Nitroxというのは、スキューバダイビングで使うタンクの一種。普通のタンクは空気をそのまま圧縮したものを使うのだが、Nitroxは酸素の割合がちょっと多くなっている。普通の空気には21%含まれる酸素が、Nitroxは多め。よく使われるバージョンだと、32%か36%入っている。たったこれだけで、疲労具合に劇的な違いがあるのであった。全然疲れないのですよ。
スキューバ的には、Nitroxの存在意義は「窒素酔い、減圧症を減らす」ということになっている。圧縮された空気の中の窒素が特にくせ者で、体内濃度があるレベルを超すと、酒に酔ったようになる。また、圧縮されて血中に入った窒素が、地上に浮上した時にバブルになって血栓を生じる、といった問題があるのであった。
で、それを防ぐために酸素の割合を増やしたのがNitrox。
...そして深く潜るほどリスクは増すのだが、そもそもそんなに深く潜ることに興味のない私は、窒素酔いも減圧症も関係ないし、と思ってずっとNitroxの存在そのものを無視していたのだが、何年か前にメキシコにダイビングに行った時に出会ったアメリカ人女性が
「Nitroxだと、全然疲れないわよ。普通のエアだと、3本潜ったらヘトヘトだけど、Nitroxだったら元気に飲みに行けちゃうくらい。是非トライしてみて」
というので、おお、それは、と思って早速Nitroxの免許を取って、次のダイビングでトライしてびっくり。
全然疲れない!!
大体、ダイビングでは一回1時間〜70分くらい潜るのだが、それを4本潜って、さらにその後食事に出かける気力がある。写真を整理する気力もある。本を読む気力もある。
(たった、4時間じゃないか、と思うかもしれないが、体温より低い温度の水に浸かったまま、というのは思いのほか体力を消耗するのであります。)
はっきり言って、普段、家で何もしないよりも、さらに疲れてないくらい。(他の人は、そこまでの差はない、というので私が特異体質なのかもしれませんが。)
で、最近、行った先のダイビングのオペレータの機器が壊れていてNitroxのタンクを準備できない、ということで、仕方なく久しぶりに普通のエアで潜ったのだが、3本潜ったら、歩くのもしんどい。食事をするのに噛むのすらしんどい、口をきくのも嫌、という状態で、改めてNitroxの威力を思い知った。
知り合いで趣味で飛行機のパイロットの資格を持っている女性にその話をしたら、
「ああ、よくわかるわ。飛行機には酸素マスクがついてて、使ったことがあるんだけど、本当に元気になる。」
ということで、普段も、酸素の濃いタンクを背負って生活できないだろうか、と思うのでした。ビジュアル的には、かなり笑えるけどね。
ちなみに、スキューバでは、Nitroxの免許は1−2時間ほどの講義を一回受けるだけで簡単に取れますので、ダイバーの方にはお勧めします。一応「窒素酔い」以上に恐ろしい「酸素酔い(中枢神経がやられる)」というのもあるので、そういうことを教えてくれます。はい。
ベネズエラ沖にあるBonaireという島のDive Friensという所のNitrox測定ステーション。ここでは、自分で個々のタンクの酸素濃度を確認してから借りる、という流れになってます。
こんにちは!今年の5月にダイビングを始めたばかりの者です。
Nitrox気になっていたのですが、疲れないという面でもメリットがあるんですね。
今は、あまりに疲れている時は、酸素カプセルに入ってますが、その費用のことを考えるとNitroxの方がオトクかもしれませんね(^-^)。
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良いですね。
しかし、副作用で老化が進んだりしないのでしょうか??
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chikaです。
>Nitrox気になっていたのですが
いや、マジお勧めです。
>副作用で老化が進んだり
毎日ずーっと背負ってるとあるかも、、、という気はするのですが、とすると、高地に住んでいる人は老化が遅いのでしょうか?ww
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高地トレーニングの逆で、体力低下はあるかもしれませんね。
後、高山病に相対する様な病もあるかもしれません。
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そういえば、寝てるときに酸素の濃度が高いカプセルで寝ると
3時間睡眠で疲れが取れるという話を聞いたことありますね。
酸素バーとかもあるし、日本の方がベイエリアより選択肢は多いかも。
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ちょっと前には、ハンカチ王子が高校野球の甲子園期間中、毎日酸素カプセルに入って、疲れを取っていた、とニュースになりましたよね。
日本だと、セブンイレブンで酸素が売ってますよ♪吸うと疲れに聞くとかなんとか。
日本だと、今、マンガ喫茶にも酸素濃度の高い部屋なんてのがあったりしますよ。
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