昨日、大学院時代の友達と集まって話した時に、「異人種の顔を見分けるのは大変だ」という話になった。人種関係はちょっと微妙な話題なので、気心の知れた昔のクラスメート、ということで話せたことでもあるのだが。
私が
「最初アメリカに来た時、白人の顔の区別がつかなくて困った。でも、最近は、日本に行くと、最初日本人の顔が一緒に見える。ところが一週間くらいたつと日本人に目が慣れてきて区別がつくようになる。その状態でアメリカに帰ってくると、今度は空港で見かける白人がみんな同じ顔で驚く」
と言ったところ、
「うむ、いやー、insensitiveだなーと自分でも思うんだけど、僕、子どもの学校の友達にお母さんがアジア人という子が多いんだけど、そのお母さんたちの顔の見分けがつかなくて困るんだよね」
とは、近所に住む白人男性のお言葉。(彼は奥さんも白人)。
すると、アフリカンアメリカン男性で、中国人の奥さんのいる人は
「僕は逆。子どもの学校では、アジア人のお母さんと白人のお父さん、という組み合わせがすごい多いんだけど、白人のお父さんたちの見分けがつかなくて困るんだよね。」
(上記発言の背景には、「アジア系妻+白人夫」という組み合わせが大変多いということがあります。)
白人男性氏は、日本にも何度か出張で行ったことがあるそうで
「うん、一週間くらい居ると、最後の方は顔のバリエーションがあることが明快になるね。2種類あるよね、なんか。」
2種類って、縄文系と弥生系か。ちなみに、日本に行ったことがある白人アメリカ人、これを言う人が多いんですよね。「日本人は2種類の顔があるよね」と。もしかしたら2種類しか見分けられないってことかも。
なお、冒頭の私のエピソードは前も書いたと思うが、成田空港から東京駅までの間に「あ、知り合いのXXさんがいる!」と何度も思う・・が「見分けついてないだけ」と自分に言い聞かせる、というどうしようもない状態。
どうもわたしの「顔貌認識分解能」は総和一定で、白人の区別がつくようになるとアジア人分解能が落ちる、というダメな構造になっている模様。
昔、星新一のショートショートで、「どこの国に行っても、3週間(だったかな?)居れば、その国の言葉がペラペラになる人」が登場するものがあった。テレビのリアリティーもので、その人を違う国に送り込んではその国の言葉がペラペラになる様を放映し続け、あるとき、それまで行った国の人たち全員と話そう!となったら、彼は最後に行った国の言葉しか分からず、「ところてん式に、一つ覚えたら一つ忘れる」という状態であることが判明し皆がっかり・・・というのがありましたが、あれと一緒ですね。がっかり。
ちなみに、人種のるつぼと言われるブラジルで育った人の分解能はどうなっているのやら。今度ブラジル人の友達に聞いてみようと思います。
関係ないけど、昔、白人の『鼻大きいコンプレックス』について書きました。日本人は普通より低い鼻の分解能が高く、白人は普通より高い鼻に関する分解能が強いのでは、という話です。
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WWDC keynoteは聞き取れましたか↓
うんうん、わかる。私も数日前SFOの入国審査長蛇の列で、「あ、友達のxxさん(白人男性)だ」と思って、声までかけちゃって、やっぱ区別ついてなかっただけ(あまり大きな声じゃなくて気が付かれずよかった・・ホッ)でした・・
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日本人の顔は2種類!そっちの方が気になります.本当に縄文系と弥生系だったら面白い!(単に一重と二重だったり…)
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数年前、イギリスに一週間ほど滞在して帰ってきたら、電車の中の人々が一様に黄色っぽく、サルっぽく見えてわが目を疑ったのを覚えています。その旨を気心の知れた友人(日本人/モノリンガル)に伝えたら、すごく不愉快そうだったのも。
結論として、千賀さんと同じくニンゲンの外貌の識別能力は置かれている環境に左右されるといいたかったのですが、たどり着く以前に話題自体拒否されてしまったのでした。
日本語の起承転結って難しい・・(英語も上手くはないのですが)
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>声までかけちゃって
わかる~。すごいわかります!絶対そうだ、って思うけど違うんですよね。
>日本人の顔は2種類
「出身地によって違う顔があるが、その出身地がわかる」みたいなことを複数の人達から聞いたので、多分「九州・沖縄顔」みたいなことを言っているかと思います。(ちなみに、私の父の実家は下田ですが、下田は熊本顔w)
>一様に黄色っぽく
ははは、ちなみに、森鴎外か誰かがイギリス留学中に「物凄い不恰好な奴が歩いている」と思ってよく見たらガラスにうつった自分でがっかりした、っていうのもありましたね。
なお、politically incorrectですが、私は日本に行くと、「うーむ、女子はグローバルにどこに行ってもモテそうな人がたくさんいるが、男子はどうしてこんな」と思うことが多いです。顔が云々、とかじゃなく、細すぎ+猫背+奇抜なファッション(去年の夏は「タイトな七分丈ズボン(カプリ?)」みたいなフェミニンなのを履いてる若年男子がたくさんいてビビった)。日本女子の奇抜なファッションは「これはこれでありなのかな」って思えるんですけどねぇ・・。男子諸君ごめんなさい。
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私の場合、何人でも顔と名前を結びつけるのが苦手なんですが、顔を認識できる度は、人種とか、いる場所とかには、あまり関係なくて、それよりもその人種に親しい友達がいるかが重要なファクターな感じがしてます。
具体的に言うと、私は、小さいときニューヨーク住んでたので、クラスメートに白人・黒人・東アジア系の友達はいたけど、インド系はあまりいなかった。だから大人になってから、香港などに旅行して、インドの人にあっても、険しい顔をしていて、恐いなーと思うだけだったんだけど、ベイエリアに住むようになって、インド系の彼氏や友達ができたら、知らないインド系の人にあっても、普通に相手の顔や目を見ることができるようになったんでしょうね。そうなると向こうもニッコリ、こっちとコネクトしてくれる確率が上がり、相手が「個」として見えるようになりました。
あと自分の体調もすごく関係あります。やっぱり疲れていたりして、体調が悪いときは、周りの環境を見ていても、よく見れていない。例えば、東京に住んでたとき、一度激しく睡眠不足・過労という状態で、電車に乗ったら、周りの人すべてが知っている人のような感じがして、驚いたことがあります。だから新しい土地、あるいは知ってる土地でもしばらく離れていた所に着いたばかりの時に、知っている人がいるような感じがしたときは、人種のせい、というよりは、私、疲れてるんだな~、と思ってます。
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んーっと、これは人種とか関係ないでしょうねぇ〜、おそらくは。
以前、同じ種類の犬を三匹飼ってたことがあるのですが、この三匹の顔は見分けられました。でも、他の犬は犬種しか見分けられません。つまり…。
「人は、自分の生活空間において、識別する必然性のあるモノを見分けられるようになる。」のだと思います。
双子の顔を見分けられるのが、家族だけだったりするのと同じでしょうね。
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chikaです。
疲労と認識能力の相関!それは新説です。飛行機に乗った後は疲れているとw
>人種とか関係ないでしょうねぇ〜
あ、いえ、普段触れている人種しか見分けられない、というのが主旨ですので、おっしゃっていることと本文は一緒です。(だからブラジル人=いろいろな人種が混じった中で育っている人の認識能力に疑問を持ったと)
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睡眠不足の影響についてグーグルしてみたら、こんなサイトがありました。
http://www.j-kohyama.jp/report_focus.cfm?report_ID=174
「長時間寝ないで起き続けていると、作業能力は低下します。十七時間の連続覚醒(たとえば午前六時起床で夜十一時、午前八時起床で深夜一時)では、血中アルコール濃度〇・〇五パーセントのほろ酔い程度まで作業能力が低下するというデータがあります(スライド8)。起き続けていると、酔っぱらったような頭のレベルになってしまうということです。慢性の睡眠不足については、睡眠時間を四~六時間に制限すると徐々に認知機能が下がり、約二週間後にはまる二日間徹夜したと同程度の認知機能に落ちる、というデータもあります。このように、睡眠不足だと脳の情報処理能力が下がるわけですが、その理由はよくわかっていません。寝ることによって神経細胞レベルでなんらかの変化が起きていることは十分考えられます。」だそうです。
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後天的な顔識別能力もおもしろいですね。
前にNHKでやっていたのでは、人間誰しも赤ちゃんのときには日本人であっても、アフリカンの男性の顔も識別ができるし、もっとわかりにくい猿の個体差も区別できるそうです。しかし、11ヶ月位になるまでに、不要な識別能力はなくなってしまうそうです。
それは、日本人なら生活でよく見る日本人の顔識別により注力するためのようです。
言語特有の発音についてもそうらしいです。
ユニバーサルに産まれて、特殊化していく、大変おもしろいと思いました。
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