大人もベッドタイムストーリーを誰かに読んでもらいたい(瞑想・入眠アプリ)

The Rabbit Who Wants to Fall Asleep

子供は眠くなると機嫌が悪くなる。乳幼児の頃はギャーギャーと泣く。「眠いなら泣いてないで寝ればいいのに」と思うが、なぜか泣きわめく。もう少し大きくなっても眠くなればなるほどアドレナリンが出て元気になってしまったりする。

一方、アメリカは「子供の早寝」が普通で、幼稚園までは7時か8時、小学校に行ってもせいぜい9時くらいにはベッドに送り込む親が多い。「子供は子供部屋で一人で寝る」という習慣もこの実現に一役買っていると思うが、もちろん子供はなかなかいうことを聞かない。

そして我が家のお子様はといえば、9時どころか、5歳くらいまで11時、12時まで平気で起きていた。親が疲れ果てて「先に寝るよ」と寝てしまい、1時くらいに起きて見に行ったらまだ遊んでいたこともあった。

そんなある日、冒頭の絵本の存在を知り、爆速でアマゾンで購入。「催眠術的に眠くなるお話で子供をあっという間に寝かしつける」という謳い文句の本である。「なかなか寝付けないウサギの子供が、お母さんに言われて、眠りの魔術師のおじさんの家を訪ねていく」という話なのだが、

「ここに子供の名前を挿入」

「太字はゆっくり力強く説得力のある口調で」

「イタリックは囁くように」

などと読み方の指示があり、要は、「あなたは眠くなーる、だんだん眠くなーる」という類の催眠術的な言葉が繰り返しあちこちに出てくるお話である。登場人物も、Uncle Yawn(あくびおじさん)、Sleepy Snail(眠たいカタツムリ)、Heavy-Eyed Owl(目が閉じそうなフクロウ)など、それらしい名前。

もちろん、子供がワクワクして目がさめたりしないよう、適度につまらないダラダラした話で、同じセリフが何度もなんども繰り返される。

ところがこれ、読んでいると、読んでる私の方が眠くなってしまうのだ。

だんだん無口になって、目が閉じてしまうのは、子供でなく私・・・・・で、その著しい(自分への)効果に驚き、

「これ、私も誰かに読んでほしい!」

としみじみ思ったのであった。

一方、最近流行りなのが「瞑想アプリ」。「瞑想の効果は編み物でも変わらない」というのを何かで読み、かつ瞑想のようにじっとしていることがとても苦手でもあり、正直興味がなかったのだが、インスタの広告ででてきて、ふと出来心でダウンロードしてみたら、おお、これは、私が夢にまでみた「ベッドタイムストーリーを誰かに読んでもらう」じゃないですか。

いくつか競合アプリがあるのだが、どれも瞑想だけでなく入眠時に聞けるコンテンツも中に入っていて、さらに「ハピネスとは」「モーチベーションを高める」とかいろいろ説教くさい自己啓発の内容がある。3つほど試したのだが、最初に広告を見てダウンロードしたアプリで語っている女性の声が私的にはやたら眠りを誘発するのでそれを使ってます。

瞑想用のトラックでは「瞑想と眠りが混同されないよう、ベッドの上で横になって瞑想をしないように」と注意が最初にあったが、もちろん、知ったことかい、で、だいたい布団にはいってまず「5分の瞑想アプリ」を聞いた後「20分の入眠アプリ」を聞くことにしている。たいてい20分の途中で眠りにつけます。

私が使ってるのはBreethe。今よくみたら作ってる会社の名前が「OMG. I Can Meditate! Inc.」という非常に怪しいものだが、中身の女性の語り口はとってもそれっぽい。(Breetheには、この女性以外の声の自己啓発的コンテンツもある。)

ちなみに、この手のアプリでメジャーなのはCalmHeadspace。iTunesのHealth & Fitnessカテゴリーでそれぞれ2位と9位である。どのアプリも無料でいくつか聞けるが、年間60ー100ドルくらいのサブスクリプションを払うと大量のプレミアムコンテンツにアクセスできる。(ビジネス的には、一般消費者向けのサブスクリプションでも、一度にこういう額を請求できる時代になったのは感慨深い。)

なお、Calmは、2月6日に8800万ドルと100億円近い額を調達、2012年の起業以来累計1億1600万ドルを調達している。一方Headspaceは2010年創業、2017年9月に3730万ドル調達、累計調達額は7500万ドル。

私の愛用Breetheは、その社名的に「投資なんかいらないぜ」的な感じと考えられる。そしてメインの「読み手」のLynne Goldbergという女性が創業者・・・ということで、結構お手軽に作られている感もあるが、とにかく眠くなるからなんでもいいのだ。

アプリの内容はざっとしか比較しておらず、とにかく私はBreetheの「あなたはねむーくなーる」的な声が非常に気に入った、というただその一点だけで購入決定している。興味のある人は色々トライアルで試してみてください。

 

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