私事ながら、ラップトップのカメラのところに上の写真のようにいつもポストイットを貼り付けてある。理由は二つあって、ついうっかり寝ぼけ顔でウェブ会議に出ないため、というのと、どこかのハッカーに盗み見られないためである。
後者については気にしすぎだと笑う人もいるのだが、ついに恐ろしいハッカーが起訴された。
オハイオ州に住む28歳の男で、なんと過去13年間、数千台のマシンに忍び込んでマイクロフォンとカメラで盗み聞き、盗み見していたというのである。個人の家から学校、企業、政府系機関や警察にまで、彼のマルウェアが仕込まれていたらしい。13年前というと犯人は15歳。「中二病」でうっかり始めてそのままはまってしまったのだろうか。ちなみにこのマルウェアは、去年、ケースウェスタン大学でミバエ(fruit fly)を研究しているラボで発見されたので、Fruitflyという名前で呼ばれている。
犯人は、単に盗み聞き・盗み見するだけでなく、子供のポルノもオンラインで売っていた。「子供のポルノ」とアメリカで言う場合、18歳未満のヌード写真があまねく含まれるので、おそらく学校のロッカールーム等で着替えをしているところなのではないかと思うが。
さらにポイントは、たった数千台のマシンにしか忍び込んでいなかったこと。あまりに地味だったので10年以上発覚しなかった。
そして Windows だけでなくMacにも潜入していたらしい。(ぎゃー)
他にどれだけ発覚していないマルウェアがあるのか。そしてこの事件を知って「自分もできそう」と真似する人がどれだけでてくるのか。
恐ろしいことです。
そして、この記事によれば、対策はカメラにカバーをつけること。
というわけで、変なポストイットをつけ続けている意味はあった。盗み見されるなんて万に一つでも嫌だ。なお、専用の小さなプラスチック板を開けたり閉じたりできるカメラカバーもあるが、MacBook の場合それだと厚みがありすぎてラップトップを閉じた時に感じが良くない。ポストイットであれば必要な時に剥がしてまたつけたり、ヨレヨレになったら新しいのに交換すればいいだけなので割とよいです。