47階から落ちても死なない人

昨日の夜くらいからやたらに出ているニュースが、「ビルの47階から転落した窓ふき掃除の人が奇跡の生還」というの。落ちたのは12月8日で、その後数多くの手術を経て相当復活し、クリスマス頃には会話ができるくらいに回復した、と。

一緒に窓ふきをしていた弟は死亡するも、本人は救急車が来た時は、かすかながら意識がある状態だったそうです。

昨日奥さんが記者会見をしていて

「窓ふき用のゴンドラにしがみついたまま転落したのがよかったのかも」

と。亡くなった弟の方は途中で放り出されてしまったらしい。

これにふと、「崩壊しつつある組織にしがみつく人」を考えてしまいました。

会社がダメになって行く時も、最後までしがみついていれば生き残る人もいるかも。ごくわずかですが。もしかしたら自分は生き残りになれるも、と思えば、落ちている途中でスーパーマンが飛んできて

「俺に掴まれ」

と言っても、

「いや、それも怖いから、しがみついて生き残る可能性にかけます」

とか。47階から落ちても生き延びる人がいるのだから、世の中に不可能はない。私はスーパーマンと飛んで行く方がいいけど。

***

なお、落ちた人は、途中で何かにあたったりせずに本当にまともに落ちたらしい。しがみついていたことに加え、足から落ちたのが功を奏した、らしい。運ばれた病院では、

「10階以上から転落した人はまず即死なので、うちの救急に来ることすらありません」

とのこと。一人だけ17階から落ちて助かった人が過去いたが、ということで、47階というと想像を絶する訳です。

落ちた人は、これからリハビリをすれば歩けるようにまで回復するだろう、とのことですが、これまでの入院費、あまたの手術だけでもものすごい医療費。もし保険に入っていなかったら、本人負担億円単位ではないかと推定されます。が、そこはそれ、アメリカなので、

The family plans to sue the building owner, building manager and the companies who installed the scaffold rigging.

ビルのオーナー、管理人、ゴンドラをつり下げるウィンチを設置した会社、を訴える予定だそうです。(ゴンドラのウィンチに故障があり、それが直ったと聞いて作業をしていたら落ちた、とのこと)。

余談ですが、医療費と言えば、個人の過去の医療費支払いぶりを記録してスコア化し、病院が見られるようにする、というmedFICOなるものが準備中

アメリカでは、普通のクレジットカードの支払いなどは、大昔から、全国規模の一元管理によるスコア化がなされており、このスコアが悪いとローンも借りられなければ、いい仕事にも就けない、家も買えない。「民営・全国民支払い能力採点システム」ですな。これの医療版ができるわけです。

「もう診療が終わった人の支払いが滞っている時の『不良債権処理』ようにのみ使う」

とのことですが、そんなこと信用できるかね。スコアが悪かったらまともな診療/治療をしてもらえなくなるのでは、と皆恐れているのでありました。
(クレジットスコアに関しての参考:クレジットカード支払い怖い

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