短期記憶障害型シリアルアントレプレナー

昨日書いたuWinkのファウンダー氏だが、Atari→Chuck E. Cheese→uWinkという起業歴があるシリアルアントレプレナー。で、Atariはゲーセンのゲーム機製造、Chuck E. Cheeseはゲームができる子供向けレストラン、uWinkはゲームができる大人向けレストラン、ということで、やっていることはかなり同じ。

ということで以前の私のシリアルアントレプレナーの分類上、「短期記憶障害型」に近いですね。その分類を書いたのは5年も前なので以下抜粋。

ちなみに、何度も起業するシリアルアントレプレナーには、こんな種類がある。

 1)パラサイト型

他の人のよいアイデアを探して、それを事業に育てようと、虎視眈々と探す。「Entrepreneur in Residence」と呼ばれ、ベンチャーキャピタルのオフィスでうろうろしながらDue Diligenceなど手伝い、これはと思うベンチャーがあったら自分が社長で乗り込む、というのもこの「パラサイト」タイプ。一旦事業を成功させたら、会社を辞めて、ぶらぶらしつつ次のアイデアを探す。
このタイプが一番多く、正統派のシリアルアントレプレナーである。

Kiseiju

2)短期記憶障害型

同じアイデアで、何度も何度も起業する。

いろいろなパターンがあるが、たとえば、資金調達して、ある程度まで育ったところでそれを大企業に売却、また起業、など。中には、製品が行き詰ってきたりして、結局事業を清算、その後技術(IP)を二束三文で買い受けて、再度同じネタで起業する人も。信じられないことには、全く同じベンチャーキャピタルから資金調達できてしまったりすることもある。今まで聞いたところでは、10年以上かけて、3回同じネタで起業している、という例も。まるで、一旦起業したことを忘れたかのように同じコトを繰り返すところが短期記憶障害的。

「諦めない」「しつこい」というのは、アントレプレナーの基本要件であるが、ここまで行くと、「一旦だめになったアイデアで何度も資金調達するのって、ホントに論理的?」という気もするが、本人にとっては大事なアイデア。生涯一芸型、ともいえる。

 

Memento
Mementoは、短期記憶障害を持った主人公の映画。最終場面が一番最初にあって、そこから10分刻みで時間を逆行する、という凝った流れ。クラーイです。)

3)Return of the King型
(ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還)

自分の起業した会社から一旦追い出されるが、やがて再臨、復興を果たす、というSteve Jobs型。Jobsは、1985年9月にchairmanの座を追われ、1986年3月には、1株を残してApple株の全持分を処分、という劇的なexitを果たすが、その後1996年にアドバイザーとして復活、2000年には正式なCEOの座に返り咲く。同じ会社に返り咲くのをシリアルアントレプレナーと言ってよいかわからないが、Steve Jobsの場合は、Apple以外にもいろいろ起業してるからOKか。

 

Viggo Mortensen

Steve Jobsの健康状態が心配され、アップルの指輪物語も「もしかして最終回」と心配される今日この頃ではあります。

短期記憶障害型シリアルアントレプレナー」への2件のフィードバック

  1. 会社に行くとWindows、街中を歩くとiPod/iPhone、まるで太陽(ヘタに近づきすぎるとヤケドする)のようだと形容されたゲイツやジョブスが現役からいなくなるのは計り知れない寂しさを感じますね。
    自分で作った会社をワガママな暴君という理由で追い出され、Pixar→Disney筆頭株主、Next→Apple復活という奇跡を成し遂げたジョブス、いつか感動と笑いの映画化をして欲しいものです。

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  2. やはり今の内に「Pirates of Silicon Valley」とかも買っておいた方が良いかと思いましたが、日本のAmazonでは置いてませんと…。

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