ヤギ・はやぶさ・クーガー

3というのは重要な数字。銃・病原菌・鉄、とかセックスと嘘とビデオテープ、とか。金の斧銀の斧鉄の斧、3人寄れば文殊の知恵、ブーフーウーなど、例をあげだしたらきりが無い。

というわけで、ここ1週間ほどの間に世間を賑わせた、シリコンバレーが田舎なのを証明する3動物。どれもSan Jose Mercury Newsより。

1)ヤギ
FOUR-LEGGED FIREFIGHTERS MUNCH ON WILDFIRE FUEL
埋立地の草を刈るのに、無公害ヤギを放つ。芝刈り機を走らせると、火花が飛んで火事になることがあるが、ヤギなら大丈夫、と。(ヤギ以外にいのしし、羊も混ざった760頭をレンタルする費用は2万ドルだそうです。

2)はやぶさ
Falcon AWOL from work
Home Depotのハトを追い払うために雇われたはやぶさ(Falcon)が行方不明になった、という話。先週末このHome Depotに行ったら、「Falconを見かけた方はご一報」という張り紙がしてあった。ハト以外でも、カモメを海辺から追い払ったりするらしい。Falconが空を旋回するだけで、獲物の鳥たちはおびえていなくなってしまうのだそうだ。Falconを雇う費用は3ヶ月で5万ドルとのこと。

ちなみにAWOLはabsent without leaveで、leave=欠勤(の届)なしで姿が見えない、ということで「無断欠勤」。

3)クーガー(Mountain Lion)
Lion attack prompts warning
Mountain Lionに襲われ、噛み跡のある馬が見つかった。Stanford大学に、Dishと呼ばれる原野があって、(宇宙からの電波を受け取る巨大パラボラアンテナがあるからDish)大勢がジョギングや散歩をしにいくのだが、このあたりも危ない、と。最近も南カリフォルニアで自転車乗りの人が襲われて死亡。うっかりかがんだりしないよう、お気をつけ下さい。

おしまい。

少数民族の誇り:Whale Rider/Israel Kamakawiwo’ole

 

去年ひっそりとリリースされ、あちこちの映画祭で高く評価された映画Whale Rider。ニュージーランドのマオリ民族の話です。うらぶれ、落ちぶれたマオリ部落の酋長は、鯨に乗ってやってきた偉大な祖先の酋長が自分の子孫として再来することを信じているが、子供には背かれ、やっと生まれた孫は女の子のPai。Paiは自分が生まれもってのリーダーであると確信し、それを祖父に証明しようとするが、頑固なじいさんは決して認めようとはしない。しかし、ついに運命の日がやってきて・・・、という話。おじいさんは、頑固さ加減が昔の日本のお父さん、という感じなのに加え、見た目もまるで日本人で感情移入できます。

民族の尊厳と、親子の愛と葛藤がテーマ。バスタオルを持って見ましょう。泣けます。

マオリ族はハワイの原住民とルーツは一緒。映画の中の彼らの村の海岸はハワイにとてもよく似ている。ハワイ原住民歌手Israel Kamakawiwo’oleのFacing Futureに収録されているHawai’i 78を、この映画を見た後に聞くと心に染み入ります。神と、民族と、奪われた土地のために涙する、という歌です。

手元のFacing FutureのCDの中にはこう書いてあります。

Facing backwards I see the past
Our nation gained, our nation lost
Our sovereignty gone
Our lands gone
All traded for the promise of progress
What would they say…..
What can we say?
Facing future I see hope
Hope that we will survive
Hope that we will prosper
Hope that once again we will reap the blessings of this magical land
For without hope I cannot live
Remember the past but do not dwell there
Face the future where all our hopes stand

(Israelは38歳の若さで早逝しています)

Google IPO秒読み

Googleが今週中にもIPO申請をするようだ。どこの投資銀行がIPOを担当するのか、様々な憶測が飛び交っていたが、最終的には、Wall Street JournalのGoogle’s Egalitarian IPO Plansなどにあるように、CSFBとMorgan Stanleyが、従来型の普通のプロセスでIPO株をさばき、WR Hambrechtがあまり前例の無いオンラインオークション型でのOpenIPOを行うことになったようだ。(普通のIPOとオンラインIPOの違いについては去年書いたエントリーを参照下さい。)

シリコンバレーでも例を見ない巨大IPOとなることは確実で、期待は高まる。今日だけでも、数え切れないほどのニュースが出ており、Google Newsで「Google IPO」と入れて検索すれば、ザクザク出てくる。CNNのサイトには、Google IPOに関するトリビア・クイズも。Netscape、Razorfish、eToys、Barnesandnoble.com、iVillageの中で、今でも存続しているのはどこでしょう、とか。NPRラジオが4人のゲストを招いて行ったGoogle IPOについてのトークショーもあった。

Business Weekの5月3日号はGoogle:Why the world’s hottest tech company will struggle to keep its edge(要購読)特に目新しいことはないが、よくまとまっている。

San Jose MercuryのGoogle IPO could re-energize valleyではAlwaysOnのTony Perkinsがこう語る。

Google’s IPO “will highlight that the Silicon Valley system does work, and it works very well,”

なお、ついこの間バブルが弾けたばかりなのに、またも「史上最大IPO」などと浮かれる「Silicon Valleyのシステム」については、私が日経産業のコラムにちょっと前に書いた

Virtual Worldのrealなビジネス

Auデジタル・エンターテイメントの中でも、とりわけ顧客保持率の高さで期待されるのがVirtual World。

レイ・ブラッドベリは、3D映像で供給されるインタラクティブな架空人物の「バーチャル親戚」とのやり取りで一日を過ごす主婦がある日突然自殺する「バーチャルがリアルを萎えさせる世界」を描き出し、ウィリアム・ギブソンは、ハッキングの過程でセキュリティの網にかかると実際に痛みが生じ、バーチャルなデータをリアルな人間の脳で運ぶような「バーチャルとリアルが入り組んで相互に作用する世界」をイメージしたが、果たして現実はどちらに向かっているのか。

San Jose MercuryのEmbedded in a Virual Worldは、Second LifeというVirtual Worldの出来事を報道するレポーターとして、実際に報酬をもらっているジャーナリスト、Wagner James Auの話。レポートの内容は、Auのblogに掲載される。

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話せる・聞ける英語の勉強法3

[インターネットで聞ける英語素材を利用したヒアリング練習サイトListen-ITを作りました。このblogの英語関係エントリーもそちらにまとめてあります(2005年5月)]

 

話せる・聞ける英語の勉強法
話せる・聞ける英語の勉強法2
の続編です。

なお、なんで「聞く練習」をするのか、という原理原則のところですが。
1)殆どの人が、圧倒的に「聞く」のが「読む」より苦手
2)そこで、まずは「読んでわかるものは聞いてもわかる」レベルに持っていくことで、耳から入る情報量を増やす
 (聞いてわかるためには、「音がわかる」と「英語が話されるスピードで英語がわかる」の二つがある)
3)その上でたくさん聞く
ということです。念のため。

以降、トラックバックで頂いた質問・ご意見に答えたあと練習問題です。今回はSan Jose Mercuryの著名ITコラムニスト、Dan GillmorがBlogについて話しているインタビューです。

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イラク人質とワタシ

今日、アメリカ人の友達と会ったら、
「今朝の新聞のあの記事って、本当?」
と聞かれた。New York TimesのFreed From Captivity in Iraq, Japanese Return to More Painである。

「日本に帰った人質3人は、日本の『オカミ』に反してイラクに渡ったわがまま人間として国全体からバッシングを受けている」という記事。記者はNorimitsu Onishiさんという人。日本の文化をよく知りながらも、アメリカの視点に軸足を置いて書いている。

政治・外交的真相は何か、といったことは私にはわからない。わからないながらも、この記事を読んで、
「私にとって、この事件はどういう意味合いがあるか」
ということを考えた。

結論は「なるべく早くアメリカの市民権を取ろう」ということだ。

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議員100人テロで死んだら

Washington PostのHouse Passes Bill to Ensure Its Continuity

国会議員が100人以上まとめてテロで死んだら、代替の議員をすぐに選挙で選ぶ、というルールが可決された、というニュース。

危機管理とは「最悪の事態を想定し、それが起きた場合の対応策を準備しておくこと」だが、これぞまさに危機管理。

The legislation, approved 306 to 97, would require states to hold special elections within 45 days after the House speaker certifies that at least 100 of the chamber’s 435 members have been killed in a catastrophic event.

ということで、記事にはさらにこんな風に続く。

The fear is that the loss of many lawmakers could leave the House or Senate without a quorum and unable to conduct such business as authorizing military force and approving spending. If only a few survived, the legitimacy of their actions could be questioned.

いざというとき、軍隊出動ができなかったりすると困るではないか、それにもしホンノ少しの議員しか生き残らなかったりすると、その人たちが決めたことに正当性があるか疑問だ、と。

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アメリカの小学校の英才教育

シリコンバレーの公立学校は教育熱心、というエントリーを以前書いたが、私立も負けてはいない。

最近、このあたりの有名私立小学校に子どもを通わせる人たちから聞いたところによると、な、なんと小学校1年生から二乗、三乗、ルートとかを勉強するんだそうだ。といっても、全員をわからせよう、というものではなくて、ちょっとだけ触れる、と。同じように二年生でもちょっとだけ触れる。これを繰り返すと、だんだんわかってきて、いざ本格的に勉強するときによりよくわかる、ということなのだそうだ。

しかし、ふとここで思い出したのは、ダンナの会社(MITからパテントをライセンスして作ったベンチャー)のクリスマスパーティーであったブルガリア人。彼はMITのコンピュータサイエンスのPhDなのだが、
「高校までの数学は1年でマスター可能。12年もかけるのは退屈」
と豪語していた。うーん・・・小学校の算数だったら1年でマスター可能かもしれないが、高校の数学までを1年で、というのはちょっとハードルが高そうだが、確かにできる人はできるだろう。

ということで、1年生から二乗を教えると、一回で
「あーわかった!」
という子供がきっといるに違いない。で、どんどん課題を与えて、結果的に本当に1年で12年分マスターしちゃったら、残りの11年間何を勉強するのか。「1年生から二乗」なんていう高度な教育方法を取る以上、学校側には、
「どんどん高度なカリキュラムを提供できる」
という自信があるのであろう。

(飛び級というのもあるが、これは友達付き合い上はかなりイマイチらしい。下級生が急に上級生のクラスに編入してきても、友達ができにくい(それはそうだろう)。大学に入る頃には、くらーい人になっちゃう、というケースも多いらしい。ワシントンポストの社長だったKatharine Grahamも「子供を飛び級させたのは失敗だった」と自伝の中に書いている。)

もちろん、こういう教育方法には、いつもの「そんなことをしたらできる人とできない人の格差が広がる」という議論もあろうが、この際よくできる子には、小学校でヒモ理論でも考えてもらって、スバラシイ科学の進歩に貢献してもらうのがメリットが大きいだろう。

ということで、ゆとりの教育の逆を行く、シリコンバレー小学校便りでした。

マクドナルドと過労死とマッキンゼー

McdonaldのCEOが心臓発作で死亡。
San Jose MercuryのMcDonald’s CEO dies of heart failure

まだたった60才。
ということで今回は、(1)アメリカの社長は激務、というのと(2)名前の似ているマクドナルドとマッキンゼーの比較(私は高校生時代1年間せっせとマクドナルドで働いていて、インストラクターまでやっていた。その後コンサルティングのマッキンゼーでも働いた。この、一見全く異なる二つの会社には共通点があるのである。

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