女が働くと出生率が上がる

えー、書こう書こうと思っている間に時間がたって、もう2ヶ月も前の記事になってしまいましたが、EconomistのWomen and the world economy -A guide to womanomics
女性が働くようになると、世界経済が発展する、という話。単に労働力が増すというのもあるが、消費者や起業家としての女性の貢献もある。現代の高付加価値産業は、知能労働なわけだが、女性の方が勉強熱心でもある。女子の大学進学率は、アメリカでは男子の1.4倍、スウェーデンでは男子の1.5倍、と。

しかも、女性の勤労率が高い国ほど出生率が高い。現代版「産めよ増やせよ」には、女性の勤労率を上げればいいんである。

countries with high female labour participation rates, such as Sweden,
tend to have higher fertility rates than Germany, Italy and Japan,
where fewer women work. Indeed, the decline in fertility has been
greatest in several countries where female employment is low.

確か日本国内だけ見ても、共働き夫婦の方が、専業主婦のお母さんがいる家庭より、子供の数が多いという結果も見たことがある。(情報の出元は忘れたので真偽不明)

とはいうものの、もっと正確に言うと、率を見ただけでは、勤労率と出生率に相関があるのがわかるだけで、どちらが原因でどちらが結果かはわからない。たとえばこんな因果関係も考えられる。

  • 子供が増える方が原因で、女性が仕事を持つのは、その結果かもしれない。「子供が増えて生活が苦しいから働く」とか?
  • 子供が増えることと、女性の勤労率はいずれも、別の出来事の結果かもしれない。例えば、両方の原因となるのが、学校教育・公的保育が発達とか?お手伝いさんを他の国から受け入れることとか?

うーむ、いずれも苦しい説明だが。

一方、「女性が仕事を持つのが原因、子供の数が増えるのが結果」と仮定すると、その理由は経済力かもしれない(共働きの方が経済力があるから、よりたくさん子供が持てる)。もしくは、専業主婦として子供とずっと24時間向き合うのはとってもとっても大変で、結果として子供を預けて外で働く人の方が、精神的余裕ができて子供の数が増えるのかもしれない。

個人的には、こちらの方がずっと信憑性があると感じる。

シリコンバレー在住の海部美知さんは、アメリカ人の育て方3.1でオカーサンの立場からアメリカが楽ヨネェと言ってマス。海部さん説はいろいろあるが、その一つはある意味「赤信号、みんなで渡れば怖くない」的。「みんなが悪妻・悪母のアメリカでは、気が楽」と。

日本でも、家族さえそれでいいよと言えば、悪妻・悪母で通すこともできると思いますが、まぁ周囲のちょっかいも大きくて大変なんでしょう。

例えば、我が家では、夫婦で食事をするときはともども無言で読書、ということが多いのだが、結婚前、日本でその話をある40代の男性にしたら、
「それはよくない。相手がかわいそうだ。きっと嫌がっているに違いない。やめなさい」
と説教された。一応後日ダンナ(to be)に聞いてみたら
「いや、別に?いいんじゃないの」
という返事。やっぱりねー、と思ってその後もずっと読書食事は続いている。(この話は、前にもBlogで書いたと思うのだが)

しかし、あの説教したオッサンは何の根拠があって、私のダンナの気持ちを決め付けたのであろうか。こういうのをpaternalisticっていうんだよねぇ、と(一応ダンナに確認した)後でむーっとしたのであるが、別に私がオッサンと結婚するわけではないので、
「えー、そうですかねぇ、あれー」
とかいいながら、笑って聞いていればよかった。でも、ああいうことを言われ続けたらきっといやな気持ちになるんだろうなぁ・・・・。

(ちなみに、paternalisticはこちらのエントリーで昔長々と書きましたが、『「相手の自由意志を尊重しないで勝手に決めちゃう」ということ』であります。)

きっと、日本で仕事しながら子供を育てるって、「母親の愛情が」とか「母性とのふれあいが」とか、いろいろ言う人が一杯まわりにいて、大変だったりするんだろうなぁ。そういうの言われるのいやだったら、日本にいなければいいわけであるが、とはいえ、それだけのために国を捨てるわけにも行かないし・・・。

ちなみに、同じくEconomistのAgeing Japanは日本の出生率低下の話ですが、人口が減り始めた国のとるお決まりの策、移民受け入れは日本では進みそうもなく、、、とある。いや、進まないでしょう。

しかし、プログラマ不足を「文系人材を教育してSEにしちゃう」という神をも恐れぬ方策で解決した日本のこと。ロボット開発とか、定年の85歳引き上げとか、いろんな方法で出生率低下も乗り越えていくから大丈夫なんじゃないでしょうか。

女が働くと出生率が上がる」への53件のフィードバック

  1. この間 女性学を勉強したのですが アメリカは 高学歴でキャリアがある人ほど 子供を生む年が上がり、数も減ります。その代わり 高校中退者や 低学歴者 移民とくに ヒスパニック系などは 子供の数も多く 親の年も かなり低めで 未婚者が 多い。貧困の子供たちが どんどん増えています。
    そして アメリカは 共働きが 当たり前です。離婚も多いので シングルペアレンツも 多いし。子供を 生まれて3ヶ月で デイケアに入れるのは 普通です。産休は3ヶ月です。経済的に苦しいので 働かざる得ないのが 現状です。もちろん お金に余裕のある 階層も あり 色々ですが。。。 沢山の子供を かかえて 低賃金の仕事を 2つ3つと掛け持ちで働いている ケースもあります。勤労女性が 沢山出産すると言うのは 例えでいうと A 町では アイスが 沢山売れると 泥棒が増えるので アイスを 売らない、みたいなもので 直接関係がないのだけど 夏気温があがって 暑いので アイスの 売り上げが 上がり 窓をあけぱなしで 寝るので 泥棒が 増える、みたいな 事が あるんじゃないかと 思うのですが どうでしょうか? 

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  2. URLは未婚男性の年収と未婚女性の年収期待のギャップ,
    です。
    この辺は国柄にもよるのだと思いますが、
    日本の場合に関して言うと、女性の期待値(依存性)が高すぎるように思います。
    経済的に男女が平等になった場合には、
    結婚相手も同等レベルの収入のパートナーを許容する、というような国民性でないと、
    女性が働く事と出生率は相関しないと思います。
    まぁ、この辺は日本特有の病なのかもしれませんけどね(w

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