プレゼン上達は見る+練習する

日本の会社がアメリカに進出するための会社・ビジネスの売り込み方では、まず本質的な中身ことを書いたが、プレゼンのハウツーもやっぱり大事。で、世の中には様々なノウハウが出ているので、「プレゼン」「上達」でGoogleなどで探してもらうとして、そのハウツーを体で覚えるために必要な二つのこと。それは

  • 上手なプレゼンをたくさん見る・聞く
  • 準備に時間をかける・練習する

大変だけど、これを避けて通ることはできません。

  • 上手なプレゼンをたくさん見る・聞く

ここでは、「アメリカの」上手なプレゼンを見るのが大事。

「ITベンチャーが次から次へとプレゼンする」というDemoやTechCrunch50というコンファレンスの個々の会社のプレゼンは、ビデオアーカイブになっている。一社6分で説明して行くもの。まずはこのあたりを見てみて欲しい。

Demo

他の会社のプレゼンはこちらのリンク先からどうぞ

TechCrunch50

(上記、画面がまっくろのままの場合は、一番左の上下矢印ーReloadーをクリックすると画面が出てくると思います。)

他の会社のプレゼンはこちらのリンク先からどうぞ。


「アメリカに進出しよう」と思っている人で、この手のコンファレンスに参加したことがない場合は、ぜひなるべくたくさん見て欲しい。必ずしも全員がとてもうまいわけではないが、どこに水準があるのかはわかると思う。

大体の会社のプレゼンは、

1. つかみ
2. 問題提起
3. 解決方法(自社製品の説明)

という流れになっている。「つかみ」は、聴衆の関心を引くためのもの。基本的に「誰もあなたの話なんか聞きたくない」というのが聴衆の基本という前提でプレゼンを作るのが大事。だから、誰もが知っている映画のクリップを流したりして、「こんなの知ってるよね?」と問いかける。

そして、「問題提起」。自分たちが解決しようとしている問題が何なのか、それはどうして重要な問題なのかをわかりやすく平易な言葉で述べる。

最後が「解決方法」。提起された問題をどう解決するのか。ここで初めて自社製品の説明となる。

・・・というようなことを考えつつ、上記のプレゼンではどういう構成になっているか、もう一度見てみてください。

一対一で話すときは、ダレてる聴衆を相手にするほど「つかみ」は必要でないが、それ以外は基本的には上記の流れでOKです。

「英語が全く聞き取れない」という方は・・・・うむむ、仕方ない、TEDの字幕付きスピーチを見るあるよろし。

スピーチとしてはDEMOやTechCrunchより深みのある話が多いが、「会社・事業を紹介する」というフォーマットになってないところが「事業説明を上達させる」という目的においては玉に瑕。でも、字幕付き。サイト上で、左下の方にあるTechnologyかBusinessのカテゴリーなどいかがでしょうか。

サイトで、右上のOpen Interactive Transcriptというのをクリックすると全文出てくる。または画面の下のSubtitles Available inの右をEnglishにすると、画面に英語字幕が出る。

ただ見ても、何がどうすごいのかわからないかもしれないが、まずは見よう。ひとつでも二つでもいいから「どういう風にすると良いスピーチになるか」ということを自分で抽出してみよう。手の位置はどうなっているか、とかそんなことでもいい。

「これはベンチャーの派手なCEOがするもので、大企業がするプレゼンだったらこんなに気合を入れなくても良いのでは」

と思うあなたは、甘いです。舞台で咆哮するSteve Ballmer(マイクロソフトのCEO)を見よ。

(あくまで参考です。これをあなたがすると、警備の人を呼ばれる可能性があるのでやめましょう)。

  • 準備に時間をかける・練習する

さて、「どういうのがプレゼンのあるべき姿か」がなんとなくわかったら、今度は自分が話す方法。アメリカ人がプレゼンが上手なのは、ものすごく時間をかけているから。本当に大事なビジネスのプレゼンとなったら、丸一日リハーサルしまくる、なんていうこともあります。

しかもあなたにとっては外国語でのスピーチとなります。

慣れないうちは、

1. プレゼンの全文をジョークの一つにいたるまで全て文字で(英語で)書く

2. 鏡の前で、それをなんども練習する

3. (アメリカ人のプレゼンを見慣れている同業界の人に)それを見てもらって厳しくアドバイスしてもらう

4. 3のアドバイスに基づき原稿を修正、2に戻る

・・・・とこれくらいやって「普通」だと思ってください。なんといっても外国語なので。まぁ、何日かこれだけで終わると思います。で、練習が終わる頃には、原稿はほぼ丸暗記されている状態にしてください。完璧に丸暗記する必要はないですが、プレゼン資料を見た瞬間に何も考えなくてもさらさらと言葉が出てくるくらいにはすること。

さらには、「質疑応答」も練習すること。だいたい聞かれることは想像すればわかるはず。

「こう聞かれたらこう答える」

というのも、ほぼ原稿化して何ども口に出して練習しておくこと。

人前に立って話すプレゼンではなく「少人数とのミーティング」で話すのであっても、上記と同じことをすべし。

「棒読み」じゃ意味が無いので、「鏡の前で」ってのをお忘れなく。イメージは上記のビデオ(除くSteve Ballmer)。

慣れてくれば、全文原稿にする必要はなくなりますが。

重ねていいますが、プレゼンはスポーツみたいなもので、練習しなければうまくならない。練習過程においては、話しているのをビデオに撮ってもらって自分で見るのは非常に有効。で、そのビデオを見たあとに、上記のTechCrunchやDemoのプレゼンビデオを見て、どこが違うか見比べること。

多くの人は、いかに自分が聴衆の目を見ないで話しているか、いつも体がゆらゆらしているか、手が変に動いているか、などわかると思います。私も昔大学院時代にスピーチのコースを取って、そこで自分の英語スピーチのビデオを見ました。泣きたくなったです。はい。

(ちなみに、アメリカ人は、幼稚園の頃から人前でのスピーチを繰り返し学校で練習させられてるのです。大人になってもワークショップに通ったり、コーチをつけて精進している人もいる。それだけ努力してるから上手いのだよ。)

ちなみに、「エクセレントカンパニー」の著者で、年がら年中講演会をしているTom Petersのブログより。「スピーチの前はリハーサルするんですか」という質問に対し、

There’s less of an easy answer than you’d imagine. I do not rehearse in the formal sense. On the other hand, I come close to staying up all night before a speech going over my slides—over and over and over. Perhaps over 100 times???? Of course I formally modify the slides, to the point of de-emphasizing one word and emphasizing (italics) another. But as I go through the slides I am also sub-consciously, semi-consciously going through phrasing I might use. So in a way it’s damn near rehearsal, though you’re also right in that the main rehearsal is 3,000 or so speeches over about 31 years.

赤字にしたのは私。67歳にして、過去31年間で3000回のスピーチをしたTom Petersにして

「フォーマルなリハーサルこそしないが、プレゼンのスライドを見ながら、何をどう話すかを何度も何度も考える。100回は見直すかな。ほぼ徹夜するくらい必死にする」

ということで、ローマは一日にして成らず、です。

プレゼン上達は見る+練習する」への6件のフィードバック

  1. プレゼン上達は見る+練習する

    研究者の中には、
    「大切なのは研究の中身。プレゼンに気を使うなんて、研究する時間がもったいない」
    という人がよくいます。
    「TAK」さんは、違う意見です。
    自分の研究成果を他の人たちにわかってもらうプレゼンは極めて重要で、研究活動に含まれる、のではないでしょ……

    いいね

  2. たしかに、経験の違いを感じます。アメリカのビジネスパーソン、及び教授陣のプレゼンの上手さ(=エンターテイメント性+情報のクオリティという点で)にはいつも感激してしまいます。もちろん人にもよるでしょうが。カナダの大学でしたが、アメリカ人の教授の授業はやっぱり聴きごたえがありました。カナダ人の教授は内容的には素晴らしくても、どうしてもエンターテイメント性に欠けるような気がしました。
    日本の企業で働いてびっくりしたのは、別に内容がけっこういい加減なプレゼンでも「聞こえ」が良ければ「あの人、プレゼン上手だね」という評価がもらえるということ。日本における平均的ななプレゼン力が低いからなんでしょうか。外資系のコンサルだと、その辺徹底的に仕込まれそうですね。

    いいね

  3. 英語のスピーチ能力をあげるために、スタンフォード大学のビジネススクールのトーストマスターで訓練しました。ちょっとそこで頑張ったあとで、一大決心をしてインターナショナルスピーチコンテストに出ることにしました。もちろん英語で。一緒にコンピートした人はグーグルのマネージャーで結局その人はどんどん勝ち進んで全米の準決勝までいきましたが。私は全然勝ち目はありませんでしたが、いろいろな方から英語力とスピーチ能力が恐ろしくインプルーブした!とお褒めの言葉をいただきました。私の成功戦略は以下の通りです。
    1)自分の自信のある自分にしか語れないトピックを選ぶ。
    2)内容をすべて原稿に書き何回も推敲する。
    3)原稿をCDに録音して車を運転している時やエクササイズをしている時に聞く。
    4)聞いてピンとこないところは書き直す。
    5)これで行こうときめたらその最終原稿をCDに録音して完全に覚えるまで聞き続ける。
    暗記の力はどんなに強調してもしきれません。英語力がないからスピーチができないというのは、間違った言い訳です。もし自分のスピーチの原稿をすべて暗記していたら、驚くほどの英語が口からでてきます。

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  4. はじめまして。
    ボクは日本語でもしてますね。
    元々口べたですし(笑
    日本に帰ってきて、会社勤めはじめてして、驚くのはプレゼンの練習の
    重要性をみなさん、あまり認識していないことです。今のところがそうなだけかもしれませんが…。
    これ読んで、そういうのに慣れないようにしなければ、と再認識。
    このエントリー読んで得した(笑

    いいね

  5. プレゼンの種類にもよりますが「序破急」のタイプが短時間だと多い様に感じます.実際,その方が話しやすいでしょうし.
    長時間のプレゼンだと「序」「破」「急」のそれぞれで「序破急」がある,みたいな感じで.
    日本人のプレゼンだと「起承転結」タイプが多いかなぁ,なんて感じです.(当社比です,あくまで.・・・当社?!)
    ちなみに「起承転結」でしかも途中で「いやぁ,実はここが上手く行ってませんでね」なんて話を交えると「お前は正直者だ.」なんて評価になったり,時として「バカモノ」と同等の扱いになったりすることもあったりしてまいますが(苦笑)
    んなことありません?
    でも話し方と人柄にもよりませんか?実際のところ.

    いいね

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