3巻までしか読んでないのですが、本当すぎて笑った。落ちこぼれを1年で東大理1に入れるべく特訓するというマンガ「ドラゴン桜」。
なぜ落ちこぼれなのに、面倒くさそうな数学やら化学やら物理やらがある理1なのか?
それは理1が東大の中で一番簡単だから。
多分いろいろな人が既に書いていることと思いますが、これ本当なんですよね。
私も理1だったのだが、自分が受かった時は、「あらら、あんなんでよかったの?」となんだか拍子抜けしました。というのも、私も受験勉強は「(ほとんど)教科書一本やり」だったから。
学校でもらった教科書と問題集を、ちゃんと読んで解く、というのが基本。後は月一くらいで受けてた模試の復習と、通信添削のZ会の国語だけ。
Z会はなぜ国語だったかと言
うと、一科目でもとると確か全教科の問題の解説がついた冊子を送ってくるので、どれでもいいから一個とろう、と。で、Z会の一番難しいレベルだと、受験に必要なレベルを遥かに凌駕した趣味の世界の出題になっている。そこまで数学やら物理に頭をひねるほど受験に情熱がなかったので、「国語が一番楽そう」というお気楽な理由です。
ドラゴン桜には、「東大は問題はベーシックだが出題数が多い。ゆえに、次から次へと、さっさと解ける事務処理能力が求められる」というような記述もあるが、これも多分本当。
実際、私の勉強の仕方も、
「わからない問題に長時間頭をひねるのは無駄。それだったら答えを見て理解して、後でもう一回やり直す」
という大雑把なものでございました。
一つ一つ問題にかかり切りになって時間を費やすくらいだったら、多くの問題とその答えをザザザと読んで
「こういう問題はこう解く」
というパターン認識能力を鍛えるのですな。質より量。解くのはしんどいが、読むだけだったら、やる気のない時もそれなりにできるし。
あと、ドラゴン桜に書いてある通り、東大は科目が多くて、理系でも国語と英語の配点が大きい。で、これが大変ベーシックな問題なんである。私が受けた時の英文和訳は、なーんと高校の英語の副読本で一回読んで訳してたものだった。デジャビュかと思ったですよ。(それもかなり長文で、配点が大きい問題だったのでした。)
ま、とはいうものの、私、中学受験、高校受験と、受験を繰り返していて、3年ごとに一応それまでの分野を押さえてきていたので、大学受験が楽だったのかも。(諸般の事情あり、なぜかこういう受験人生になってしまったのであった。)ドラゴン桜でも、小学校レベルの算数まで戻って教えてたけど、その辺がダメだと後が厳しいですものね。
というわけで、ドラゴン桜、よく調べて書いてある、と感銘を受けたのでありました。もう少しきれいな絵だったら良いのですが・・・・。
- 関連過去エントリー
センター試験のまつがい (間違えて別会場に行ってしまった事件)
大学入試で評価するコトの日米格差 (勉強だけでは大学に行けないアメリカ)
中3を家庭教師した頃の話 (偏差値40台の生徒の教え方)
変なものに出会う体質(?) (スクロールして、「その2:世の中の噂どおりの東大受験生に出会う」をご覧ください
Z会とはなつかしー。私も国語、英語やりました。今はどうなってるか知りませんが、あれって成績で柔道みたいに3級くらいから始まって段がもらえたんですよね。
大学入ってからしばらくして読書会でいっしょになったちょっと変わった女の子(文学部)がZ会あわせて5段の有段者とか聞いてひっくり返った。
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入ってから後の進振りは受験のようにはいかない,というのは大学に入る前にちゃんと教えてるのかな.特に理1は人数が多いので,進振りの足切り点が相場のように上がったり下がったりするから. 🙂
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Z会の国語と言えば、あの難解な漢文を思い出してしまいました。
どう考えてもあそこまでやる必要なんて無いですよね。
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いや当時は知らんけど今は理2のほうが明らかに簡単ですよ。
あの漫画いい加減だなと思いました。
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自分は文Ⅱだけど正直教科書は当てにならなかった
特に地理は教科書の存在意義皆無
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chikaです。
>段がもらえた
そんなのありましたっけ?忘れてしまいました。。。一応国語の一番難しいレベルので常に成績優秀者に名前が載ってたんですが~(←自慢)
>入ってから後の進振り
その後にまた、アメリカの大学院に行くとなったら、大学時代の成績表を提示させられると言う恐怖が待っているのでした。そしてこれがまた、一流の大学の二流の成績より、二流の大学の一流の成績の方が有利ときている。
成績は忘れた頃にやってくる・・・。びくびくしながら、一通自分でも取り寄せて(成績表とか、全部捨てちゃう主義なので、手元には何も無かった)、封を開けて、思ったよりまともな成績だったのでほっとした。進振りがあったせいで、一応まともにテスト受けたのが功を奏したのでしょう。よかったです。ふー。
今大学生の諸君、少しでもアメリカの大学院に留学する可能性があるのだったら成績には気をつけよう。アメリカの大学院の中には、「大学時代は、殆どオールA」みたいな人がざらざらいる学校も多数なので。
>今は理2のほうが明らかに簡単
あ、そうでした、理2がありました。すっかり存在を忘れてました。すみません。
・・なんとなくぼんやり思い出したんですが、確か理2って生物必須じゃなかったでしたっけ?私暗記物嫌いなんで、「うざ」と思ったような気がします。物理が一番好きでした・・・。何といっても暗記しなければならないことがノート1ページの半分くらいしかなかったから・・。(もっといえば、毎回問題解きながら公式を自分で計算することすら楽勝で、そうすると暗記しなければならないものは3つくらいだった記憶が)
>文Ⅱだけど正直教科書は当てにならなかった
すみません、文系わかりません・・・。あ、あと、理1も、入試で満点取るんだったら理系科目は教科書だけではダメかも。でも、受かるだけが目標だったらそこまで必要ないデス。
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日本の大学で競争率の高い学部というのは一般にどういう順番になっているのでしょう。
アメリカの大学での競争率は実利性(将来高収入の仕事に就ける学部であるか?)で決まっているような気がするのですが、日本もそうなのでしょうか。日本の社会ではどの学部が一番有利なのでしょう。
昔から知りたいと思っていたのですが、周りに教えてくれそうな人もいないのでわからないままです。。。
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もしかしたら上の質問って完全にアメリカ的な考え方に基づいているのかもしれない、とコメントを入れた後で考えつきました。
日本で大事なのはどの大学かで、学部はぜんぜん関係ないのかも知れませんね。
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chikaです。
学部の人気は、アメリカ同様、学校によりいろいろです。でも一般的傾向としては、理系だったら医学部>理工学部>農学部、というような感じはあると思いますが。文系は学校ごとの差が大きいかも。たとえば(今は知りませんが少なくとも80年代は)上智だったら比較文学とか外国語のレベルが高いとか、早稲田だったら政経がいいとか、学校ごとに特色が。
さて、実利と合致するか。一応路線的には合致しますが、社会で求められる仕事が変わってから、それが学部の人気に反映するのにすごく長い時間がかかる気がします。10年とか20年とか。社会の給与体系そのものが世の流行り廃りとは関係なく設定されているので、(一つの企業が多角化し、同じ企業内ではどの仕事についている人も同じ給料)、何がよい、ということが知れ渡るのに時間がかかるのかな、と思います。
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わかりやすい説明で、ありがとうございました。Chikaさんのように中がどうなっているかがおわかりになっていて、しかも外から観察することのできる方だからこその解説だと思いました。
>>一つの企業が多角化し、同じ企業内ではどの仕事についている人も同じ給料
昔と変わっていないのですね。
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ドラゴン桜の作者は今はエンゼルバンクという転職エージェントの漫画描いてます。
これもなかなか面白いです。・・・が絵は相変わらずですが:p
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> ドラゴン桜、よく調べて書いてある、と感銘を受けたのでありました
確か、これは、チームを組んで描いていた作品だと思います。調べまくるチームが居て、それをベースに描いていると聞きました。ドラマ化の際は、チームリソースをドラマに割いてしまったため、ドラマもマンガも中途半端で、一部読者離れがおき、ドラマ終了後しばらくして元のレベルに戻ったように記憶しています。
やはり、これだけのものを出すには、リサーチ力は必須なのだと、リアリティの追求がいい物語を作るのには不可欠なのだと、編集と話した記憶があります。何をするにも、作るとは大変なことなんですよね。
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僕は京大を受けたのですが、勉強方法がchikaさんとほぼ同じだったので、ちょっと笑ってしまいました。
合格を手にした時は、うれしいというより呆然としたのを覚えています。入試は失敗した、という実感しかなかったので。
Z会、確かに異常な難問が多かった。だから面白かったともいえますが。
3年の冬によくばって受講した物理の点数が全国ビリ5位だったときには正直ショックでした。今ではいいネタですが(笑)、あのころは真っ青。
結局、国語・英語がさして難しくなく、そこで点数を稼いでなんとか合格した、と自己分析した思い出があります。
京大は進振りがないので、よっぽどモチベーションの高い学生でないと学部の成績はぼろぼろでしょう。まあ、授業にでてくるな、と初回に宣言して、それを拍手で迎えるという伝統ある(?)教養の授業(憲法だったかな)があるぐらいだったので、先生もあんまり勉強させるという意思がなかったんだろうなあ、と思います。
90年代前半の話でした。
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理2は物理でも受験できるはずです。
薬学部に行きたくて理2に入ったのに農学部に行かざるをえない人が結構いると友人から聞きました。
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生まれて一度も塾や予備校に行った事も無くずっと公立の学校でしたが文一ストレートで受かりました。
世界史も国語も不得意で英語とか偏差値20レベルだったんだけどね。あの簡単な数学で満点取れるってだけで軽く受かるんだから不思議。
数学得意な文型には国立で一番簡単だわ。
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東大に関していえば,医学部(理3)と法学部(文1)だけは,別格です.塾まで別ですから 🙂
日本の場合,大学の成績って,ほとんど現実には問題にされないことが多いですね.どこぞの大学を出てたらそれでいい,みたいな.韓国もその傾向があるようで.
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昔と違って今はどこぞの大学を出たということよりも、本人の能力を見ることを重視してますよ。
去年東芝を受けた時は、技術面接でどのような研究をやっているかを重点的に聞かれ、少しでも説明できないことがあるとアウト。後はいかにその研究が会社にとっての利益に繋がるかということを重視したと聞かされました。
技術職での話なので文系の人には全く参考にならないと思いますけどね。
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田舎だったので、東大受かった、だけで地元メディアが取材に。
引越荷物運び出した直後だったので、本棚が空っぽだったのが残念。
ドラゴン桜全巻と漫画本ギッシリの本棚を写して欲しかった!
公立高校の勉強だけで塾や予備校のお世話にならなかったと書くとお金持ちからのヒステリックなバッシングが、来てビックリしました。
母子2人暮らしで、心配性の母に無理させないために、お金をかけずに合格目指した息子まで罵倒されて落ち込みました。
でも、ここへ来て逞しいセンパイ達のお言葉を聞いて、嬉しくなりました。
ありがとうございました。
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な、なぜバッシングが???
私も塾いったのは小学校の1年半くらい(しかも近所の名もないところ)、大学受験準備は模擬試験オンリー(しかも殆ど無料)という感じでしたが・・・。あ、でも、中学は3年間私立に行きました。(別エントリーで書きましたが、小学校でいじめられたので、そのクラスメートもみんな行く近所の公立にだけは行きたくなかったので)。学費出してくれた両親に感謝・・・。
まぁ、入ってみればただの学校、なんですが。
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