grahamの自伝を読んで、「うーん、やっぱり外部からの正しいガイダンスっていうのは必要なのかもしれないなぁ」と思ってしまった。Katharine Grahamともあろう人ですら、40台半ばまでダンナにけなされ続け、自尊心ずたずたで、全く自信なく生きていたという事実。ダンナの自殺という思いがけない事件で、グループ企業のトップとなり「場」を得たことで経営者としての能力が開花していく。Washington PostはKatharine Grahamの実父の会社だった。本当は最初から婿であるダンナではなく彼女が引き継いでもやっていけたはずだ。それなのに、「お前は馬鹿だ」と言わんばかりのダンナの精神的迫害に耐え続け、おどおどとした人生を送ってしまう。

その彼女が変わったのは、「場」が与えられたからだ。いろいろな人のサポートを受けはするものの、基本的には「強いビジネスマンであること」が要求される「場」に自分をおいたことで、彼女は生まれ変わる。もっと正確には「本来の自分が目覚めた」といった方がいいだろう。自伝には、20そこそこで胡散臭いサンフランシスコのローカル新聞の記者をしたり、優れた実業家の父親からの薫陶を受けたりと、仕事の場で生き生きとしている彼女の姿がある。

女性に限らず、人間は周囲の期待に応えたい、という願望が強くあると思う。誰もが仕事をするべきだとは全く思わないが、キャリアを望みながら仕事の場での成長が妨げられる女性が多いとすれば、それは学問・仕事面での女性に対する期待が低いことが最大の問題なのかもしれない。

昔社会人になりたての頃、雑談で誰かに「高校では学校で1番だったりしたの?」と聞かれたことがあった。そのとき、即座に別の男性が
「女の子が学校で一番になるはずないじゃないか、そんなこと聞くもんじゃないよ」
と会話を終わらせてしまったことがあった。驚いた。
「渡辺さんが一番のはずないじゃない」
だったらわかるけど、
「女の子だから一番になれっこない」
という発想はいったいどこから来たんだろう、と。それ以外でも
「君はいつ結婚するんだ」
と当時はやたらに聞かれた。なぜにしてそのようなことを聞くのかと思ったら
「結婚したらやめるでしょ?」
ということで何年間仕事をする気があるのか、という質問だったのである。内定式では、当時の副社長が
「そこにいる渡辺さんなどはそれほど経たない間に会社を辞めると思うが」
とご丁寧に名指しでスピーチをしてくれたこともあった。ほんの3-4年くらい働くだろう、という程度の期待だけで会社に入れてもらえたのである。めでたいことだ。

期待が低いと、普通のパフォーマンスをするだけでも、期待値をはるかに凌駕するため高く評価される、というメリットは高い。しかし、一般的には低い期待値の中に自分をおくと、その求められたもののレベルで成長が止まってしまう可能性の方が大きいのではないか。GEのように人事で有名な会社はどこも「ストレッチする」、つまりその人の現状の能力を凌駕する課題を常に与えることがその社員の成長に欠かせない、としている。

というわけで、「より高い次元の要求をされる場」に自分をおき続けることが継続的成長に欠かせない、と思うのでした。

シリコンバレーB級グルメ・続編

最近てんやわんやしていて、blogを書くのもシンドイ。こういうときは「ツルツル書けるB級グルメ」に頼るに限る。

というわけで本日はRose Marketのシシカバブ。これは美味い。Mt. ViewのCastro Streetを西に向かい、El Caminoを越してちょっと行った右手。昼時には表にあるテーブルでものを食べている人がたくさんいるのですぐわかる。

Rose Marketはアラブ・ペルシャ系食品スーパーなのだが、裏に駐車場に面して窓口が開いている小部屋があって、そこでひたすらシシカバブを焼いている。表のスーパーに入って、レジでオーダーし勘定を済ますと番号を書いた紙をくれるので、それをもって裏の窓口に行き、待つことしばし。焼きたてのシシカバブが出てくる。Take Outしても良いが、その場でガシガシと食べるのが美味。

トレーの上全体に平たい巻物状のパン(というのかな、ピタブレッドみたいなもの)を敷いて、その上に紫蘇に似たスパイスを満遍なくかけたところにシシカバブを置く。さらにミントとパセリを山盛りにして、ほい、と渡される。適当に巻き巻きしながら食べましょう。

シシカバブは牛肉・マトン・鳥、ひき肉、とあるが、個人的にはマトンとひき肉がよろしいと思っている。トマトの焼いたのもおいしい。加えて、スーパーの方でしょっぱくてすっぱいヨーグルトドリンクを買って、ぐびぐびと飲むのもよろしい。ヨーグルトソーダなるものもあります。

店の前を何度か通りかかって、濃い顔をした人たちが大勢歩道に出したテーブルで食事しているのを見て「ここは何かある」と突入して発見した。大体、特定のエスニックの人が列をなしている食べ物屋に行ってみるとよいことがある。

みんな同じことを思うらしく、やたらと人が並んでいるラーメン屋で、美味しいものが食べられるのでは、とわけもわからず入ってしまったらしいインド人とロシア人と見受けられる2人組みの隣に座ったことがある。インド人らしき人の方は、ジーっとメニューを見て「ベジタリアンなモノはあるか」と聞いてお店の人を困らせていた。でも何事もリスクテイクしないとリターンも少ないですよね。

Siebel develops dinosaur

ウェブをブラウズしていて見つけて笑った。Siebel develops dinosaur complex

Siebelが、dinosaur complexというお茶目なコードネームで新製品を開発した、という話かと思ってしまった。冗談のわからなそうな人だと思っていたら、結構キッチュな人だったんだTom Siebelって、、、、と思っていたらそうではなくて

Tom Siebel, chief executive of software maker Siebel Systems, and his wife (donated) $2 million to a Montana natural history museum to expand its dinosaur exhibit.

仇敵salesforce.comのCEOは、すかさずこんなコメントを。

“Perhaps they will also be able to display some of their dinosaur client/server software there as well?” said Salesforce.com Chief Executive Marc Benioff.

salesforce.comとSiebel(とOracle)の話としては、こちらもどうぞ
http://blog.neoteny.com/chika/archives/002378.html

アメリカの会社同士のライバル意識って、表面に出てくるので笑える。昔Kimberly ClarkとProcter Gamble(どちらも紙の会社ですね)の戦い、という記事で、どちらかの会社の社長が「毎朝鏡を見て、『どうやってあの会社を叩き潰そうか』と真剣に考える。うちの社員全員にそういう風に思って欲しい。」と真剣に語っていたが、これもおかしかった。歯を磨く手に力が入って口が血だらけになりそうだ。

壊れているカリフォルニア

カリフォルニアは州知事リコールの真っ最中である。今の争点はシュワルツェネッガーが立候補するかどうか。意外にも出馬しないのでは、という方に傾きつつあるが。

現州知事のミスマネジメントを明確にしてしまったのが、年度が始まってもその年の予算が承認されなかったこと。めちゃくちゃである。

***
予算は結局承認されたのだが、その経緯は、Sacramento Bee新聞へ。カリフォルニアの政治のことだったら、やっぱり州政府所在地Sacramentoの新聞に限ります。Assembly OKs deal in marathon talks

いわく、
The Assembly, which was in session 29 hours and 28 minutes, eclipsed the old record of 26 1/2 hours at 2:30 p.m.

30時間弱に及ぶ議会の途中ではけしからん議員も登場。

At one point, shortly after 11 p.m., photographers snapped pictures of four Assembly members puffing cigars and sipping scotch from paper cups.

そんなこんなで承認された予算は$38 billion赤字のもの。4兆円超か・・・・。

***
さて、「こんなカリフォルニアに誰がした」ということで、州知事Davisのリコールとなるわけだが、カリフォルニアでは州知事のリコールは住民投票である。Davisは去年再選されたばかりなのに。。。。

Economist7月3日号: Is the Golden State Governable (要subscription)によれば、なんでこんなことになっているかというと

In 1911, California added three direct-democracy measures to its constitution: the initiative process (which allows voters to pass laws directly); the referendum (in which voters support or strike down laws passed by the legislature); and the recall.

ということで直接民主制が行き過ぎているのである。確かに、やたらと住民投票が多い。Proposition XXなどの名前で、学校予算を増やすための増税やらなんやら、ざわざわといろいろな提案のPRがされている。

Between 1980 and 2000, 626 statewide initiatives were circulated…In Los Angeles, there were 43 measures on the ballot in 2000, including local ones.

過去20年間で626もの全州的住民投票があったと。これに加えて、市独自の住民投票もある。1年間に40以上もの問題の決断を迫られる住民のほうも大変だ。古代ギリシャじゃないんだから。これでは、何のために議員を選んだのか、全くわからないではないか。

California is one of only two states requiring a two-thirds “super-majority” of both houses to pass a budget.

しかも、住民投票に加え、州予算承認には3分の2のsuper majorityが必要なため、今回のように予算が決まらない異常事態になった。そのせいで、、、、

If California really were independent, the IMF would have been called in by now.

とほほ、、、であります。

「限界は、超えてみなければ、そこが限界とわからない」というのが私の持論で、何事も「しまったやりすぎた」というところまでちょっと踏み出してみないと、どこまでが許される限界なのか判明しない。カリフォルニアは「民主主義の限界」をちょっと超してしまった、というのが良識ある人たちの間でのコンセンサスとなりつつある昨今である。

In the Blink of an Eye(カンブリア紀の謎)

休暇に持っていったもう一冊の本はIn the Blink of an Eye. Oxford大学のZoologist、Andrew Parkerによるもの。

カンブリア紀が始まる5億4千4百万年前には、動物のPhyla(分類学上「門」と訳される種類)はたった3つしかなかったのに、たった5-600万年のカンブリア紀の間に一気に38にまで増え、その後は増えることなく現在に至る、という「カンブリア・ビッグバンの謎」を追ったものである。

筆者が提唱する謎の答えは、「カンブリア初期に視力を持った動物が初めて誕生、これがその視力を武器にpredatorとして他の動物をがんがん食べ始め、それと対抗するために、他の動物も保護色の獲得など様々な変貌を遂げたために、一気に爆発的進化が起こった」というもの。

本としては、著者の方には申し訳ないのだがちょっと退屈。Natureかなにかで数ページの論文で発表してくれればそれでOKという感じだ。結論を最後まで引き延ばして「進化ってなんだろう」「視力ってなんだろう」「光ってなんだろう」と、延々と冗長な説明が続く。そこまでカンブリア紀に興味のないシロウトにとってはかなりつらいものが。

が、アナロジーとしてはとても面白い。「小さな、でも決定的な変化が一つ起きたために、その周囲の全てが圧倒的に変貌してしまう」という「特異点」が、何事にも存在するんじゃないかと思うからだ。

例えばシリコンバレーという場所は常に技術の「特異点」を探している場所だ。「半導体」がそうだったし、「インターネット」もそうだっただろう。社会全体のあり方にインパクトを与えるような「一つの小さな変化」を常に追い求めている。そして、その変化の起こり方もtry and errorとsurvival of the fittestという生物の進化に似た動きをする。

そしてまたその「小さな変化」は、それが起きた当初は、小さいがゆえに本当に決定的かどうかわからないという、これまた生物の進化と似たところがあるのが、面白くも難しいところ。カンブリア紀の最初に視力を手に入れたtrilobiteという動物も、trilobiteに見つかって食べられてしまった他の視力のない動物たちも、よもや「ふふふ、これで世界が圧倒的に変わるぞ」とは思わなかったことでありましょう。

今日この瞬間も、どこかで将来の劇的な進化をもたらす「小さな変化」が生まれているのかもしれない、と思うと結構うきうきしませんか。

Pentagonの失敗

アメリカは資本主義の国である。「そんなのあたりまえじゃん」と思うかもしれない。しかし、本当に主義主張として資本主義を信じ、その基盤の上に国家を作り上げている国なのだ。資本主義とは基本的には「自由競争によって最適状態が訪れる」という信念のことだが、これを信じている日本人は、実はほとんどいないのでは・・・。

さて、そのアメリカの信念をうかがわせる事件が今日ニュースに。Pentagon(のDARPA)が中東情勢の先物市場を設立しようとした、というもの。詳しくはSan Francisco Chronicleの記事などご覧下さい。中東情勢を読み、ある出来事にかける。それが当たったら儲かる、という市場を本気で作ろうとしたのである。その名もFutureMAP

いわく。
Traders could buy and sell futures contracts based on their predictions about what would happen in the region.

先物として取引できる事象の例がこれまたすごい。
Examples given on the market’s Web site included the assassination of Palestinian leader Yasser Arafat and a biological weapons attack on Israel.

発表するや否や「テロリストが先物を買ってから、その通りのテロを起こして一儲けできてしまう」など非難が相次ぎ、あえなく中止に。

Pentagonの目的は中東情勢の情報の自由競争の場としての市場を開設することだった。「市場は常に個々のスペシャリストよりも優れた将来を読むことができる」ということ。

他人の国やよその元首への攻撃を商いの対象にしようという常識はもちろん疑うが、こんな発想をすること自体「資本主義的」だと思いませんか?

Katharine Graham: Personal History

ご無沙汰しておりました。休暇だったのであります。

休暇前の仕事のラップアップで忙しくなったあたりからblogをサボり始めたらあっという間に3週間近くたってしまった。

休暇には本を2冊持っていった。日本語の本だと、読み飛ばせるのでたくさん持っていかないとならず重くて大変だが、英語だと読むスピードが日本語の5-6分の1なので2-3冊で結構楽しめる。喜んでよいのやら悲しんでよいのやらわからないが。

1冊はWashington Postの社長だったKatharine Grahamの自伝。Pulitzer賞も受賞した本だから、読んだ方もいると思う。以前買ったのだが、みっしりと細かい字で、しかもずっしり600ページ超の重さに圧倒されて、本棚に置きざりになっていたもの。

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ナノテクとPennsylvaniaと半導体

The promises, perils for nanotechというCNETの記事はNanteroというカーボンナノチューブで半導体を作る会社について。2004年末から2005年初頭にはプロトタイプを完成させたいとしている。ついにカーボンナノチューブが、カッコイイCGグラフィックスの域をでるのか、と期待が広がる。

この記事の後半は、しかしながら、と続く。ファウンダーがインターネット関連事業やら、他のベンチャーのコンサルティングやらをしていた人ゆえ怪しい、という記述で、じゃぁ普通の半導体の会社の人はどこから来るかということでこんな風に書いてある。
Semiconductor execs generally hail from three foreign countries: China, Japan and Pennsylvania.

かわいそうなPennsylvania。そんなにド田舎ではないので、ハイテクがないということだろうか。

さらに毛並みのよさの条件としてこうある。

They are usually engineers by training and had to claw their way up through the ranks of plant management, sales or chip design.

この二つの条件(外国人で、業界出身)を満たすといえばやっぱりNuCOREの渡辺誠一郎さんでしょうか。(渡辺さんのインタビューはこちら)。かっこいいですよ。