ここ1−2年、雨後のタケノコのように会員制ショッピングサイトがある。Grouponの変形版、ですね。

デザイナーブランドものの特売価格に特化したものも多く、例えば、HauteLook, RueLaLa, ideeliあたりはベンチャーキャピタルからも増資済み。ほとんどは、サンプル品や売れ残りのセール、てな感じである。思い起こせば、「売れ残りオンラインセール」というビジネスモデルは昔からありますなぁ。

誰も覚えてないと思うが、90年代に上場したOnSaleなんて会社もありました。OnSaleは、80年代にタブレット型のペン入力コンピュータを作るGoという会社を起業したJerry Kaplanが作った会社。さらに誰も覚えてないと思うが、Goは、1990年前後に、当時としてはありえない$75 millionを増資し、華々しく散った偉大な失敗ベンチャーであります。

タブレットPCもそうだが、あれですね、ビジネスというのは時機が大事ですねぇ。OnSaleのころは「売れ残りのコンピュータ製品のオンラインオークション」くらいしか市場がなかったのが、最近ではブランドグッズの売れ残りを会員制で売れるくらいインターネットユーザーが増え、インターネット上での商取引が普通になったと。10年前にここまでニッチなことをやろうとしてもだめだったことでしょう。感慨深い。

シリコンバレーのとある友達は、Twitterが大嫌いで、なぜなら、彼が90年代終わり頃に創業に関わったベンチャーのビジネスがほぼTwitterと同じだったので。「俺達と同じことやって成功しやがって、ぶつぶつ」と。友達の会社も当時で数億円規模で増資したんですけど、時期早尚であった。

・・・ということで、昔ダメでも今ならうまく行くものも多々あります。

上述のJerry Kaplanも、最近のインタビュー記事で

There’s no such thing as a new idea in Silicon Valley

と言ってます。

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さて、話を戻して会員制セールサイト。

もはやデザイナーブランドなど着る機会もないワタクシとしては、イマイチ興味がわかないのが玉に瑕。

しかし、そんな世捨て人の目を輝かせたのがJetsetterです。デザイナーブランドショッピングサイトの大手、Gilt Groupeがやってるホテルのディールサイトなり。（Gilt日本版はYahooが運営。）

期間限定のセール価格で、割と良いホテルが予約できる。ただし、予約時に全額支払い、キャンセル不可。泊まらなくても全額取られる、という厳しいルール。

なんですが、我が家は結構愛用してます。先月Napaに行ったときもこんなところに泊まってみました↓

歴史的な建物を改造して利用、10数室のみのMilliken Creek Inn。なかなか良かった。大変おすすめです。

宿の人に「Jetsetterどう？」と聞いたら、

「うん、今年の春から時々使ってるけど、素晴らしいわぁ。空室が埋まらないときにセールに出すんだけど、成果は上々」

とのことでした。

Jetsetterに登場するホテルの立地はいろいろで、サンフランシスコのホテルもあれば、アフリカのサファリ、トレッキングでヒマラヤ登山、タヒチのクルーズ、イタリアのリゾート、マイアミのホテルなどなど、ほんとに色々なディールが来る。

場所はいろいろだが、ホテルのレベル的にはそれなりの水準を満たしているもののみ。（一応ブランドものセールのサイトがやってるわけだし。「Jetsetter」という名前も「世界を股にかける旅なれた人」という意味だし）。これまで、3つほど泊まってみましたが、私基準的には、「すごくいい〜それなりにいい」のどこかに落ち着いていました。

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さて、そんなJetsetterでも、特に私が瞠目しているのがJetsetter Verified（Jetsetterお墨付き）のスタンプ。

ホテルのセール情報はこんな感じなのだが↓

真ん中の下の方にマルがありますね。ここだけ拡大するとこんな感じ。

「Jetsetterのスタッフが訪問して、我社基準に達していることを確認済み」

おお、そのスタッフの仕事、いいですね。素敵なホテルを泊まり歩くお仕事。

私もやりたい。