海外で勉強して働こうのちょっとだけフォローアップ。何とかポジティブにスピンをかけて書いてみるのにトライ。
まず、海外で働こう、というのは別に「永住して二度と日本に帰るな」と言っているわけではなくて、たくさんの人が海外に出れば、その中のある割合の人たちは日本に帰るだろうし、ある割合の人は、行った国と日本をつなぐ仕事をする。全然日本と関係ない仕事をする人でも、何らかの形で日本とその国とのコミュニケーションの助けになるかもしれないもしれない。ということで、「数の勝負」で、そういう人がたくさん出ることで、日本の将来の担い手になったり、日本の国際社会からの孤立を救うことになるでしょう、と。(ちなみに、海外=アメリカ、留学=アメリカ、ではありません。もっと広く「自分にあった場所」を探すのがよろしいかと。)いずれにせよどこの国も飛行機でひとっとび、Skypeでただで話せる昨今、「永住」とか「移住」という表現は、なんか実態に合わない感じが。実感的には「引越し」くらいの感じですが。
以下、「国や組織がよくなるのはどういうときか」について。
- よくなるための施策を知恵をひねって編み出し、多大なる労力を費やして、それを実行することでよくなる
「これ以上悪くなりようがないからよくなる」「もっと悪くなればよくなる」といった、サインカーブみたいなもんじゃありません。残念ながら。
1997年ごろ、日経新聞出版から出た「三つの未来-衰退か再生か、日本のシナリオ」という本のための「日本の将来シナリオ分析ワークショップ」というのに参加したことがある。これはものすごい大金かけて、いろいろな人を箱根に集めて討議したりして、日本の将来シナリオを3つ作り出したもので、その一部の討議に参加させてもらった。これをファシリテートしたのがGlobal Business Networkという、シナリオ分析の手法をいろいろな企業等に提供しているサンフランシスコのコンサルティング会社。で、その会社の経済史の専門家から
「国というのは、思いがけなくどこまでも悪くなっていけるものなのだ」
といろいろな国を例に挙げて説明されてはっと気づいた次第。国の場合、競合に買収されたり、国民を全員解雇(追放?)して解散したりできないこともあり、会社組織の比でなく、何十年、何百年と悪化の道をたどれるのであった。
- 組織トップ層の年長者が若い人の力を取り入れることでよくなる
どんな組織も20代にはやる気のあふれた人たちが、30代には「本当はこうすればよいのに!」という斬新かつ具体的な革新案・改革案を持った人がたくさんいるもの。(こういう人たちがいなかったら、その組織は本当に終わっている。)そして、よい組織とは、上層部が、そういう人たちをきちんと引き上げて登用し、彼らのアイデアを実行に移していける組織。
「最近の若い者はだめだ」というのは古文書にも書かれている永遠のテーマで、別に今の若者が昔よりだめになってるなんてことはない。若者にやる気がないと嘆くなら、やる気を失わせた自分たちを恥じるべきなわけで。
でも、その裏返しとして
「今の40代が20代だった頃より、今の20代は優秀だ」
というのもやっぱり違う。今40代、50代、それよりもっと上の人たちも、20代・30代の頃は血気盛んに世の中をよくしようと思っていたんですわい。ははは。
繰り返しになるけれど、よい組織とは、トップ層の老獪な人々が、旧態依然としたやり方の改革に意欲的に取り組んでいける精神力と体力を持った若手に権限を委譲し、きちんと組織全体を運用できる組織。国レベルでも同じこと。
「今20代・30代の人たちが優秀だから、その人たちが実権を握る20年後にはよくなる」
てなわけにはいかないのであった。本来だったら、その20年の間に大きな経験をして力を伸ばすべき人たちに場が与えられず、そうこうする間に社会の汚さや組織の政治的しがらみに疲れちゃうんですよね。
+++
なお、今の日本の最大の問題は政治。
多分「日本の政治は悪くない」と思っている人はあんまりいないと思うので、詳細割愛。ですが、「政治が悪いと国が傾く」という認識は意外に共有されてないのかも。最近あった若いひと数人に「政治が問題だ」というと「え、そんなの関係あるの?」という感じにびっくりした顔をされたので。
「ミドルクラスは誕生するものではなく政府が政策的に誕生させるものである」とクルーグマンも書いている。政治がぼろぼろだと、一部の企業や個人がどれだけ成功しても、それが全体のパイを増やすことにつながらず、貧富の差
を増大するだけ。また、公平なルールでビジネスをして成功できるインフラ(規制とか規制緩和とかいろいろ)を政府が整えないと、あこぎな方法で成功するのが当たり前になり、社会が腐敗する。
+++
ちなみに、日本の一人当たり国民総生産(GDP)は1993年に2位、2000年でも3位だったが、2007−8年ではIMF調べだと22位、(World Bank 23位、CIA25位)。このまま等差数列で落ちて20年後に60位くらいまで行くと、ふむ、今60位前後はルーマニアとかロシアとかメキシコとか・・・。
(なお、購買平価ベースだと日本はまだアメリカ、中国に続いて3位ではある。これはつまり、「国民が一人あたりGDPを使って国内で買えるもので比較すると、まだ世界3位だよ」という話でめでたいようであるが、日本の場合、20年続いたデフレという大いに物悲しい現象の結果でもあり、また、日本の輸出産業の生産性に比べ、非輸出産業の生産性が悪いということの表れでもあったりする。)
[5/4/09修正] PPP(購買平価)ベースでもIMF24位、World Bank 21位、CIA27位でした。コメントで指摘して下さった方Thanks!3位なのはPPPベースのGDP総額でした。これ、私ですら・かつ・かなりショック。Japan as No.1とかいってた時代もあったのに。PPPですらここまで落ちちゃったんだなぁ・・・・。
+++
世界には「わーこんな場所で住んでみたい!」と思えるような、風光明媚だったり、天気がよかったり、治安がよかったり、食べ物がおいしかったり、人がとっても親切だったり、やりがいのある仕事がたくさんあったりする場所がたくさんありますので、われはと思わん方は是非自分に会った場所を探してみてください。
もちろん、「海外に行きさえすれば何とかなる」、とか、「留学さえすれば何とかなる」、というほどには世の中は甘くない。なので、「どこに自分が出来る仕事があるのか」とか「何が自分にあった勉強なのか」とかは、手も足も動かしてよく調べることは大事。アメリカの大学院でも、人文系では、「大学院は学問のデトロイト」と自ら語る教授もいるくらいなので気をつけてくださいませね。ま、とはいうののの、動いていればリカバリーは可能です。やばい!と思ったら方向修正すればいいだけのこと。自分自身に力がついていきさえすれば、必ず道は開けることでしょう。
なるほど。いやー、内容もそうですが、Chikaさんの「伝える姿勢」には学ぶところが多いです。
一定の割合でやれ愛国心だの国を捨てるのかだの言う人がいるなかで「じゃ、まーいーんだけどさ」と自分だったら思うかも。
それは別にすねちゃうとかいうわけじゃなくて、いやー話って通じないもんだなー、とあきらめるっていうか。立場も違うし。居場所も違うし。しょーがないですかねーと。何より、自分も本業で忙しいわけで。
でもそこをもう一歩踏み込んで丁寧に論を重ねていく姿勢は見習わないとなーと思った次第です。
・・・で、内容に関しては、実はそういう愛国心系の発言よりもずっと日本に対する愛情を感じるのは私だけでしょうかね。
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「海外で勉強して働こう」のコメントで海外に脱出できるのは「できる、選ばれた人」だけとのネガティブなコメントが続出していましたが、海外で働いている身からするとそんなことはないです。いまだに、日本の教育水準はある程度高いですし、まじめに努力をするという美徳も日本で教育を受けた人ならば普通に身に付いていると思います。また、日本の製品の品質やサービスの質は高いのでそれを海外に持ち込んで勝負することも可能です。たとえば、料理人や美容師などは日本人としての特色を生かせる良い分野だと思います。天下国家を論じたり心配することも重要ですが、個人が個人として充足した暮らしをすること。そのためには、どこの世界に居ても食いっぱぐれないために、市場価値のあるスキルを身に付け、自分自身のキャリアを真剣に考える必要があると思います。
あの人はできる人だから海外に行けたのだとか、教育を受けるだけの金があったとか、外国語ができる人だけの特権だとか、ないものをねだるよりも、各々が腹をくくって一歩を踏み出すことが重要なのではないでしょうか。私自身、言葉は得意ではないですが、仕事で結果を出していれば、管理職ではない技術系の仕事のため、職場では意外となんとかなります。母語をそれなりに話せる能力がある人ならば、なんとか海外で働けるだけの外国語は努力さえすれば誰でも達成可能ですよ。とにかく努力です。努力をしないでああだこうだ言っても始まりません。自分も腹をくくって海外に出る前には、英語が苦手で海外で働くことなど考えもしなかったし想像もできなかったですが、ひょんなきっかけから海外で働き始めました。皆様のネガティブな反応はよーく理解できます。自分を信じて思い切って一歩を踏み出してみてください。考え抜いた上での努力は必ず報われます。
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宇宙的に考えると海外に引っ越すのなんて別にそんなたいした事じゃないですよね。
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若者が日本を捨ててもヤバいのはヤバいままかも
実は海外へ出てもたぶんなんの解決にもならないのが、日本の多くの若者が置かれる状況でもあります。海外で勉強して働こう(On Off and Beyond) これまでずっとなるべく言わないようにしていたのだが、もう平たく/明快に言うことにしました。 1)日本はもう立ち直れないと思……
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「海外で勉強して働こう」はもしやchikaさんは
日本の総理大臣(またはその他政治家)の顔をみながら書いているのでは?って思ってました。
普段の生活の中で「もう、ダメ日本かも。」と思う時はさほどありませんが
政治家たちを見てるときは「こいつら、ヤバくね?(悪い意味で)」ってすごく感じます。
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今となっては、金融危機前のレートで言われても、ですね。
他国を見回してみて、「日本の政治は悪くない」と思っています。頂点に立ってしまって、取り入れられる見本が無いところが不幸。
問題は、「未来の世代のために」という観点が無い所ですね。
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>なお、今の日本の最大の問題は政治。
政治が最大の問題でなかった頃の政治家達は、今の政治化よりも優れていたんですか。戦後で言うといつ頃の政治が優れていたんでしょうか。
今より優れていた頃の政治について勉強してみたいので、ぜひ教えてください。
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アメリカの真似をした構造改革路線が、貧富格差増大などの原因というのが、今のコンセンサスだと思っていました。
もっとも、日本の貧富格差の多くは、世代間格差の様ですが。
年金の大幅カットと、定年の大幅延長。さらに、所得税の累進課税を元に戻す事で、ほとんどの問題は片付くように思います。
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まさに今、アメリカに留学して、そのまま海外で働き続けようとしている20代の者です。
うちの学校(MBAです)のデータによると、卒業生が一番多く住んでいるのはアメリカの次が日本だったりします。日本人の留学生は数%しかいないにも関わらず。
これって、日本以外の留学生(インド人や中国人など)は、卒業後にアメリカで働いているけれども、日本からの留学生は日本に帰ってしまう、っていうことを示しているんですね。
クラスメートの中国人やインド人は、アメリカで働きながらも、自国でのビジネスチャンスを伺っているような奴がいっぱいですが。
ただ、今年留学して、アメリカで就職しようとするのはお薦めできませんがね。ジョブマーケットが死んでいて、なかなか留学生にまで良い仕事が回ってきません。
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>> なお、今の日本の最大の問題は政治。
> 政治が最大の問題でなかった頃の政治家達は、今の政治化よりも優れていたんですか。
いや、例えば「経済が順調に伸びている時には政治の重要性が相対的に小さくなる」みたいなことも有り得るので、「今の日本の最大の問題は政治」というのは「かつて日本の政治家は今よりも優れていた」ということを必ずしも意味しないでしょう。政治家のレベルは変わらないけれど重要性が増している、ということは実にありそうです。
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「祭り」に遅れたmiです。内容はさておきも、私はchikaさんがなぜこのような挑発的なエントリを書かれるのかが興味がある。
私が思うのは、意外にchikaさんはそこらへんにいる在米日本人より日本人っぽいということだ。
第一に、悲観と楽観が激しく振れるのは日本人の特性ではないかと思うわけで、その意味では今回ように悲観の極に走ってしまったchikaさんは日本人らしいと思う。どの国にも良いところとだめなところがあって、悪いところを直すのは時間がかかるし難しい。それをいきなり投げ出してしまうところに違和感を感じる。
第二に、chikaさんが(その定義がよくわからないが)「日本」を取り上げて、国としての衰退に一喜一憂されることはいわば日本といか発展途上国のメンタリティだ。たとえば中国はまだ発展途上で、しかも全体の経済が個人の厚生に大きく影響を与えるため、人々が国レベルの盛衰に関心を持ってある意味当然かもしれない。しかしアメリカにいれば国がどうこうなど考えない。なぜならそもそも先進国だし、個人の貧富の差が大きすぎるため国の括りでモノを考える機会がどんどん少なくなるからだ。
ではなぜ「国」にこだわるのかであるが、ここからは私の勝手な推測である。おそらく最初は親切心から、アメリカと比べて日本の「不甲斐ない」現状にコミットして、なんとか「国」としてのturn aroundの手助けをしようと発言などなさった。しかし意外に日本は変化が見られず、頑固に自分の行く道を変えようとしない。そればかりか心無い非難までする。そこでchikaさんはしびれをきらして今回のように逆に「見捨てる」発言をなさった。
私が思うに日本は偉い人が何か言わないと変わらないという意味でまだまだ権威主義的な国だ。その意味では、chikaさんには日本人を納得させるだけのバックグラウンドなり実績が足りなかったということではないかと思う。
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ここ50年程になるアメリカの没落は、やはり政治が悪かった為でしょうか。
戦災前でも、GNPだと日本の20倍、一人当たり所得でも10倍もあった。
この当時、これでも日本は世界5位の大国だったのに。
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20年後には、日本もアメリカも中国に追い抜かされて、共産党独裁政権が1番だという事になるのかね。
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一度、外にでることによって日本のことがよくわかるようになるのかもしれませんね。「数の勝負」というのはよくわかる気がします。アメリカに行くとどの都市にもチャイナタウンがあってそれがうらやましかった。中国人ならそこをベースにしてスタートできそうだなって思って。
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>>1997年ごろ、日経新聞出版から出た「三つの未来-衰退か再生か、日本のシナリオ」という本のための「日本の将来シナリオ分析ワークショップ」というのに参加したことがある。
要するにこの件は前エントリーのシナリオ分析と絡むのかな?
10年以上前だよね。
あのエントリー見る限り、あなたの言葉だと思うのだが。
やはりシナリオ分析の詳細について書くべきではないでしょうか?
>>このまま等差数列で落ちて20年後に60位くらいまで行くと、ふむ、今60位前後はルーマニアとかロシアとかメキシコとか・・・。
外資のコンサルってこんな分析して許されてるの?
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政府が、大量破壊兵器を保有してテロ組織と関係しているとか言って飛ばしたデマを信じて、ほぼ全会一致で開戦を支持した、阿呆議会を持つ国も、やはり駄目でしょうなあ。
某帝国議会ですら、4割戦争反対派だったのにね。
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千賀さん、ありがとう。
これからの記事も楽しみにしています。
発言の根幹部分を探りながら、味わいながら
役立てたいと思っています。
コメントが建設的な意見で賑わうことを願います…。
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留学のその先は?
ちょっと乗り遅れた感もありますが、私も留学経験者として、渡辺千賀さんの、
海外で勉強して働こう
1)日本はもう立ち直れないと思う。
…
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以前はシリコンバレーでマーケをしていましたが、今は隠居してSFで不動産投資をしているものです。
海外で勉強して働こう!という趣旨の問題点は、日本がなんだかんがいって、非常に住みやすい豊かな国であるという点がありますよね。実際、シリコンバレーで日本人が、インド、中国、韓国系と比べて、かなり元気がないのも、日本に帰ったほうがいい暮らしができる人は9割以上という背景があるとはおもいます。インドや中国からの留学生は本当に勉強ができて、シリコンバレーで一旗あげることで、アメリカンドリーム実現できますし。その成功者が国にもどって起業して、母国の経済に貢献するといったすばらしいはなしが山ほどありますもんね。
日本人だと、こっちで苦労するより、日本に帰ったほうが安定したいい暮らしができますからね。もう少し経済力が落ちないと、シリコンバレーで一旗あげようという人も増えないでしょうね。
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新興国くらい1人当たり国民総生産(GDP)が下がるなら、輸出産業は笑いが止まらないでしょうね。
韓国モデルになるという事でしょうか。嘆く程の事も無い様に思います。
日本企業に「円安になりますから」と、言ってあげれば良い。でも、取り上げてもらえないだろう。
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>海外に脱出できるのは「できる、選ばれた人」だけとのネガティブなコメントが続出していましたが...
「気合でアメリカに来れる」という内容が先のBlogにエントリーされています。
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miさんに同調します。
私も長い間ベイエリアに住んでいましたが、確かに、アイデアの革新さ、それを会社組織の中で実行してしまう大胆さには目を見張りました。 ここまでやってこそ世界経済を一変させるような新しいものが生まれてくるのだなと感心したものです。 でも、chikaさんのコメントを見ていると、それと同じことが日本で起こっていないのに落胆されているよう。 シリコンバレーの文化(アメリカの文化ではないです)は1カルチャーとしてすばらしいと思いますが、それと違うからといって、日本を「見捨てる」コメントはあまりにラディカルかと....第一に「見捨てる」「見捨てない」自体が日本人特有の島国根性だと思いますけど。 確かに、「他の文化」を体験することによって、個人の思想のフレームワークが広がり、新しいアイデアが生まれたり、また自分なるの人生観を養ったりすることはその人の幸せにはつながるので大いに薦めます。 ただ、それが「こっちがだめだからあっち」っていう発想からだったらあまりいい結果にはならないような気がします。
今は日本に住んでいますが、それなりに住みやすいと感じてます。子供の医療費はただ。 物価も結構安い。 東京はそれなりに緑が多く趣がある(もちろんシリコンバレーの大自然に比べたらがっかりですが)。 周りの人は親切。 食べ物はおいしい(個人的にはアメリカも食べ物はおいしいと思いますが)。 治安はまあまあ。 それに、経済的にも今後の急成長は期待できないですが、やはりいまだに世界第2位の経済、エネルギーは感じますよ。すごい経済力です。
確かに今後の急成長は無いですね。 でもそれは文化が発展していく過程なのではないでしょうか? アメリカ(とくにシリコンバレー)はどんどん新しい人が流れてくるので、少しちがった発展の仕方をすると思いますが。 個人的には日本は目指せ北欧だとおもいます。 国の幸せよりも個人の幸せの追求が今後の課題なのではないかと…
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コメントの中にはブログ主の本旨を理解してほしいみたいなものもありましたが、
>このまま等差数列で落ちて20年後に60位くらいまで行くと
なんて平気で書く人の話は知的レベルの点で正直信じられないですね。
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>shiroさん
そうなると、政治は常に悪いけど、経済が良かった頃は相対的には政治の問題は小さかった。けれども昨今は、経済が悪いので政治の重要性が増したけど、相変わらず政治は悪い。という事でしょうか。
そうするとチカさんの「政治が悪いと国が傾く」という意味では、ずーっと傾き続けていた中、経済的に物質的にだけ豊かになってしまったのが、そもそもの問題との指摘には思えませんが。
日本には閉塞感が充満しているみたいな事を言いますが、戦中に比べればめちゃくちゃ自由だと思いますし、目立たなければ何をやっても良い社会とも言える気がします。まぁたしかに実名で新書を書いて「私を見て!」という種類の人達には、耐えられない社会かもしれないですが、それはそれで文化であって、悪い事ばかりでも無いように思います。悪い部分ばかりスポットを当てますが、それは人間的な活動の一部のように思います。常に自分の正当性を主張する事で居場所を確保する競争の最前線にいればいるほどですね。
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というか、ダメな人に「おまえ、本当にダメだな」と言ってダメなのが頑張っているのを見た事は無いです。「ダメだからオマエラ退場だ!」と言ってダメな人の数が減ったのを見たことも無いですが、数が増えたのを見た事はあります。
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子供のころからずっと「この国(日本)を出ないと自分は心から満足した人生を送れないだろう」と思いつつ37年。やっぱり日本もいいかな・・・と思ったことは一度もないのになぜかまだ日本にいるのは、(転職でも恋愛でも)みきった、片をつけた、やれることはやったと思ってから去りたい自分の性格のせいですが、Chikaさんのエントリーにも、Hiroさんのコメントにも深く同意します。
サービス系技術の資格をとったり、海外展開しやすい職についたり、地味に準備をし続けているのですが、いつまでも(心の中では日本にほんとうにあきあきしているのに)今だ!という実感がもてず。Chikaさんがいうように留学、加えて結婚がもっともスムースな方法なんでしょうがね。
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## たくさんの人が海外に出れば、その中のある割合の人たちは日本に帰るだろうし、ある割合の人は、行った国と日本をつなぐ仕事をする。。(中略) ということで、「数の勝負」で、そういう人がたくさん出ることで、日本の将来の担い手になったり、日本の国際社会からの孤立を救うことになるでしょう、と。(中略) どこの国も飛行機でひとっとび、 ・・・昨今、「永住」とか「移住」という表現は、なんか実態に合わない感じが。実感的には「引越し」くらいの感じですが。##
■この点に賛成です。実際に私はこれに当てはまってますから。
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前回のも今回のもコメントを見ると、chikaさんの言おうとしていること(というか言っていること)を理解しているのはコメントをつける人の30%くらいですかね。
そういう事柄を踏まえてもそれらのエントリーの記事に頷けます。
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前提が間違っているのに、理解しろと言われても無理。
「なお、今の日本の最大の問題は政治。」以下の部分は完全に蛇足だ。古い情報と無知によるものではなかろうか。
例えば、非輸出産業の生産性は悪いかもしれないが、便利さが損なわれるくらいなら維持してほしい。
ここの話など面白いですよ。
ドイツの最新情報 -ドイツ留学情報PFADFINDER24
http://www.pfadfinder24.de/neuigkeiten/index.html
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先般の記事と、この記事の大半にはおおむね賛成ですが、
>「日本はもう立ち直れないと思う。」
>「国というのは、思いがけなくどこまでも悪くなっていけるものなのだ」
前提にしているらしい、この2つの視点については大いに疑わしいですね。どんなバイアスがあるのかは記事からは伺い知ることはできませんが、その水晶玉は確かですか?
マーケットが一番イメージしやすいですが、そもそも、そういった予言なんてできるのかも疑わしい上に、意味あるんですかね・・・。予言することで、本当に個人の行動に効用が生まれるんですか?
世界でもトップと評されるアメリカの大学を卒業しMBAを取った連中や、失笑するしかないほど意見がコロコロ変わる某ノーベル経済学者が現在の状況を正確に予測できていたら、こうはなっていなかったというのが、何よりも「先行きに対する予測の無意味さや無力ぶり」を証明しているような気がしてならないんですがね・・・。
これは、あのアーヴィング・フィッシャーが1929年の株式市場暴落の数日前に、「株価は、恒久的に高い高原のようなものに到達した」という有名な予言から80年経った今でも、先行きに対する予言の難しさについては、本質的には何も変わってはいないということだと思いますが、いかがでしょうか。
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>chikaさんには日本人を納得させるだけのバックグラウンドなり実績が足りなかったということ
デブ猫一匹かってるだけっていうのが、僕的には足らないバックグラウンド。そーゆー価値観お断りだから、日本を出て行ったんだと思っているのですが。
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日本が没落しても、ネットが「場所」を無力化し、東京は清潔なバンコクになる
でも、私の別シナリオ(いまの私のメインシナリオ)としては、国としての日本は没落しても、都市としての東京は、そのインフラや、治安のよさ、ネット環境や食文化の魅力もあって、そう捨てたもんでもない。…
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chikaです。
違う意見を持つ人に理解してもらおうとか、危機感を持ってもらおうとか、そういう人たちの変革を促そうとか思ってないです。(つか、「変革する」と思ってないです。だから立ち直れないわけで。 :) )
ワーストケースの「日本右傾化論」は私が10年前から思っていることで、周りにも時々言ってはきました。別に昨日今日突然絶望して思ったことじゃありません。
ただし、未来というのはいろいろな方向に行く可能性を常に秘めているので、
「まぁ、とはいえ、エネルギー革命・食料革命を起こして外貨に頼らない夢の鎖国パラダイス化、なんてのも(くもの糸くらい頼りないが)絶対無いとはいえないしねー。」
くらいに思ってて、かつ、
「どんな道に至るとしても、現状の社会システムは今日本にいる人には快適で、しかもそのシステムの運用は、日本に住む人たちが『好き』でやってることだから、わたしがとやかく言うことではない」
と強く思っていたので、「くもの糸」のほうだけ時々ちょろりちょろと書いてきた次第。
でも、最近寄る年波もあり「若い人への責任」、みたいなのを考えるようになった、って感じでしょうか。
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「若い人への責任」ですか・・・。
だったら、尚更、日本のカントリーリスクや日本以外の国で得られるリスク、リターンだけでなく、前提となる問いを立てる~先行きを予測することについても同時に触れる必要があるんじゃないですか?
エコノミストでも占い師でも納棺師でも何でもいいのですが、事後的にしか当たったのか、外れたのか分からない曖昧な予測しかほとんどの人ができないのが現実なんだから、他人が見てる水晶玉から映る未来なんて、真に受けててもしょうがないですよと!
特に記事に賛同する若い人にとって、その説明が抜けてるのは、余りにかわいそうな気がするんですが・・・。
エコノミストやアナリストが理路整然と「曲がる」ように、一見もっともらしい見通しや見立てが、先々に実現したかどうかは後にならないと誰にも分からないことですし、高い確率でそうなるはずだった見通しがとんでもない方向に振れて、どこかへの道が善意でできてたことを認識する羽目にもなり得るなんてことは最近も頻発してますし、、それこそ歴史が物語っている現実なわけですから。
仮に、どこかに辿り着いても命さえあれば、そこから這い上がってくればいいだけの話なんですけど。
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だからチカさんは、自分が自分の国と折り合いがつかない理由を『ワーストケースの「日本右傾化論」』で正当化したいので、それを焚きつけるようなエントリーを書いている。ということですよね。
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あう、間違えて投稿してしまった。
管理人様、上のコメント削除していただければ幸いです。
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chikaさんのエントリを読んで反発している大多数の在日本の日本人は、おそらくはアッパーミドルクラスなのではないかと想像します。だとすると、「日本はそんなに悪くない」と思ってしまうのは仕方がないかもしれません。
でも、残念ながら「終わってる日本」はジワジワとあらゆる層に浸透してくるのではないかと思っています。今は最下層だけかもしれませんが、人口動態、政治、企業経営、あらゆるものが「終わってる」方向に進んでいると強く感じています。
「井の中の蛙、大海を知らず」と言います。個人としては、井戸の壁を越える力を付けていきたいと思っています(まだまだ力不足ですが)。
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個人として書かれているブログなので、思ったことを書かれているんだろうなと感じています。
なのでブログの主の人と違う意見やコメントがあっても、それに対して反論したり論拠を示す必要もないかと。
そもそもブログを見ている人の方も、「論理性がない」「前提条件が明確でない」と感じたら、その前提で情報に接すればよいだけで。
このブログは比較的エリートの人が書かれていてアクセス数も多いみたいですが、だからといって説明する義務がある訳でないし。
誰かの意見に対して疑問に思ったらまず自分が調べるであるとか、大したこと言ってないと無視するとか行動は色々あると思いますが、その義務のない人に対して新たな要求をするのは子供のすることであると感じます。
大人であれば、Chikaさんの予測があっていると思う、筋がいいと思う、あるいはその逆であると思う等の判断をするのはブログを読んでいる方自身で、それぞれの判断にあった今後の行動をされていくのだろうと。
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>日本はもう立ち直れないと思う。
とか
>なお、今の日本の最大の問題は政治。
とか、前提が「みんな知ってると思うけど」っていう
日本的な馴れ合いの感情論だもん。
そりゃケチの一つも言いたくなるってのが人情。
過激な感情論ってのがそもそも釣りなんでしょうけど。
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とても論議を呼びそうな議論ですが、とても複雑で本当はいろんな要素をはらんだ議論なので、紋切り型の議論は出来ないですよね。
日本の国家として、あるいは国民経済としての問題と、日本人と言う国民と言うか民族と言うかそういう集団としての問題と、世界市民として日本に生まれた日本人一人ひとりの生き方としての問題と区別しないと実のある議論にはならないように思います。
世界市民として日本に生まれた日本人にとっては国民経済としての日本の行く末は、気にはなりこそすれ、個人の問題としてはかなり低い優先順位なんでしょう。そう言う方を対象に考えた場合、日本じゃないところで学んで仕事を得て暮らしていくのはなかなか賢い選択しなんでしょう。
ただ、世界市民としての自覚がない大方の日本生まれの日本人にとって、日本以外で学び生活の糧を得るのは、なかなか難しい選択なんでしょうね。
日本以外のかなり多くの国では、そう言う選択肢を突きつけられるのは当たり前なのに、日本では珍しいですよね。海に囲まれた平和な島国故でしょう。
また千賀さんの思い切った発言、期待してます。
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中前忠って?
はてなでいぱーいブクマされてた「On Off and Beyond」のページから、「?」になった部分。 1997年ごろ、日経新聞出版から出た「三つの未来−衰退か再生か、日本のシナリオ」という本のための「日本の将来シナリオ分析ワークショップ」というのに参加したことがある。これは…
いいねいいね
>ringoさんへ
あんまり触れる気すらも起きないんですけど、ブログ論とか子供論とか大人論とか、本題の記事に関係ない、毒にも薬にもならないこと言っててもねぇ・・・要求と提案・質問は違いますし、せめて議題にコミットするコメントでもあると、建設的だと思うのですが、いかがでしょうか。
>スピン
視点にスピン。
グローバリゼーションが激しく進行中の現世で、資本(人も金も含む、しかもどちらも@過剰流動性)の移動が、今のようなスピードで実現できてしまう場合。
日本というある種、難攻不落の要塞みたいなところ(自滅するのか、日はまた昇るのか、どうなるかは誰にも分かりませんが・・・)で、例えば地の利を生かしたような自分の武器をせっせと磨いてグローバルにも展開できるような「競争力のあるニッチ(製造業でも非製造業でもウェブでも)」を作っていくようなスタイルが得意なのか?
それとも、これはと思うような場所(あっという間に群がるグローバル・ソルジャーやマネーとウォー!)を世界から探し出し、さらにローカル・ルールをこなし、短期戦にも長期戦にも景況感にも左右されずに闘い抜く中で「競争力のあるニッチ」を作っていくスタイルが得意なのか?
というような個人としての戦略論で考えてみると、なんてことはない、結局はchikaさんの「自分自身に力がついていきさえすれば、必ず道は開けることでしょう。」に行き着くので、実は国がどうなるとか社会がどうなるとかは、あんまり関係なかったりするというお話ではないでしょうか、良くわかりませんけど。
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<スラムドッグとグローバル化>QTE
重要なのは現代化とグローバリゼーションのいいところを取ることだと思います。盲目的にすべてを受け入れるのではない。インドの素晴らしいカルチャーは、本当に様々な国に支配されながら、決してつぶれなかったのです。すごくしなやかで、自分の国に対する自信も持っていて、どんな国が来ても大丈夫だ、立っていられるという自信があるので、その中でどうやって現代的な要素と、そして伝統的な要素を調和して、バランスを保っていけるかだと思います。
―― 日本では格差社会と言われて、教育費をかけられる家庭とかけられない家庭が出ています。今のインドは、どんな環境でもあるいは適応力さえあれば何とかなるという方向に変わってきているのでしょうか。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20090430/193441/?P=1
インドも社会的な格差はさっき申し上げたようなことでだいぶなくなっていますが、経済的な格差は間違いなく残っています。2億5000万人の方が、いまだに1日2ドルで暮らしているという現状を、もちろん忘れてもいません。ただインドのいいところは、教育に対して、誰でもアクセスはできる点です。行きたければ大学進学も、世界で一番コストがかからないんじゃないかと思います
いいねいいね
chikaです。
ちょっとだけ。
「こっちがだめだからあっち」戦略はすばらしい!と思います。
「こっちがだめだからあっちにいったら、あっちもだめだった」
てなときには、さすがに「うーむ、今度は直すのは自分かい?」と考えればいいんじゃないかなぁ。根気がある人だったら、さらにもう一回「あっちのあっち」への「キャリア転地療法」を試してもいいかも。
「日本でダメな人が海外でうまくいくはずがない」なんてことは全然ないと思います。(もちろん、俳優、とか政治家とか、「言葉」がものすごく大事な職業だと、「転地療法」は難しいですが。)ちょっとずれた喩えですが、孟母三遷。よりすばらしい教育を受けるために場所を移るのと、よりよいキャリアを得るために場所を移るのは同じことでは?
まずいのは、「過去において失敗した方法を繰り返す」ことではないかと。同じゴールを達成するにも、「手を変え品を変え」トライし続けるのが大事だと思います。
あと、「過去うまく行った政府がどうして今はうまく行かないか」については、「あるフェーズにおいてうまく行った手法が、次のフェーズではうまく行かないことは往々にしてある。しかし、過去うまく行った方法を変えることが出来ず、新しいフェーズに対応できない」ということかと。発展途上国から脱するための統治方法と、先進国を成長させる方法は違う、と。What got you here won’t get you thereです。
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>購買平価ベースだと日本はまだアメリカ、中国に続いて3位ではある。
リンク先を見ると、一人当たりPPPベースGDPはIMF24位、World Bank21位、CIA27位となっています、が…?
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貴方が海外に行こうが構わないが海外で働いてる人間がもう日本は終わりだなんていうのは格好悪いですね。
それよりも日本で頑張ってそういう事言う人のほうがよっぽど発言に意味がある。勝手に海外に行って勝手に日本に失望してるのは格好悪いですよ。
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日本の東京とアメリカのシリコンバレーとどちらも「発展しすぎ」の場所しかご存じないようです。
国のレベルはピンからキリです。
ご自分のバックグラウンドから驕りが感じられます。
もっと他の国も訪れてご覧になってはいかがでしょう。
日本がいかに可能性にあふれた素晴らしい国かわかりますよ。
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みな日本を変えたいんでしょうな。
ここでコメントしている人たちは、それなりに地位も財もあるのでしょうから、本心で国を変えたいと思うのであれば、政治家に立候補すればよい。
私は自分なりにこの国に見切りをつけました。
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僕は、日本で会社を作って、海外に移住して、海外でも仕事しています。
海外に出てみて、始めて日本の良い点、悪い点がわかりました。
良い点は、まあ普通にしていれば、食べるのには困らないと言う事。
悪い点は、無数にあります。
日本は、少しでも成功すると国を含む既得権益を持った、あらゆる方面からのねたみの対象となり、潰しにやってきます。
少子化、少子化と騒ぎますが、(口だけですが)結局、老後に自分の面倒を見てもらうための心配しかしていません。
まったく、救いがたい。
税制を含む国の居心地が悪いから、力のある企業や個人は、みんな海外に出てしまう。
今までの資産を食いつぶし、国家が衰退していく。
人口の減る国で栄えた試しは、一つもありません。
何を言おうとも、これが自然の流れというもの。
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所詮経営コンサルタントの食い扶持稼ぎの釣りコメント。
本当に海外で成功したいと言うのならば、海外の海外のための海外の仕事につくという話になればいいものを、いちいち 日本なんぞに来たり見ないでください。
少なくても渡辺さんと言う人のブログを拝見するには、海外暮らしを長くやっている人は日本のことを貶める考え方をしなければ精神状態が保てないという人がいるのだなということを感じ取りました。
賛同者は左翼系文化人と軽薄アフィリ親父くらいだし。
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