Linsanityと宗教とNBA給料

ここ1週間ほどの大きな話題はJeremy Lin。

シリコンバレーはPalo Alto出身で、ハーバード大学卒、台湾系NBA選手。ハーバード出身のNBA選手は60年ぶり、アジア系選手はNBA史上数名しかいない、というだけでも珍しい。

その上、大学進学時にはバスケ奨学金はもらえず、プロになるときはドラフトされず、やっと入ったチームもすぐにクビ、次のチームもクビ、なんと1年で2チームを首になり、3つ目もあと数日でクビになりそうだった、という見事な下積みキャリアであった。

ところが、先週になって突然大活躍しだし、連日NBAの記録に残る実績をあげ、Kobe Bryant属するLakersとの試合でも、Kobe Bryantより点を入れてチームを勝利に導く。NBA史上、ここまで無名な人がここまで急激に活躍することはかつてないっ、ありえないっ、ということで、ラストネームのLinとinsanityを掛けて、Linsanityという造語ができた。

insanityは狂気という意味ですが、insane=良い意味でスゴイ、とスラング的に使われることもある。「ちょースゲー」みたいな。

所属先のチームがあるニューヨークは大興奮、出身地のシリコンバレーも大興奮、全米のアジア系コミュニティも大興奮・・・・である。

テクノロジーメディアのAllThingsDも、「スポーツになんかカケラも興味ない読者用、3分でわかるJeremy Lin(とは言っていないが)」的な記事を出すほど。

一応、ハーバードのバスケチームでは、「大学の歴史上No.1の選手」とまで言われてたらしいですけど、ハーバードじゃねぇ・・・・・(すまん、ハーバード)。当時のコーチすら「まさかNBAで活躍するレベルだったとは」と唖然としているらしい。

というわけで、一躍ヒーローになったJeremy Lin。New York Timesの日曜版など、2面の殆どを彼に割くほどの入れ込みよう。しかし、何分にもこれまで誰にも注目されていなかったので、ニュースネタがないらしく、紙面を埋めるために、「ハーバード出身の中国系ライター」とかが駆り出されておりました。きっと「お前、似たバックグランドじゃん。なんか書け」とか言われたのではないかと妄想。

そして、そのニュースを読んで、ふむ、と思ったことの一つが、Jeremy Linが敬虔なクリスチャンであること。高校生の時も、友達が遊んでる金曜の夜、彼は子供たちに聖書を教えてたそうです。偉すぎ。

大学進学時にはスカウトから見放され、プロになっても数カ月ごとにクビになり続けるという辛いバスケ人生も、聖書の言葉を心でつぶやいてがんばった、と。

最後は、「誰かに自分を認めさせよう」と思うことをやめ、出来る限りの努力をしたら、そのあとは神のおぼしめすままにプレーすることにした・・・そうです。宗教ってこういう時強いですよね。残念ながら私は神を信じることはできないのだが、神様抜きでこういう心境にはなれるよう日々是精進。

あと、もうひとつ、ニュースを読んで、ふむ、と思ったのが、NBAの給料って高いんだなぁ、ということ。クビになり続けるレベルでも、年俸50~80万ドルくらいだったらしい。(4~6千万円)。スポーツ選手ってトップ選手以外は薄給なのかと思ってました。こんなにもらえるんだったら、数年トライして、だめだったらビジネススクールでもいけば、その後のキャリアはとりあえずよりどりみどりだし、あまり失うもの無いですねぇ。ハーバード卒のNBA選手が入れないビジネススクールはないと思われ。

・・・もちろん、これまで中々バスケで認めてもらえなかった本人は極めて辛かったと思うし、その中で黙々と努力してきたのは偉い。その辛さ・偉さを割り引くわけではありません。そもそも、NBA入れないですよね、普通。

私は自分が運動ダメなんで、運動神経ある人は無条件に尊敬しております。はい。

Linsanityと宗教とNBA給料」への5件のフィードバック

  1. Pali じだい から ゆうめいで、うちの こどもの がっこうで やってる バスケットクラブの チラシでも かれの しゃしんが つかわれてた。こんなに えらく なるなら、あの チラシ とっときゃ よかった。

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  2. はるか昔にコメントして以来ですが,この話題はひとこと書いておかねば(笑)
    個人的に思うのは,彼を「アジア人としての」成功例ととらえて,それを日本人に置き換えて夢を見る風潮が(日本語の)ネット上にあふれ出したのはどうかと.
    Chikaさんが書かれているとおり彼はクリスチャンでもありますし(=つまり,アメリカナイズされている,とみます),台湾ネイティブでもありません.国籍はまだ台湾のようですが,実質はカリフォルニアに溢れている肌の色が黄色いアメリカ市民とそう変わらないと思います.
    NBAの給料ですが,それはそれはいいですよ.三ヶ月いただけの某日本人選手もそれ以来ベンツですし(笑)
    ベンチャー支援よりもそちらの橋渡ししたほうが金になると思います(笑)
    (書きたいことはたくさんありますが,きりがない・・・・)

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  3. ふと”Linsanity”でググったら、なぜだか渡辺さんところが上から2番目に出てきました。ご無沙汰してます。
    当方かれこれ17〜8年ほどNBAを見続けてますが(もっぱらテレビ観戦)、今シーズンのNBAは例年にも増して面白い。ミネソタにやっと加入した「スペインの神童」、甘いマスクのリッキー・ルビオが繰り出すミラクル・パスには開幕前から期待していましたが、ここに来てのジェレミー・リンの台頭ぶりはまったく「神がかり」としかいいようがないほど。
    ところで宗教といえば、直近ではNFLデンバーのQB、ティム・ティボウ(の例の”Tebowing”)がまっさきに思い浮かぶところですが、なんかそういう信仰心のパワーを科学する、みたいな話はでてきてたりしませんでしょうか。
    NBAプレーヤーの年俸については、まあ、グローバルな市場の大きさやら、1チームにせいぜい15人(1軍)程度、という選手の少なさやらを勘案すると、とくに高いわけでもないかな、と(この分野の「世界のトップ500人」とかなわけで)。それより、1シーズンに16試合(レギュラーシーズン)しかないNFLがあれだけの選手を抱えていられることの不思議・・・。それはさておき、当方がよく気になるのは「チーム内の給与格差」そして「高給取りがかならずしもそれに見合った結果を出すとは限らない」の2点。今年のNYなんか典型ですけど、擦った揉んだのトレードでやっと連れてきた高いギャラの、オールスターも選ばれるような中心選手がダメダメで、挙げ句の果てに故障。その隙にふっと出てきた「苦労人」の無名選手が連戦連勝の原動力に、というのは、それはもう物語としては面白すぎます。
    それとは別に。Yao Ming(ヒューストン)が現役引退して以来、対中国マーケット向けの「顔」となる選手を見つけあぐねていたNBA関係者は、リンの登場・活躍でさぞほっとしていることでしょう。また、リンはいまのところ普通のNikeのシューズ履いてるようですが(Nikeがシグナチャーモデルを計画、といった噂もすでに)、私がエージェントだったらもう中国のシューズメーカー– PeakとかAntaとか、NBA選手とすでにエンドースメント契約の実績がある会社がいくつかある–と電話しているところですw。

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  4. chikadです。
    >あの チラシ
    eBayで売れたかもw
    >彼を「アジア人としての」成功例ととらえて,それを日本人に置き換えて夢を見る
    いいじゃないですか!活躍してる人とidentifyできるっていいことだと思うんですが、何か問題が?
    >”Linsanity”でググったら、なぜだか渡辺さんところが上から2番目
    坂和さんお久しぶりです。変なキーワードで上位に出る本ブログです。以前も「アトキンズダイエット」で同じことがありましたw
    >修正
    しました。ちなみに、うちの旦那の両親も台湾からアメリカに来てますが。

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