メキシコ国境から20分のサンディエゴでワイヤレスヘルスケアのコンファレンス

・・・に参加中。

今日は2009 Wireless-Life Sciences Alliance Investor's Meeting、明日とあさってはAbout the Wireless-Life Sciences Alliance Convergence Summitという3日間もの。今日と明日はinvitation onlyで、最終日は誰でも参加費を払えば参加できる、というものなのだが、今日は150人くらいいた。明日は200人、あさっては300人参加予定で、キャパいっぱいになったので申し込みは締め切ったとのことでした。

「ワイヤレス技術を使ったヘルスケアビジネス」

というかなりニッチなテーマのコンファレンスなんですが、参加者はみんな意欲的にネットワークしており、かなり盛況。ランチのキーノートスピーカーは「経済はまっすぐ下向きだけど、ワイヤレスヘルスケアのイノベーションはまっすぐ上向き!」というスライドで、いやーホントわくわくする仕込みネタがいろいろあって楽しいよね、みたいな話をしていた。

今日は10数社のベンチャーが事業紹介をして、その中から3社が表彰される、というフォーマットの日だったのだが、結構「よく考えたな」とか「そこまでやるか」というのがあって楽しかったです。例えば、「処方薬摂取管理」と「カロリー摂取モニタ」というのは、「それができたら超素晴らしい」とみんな思っている患者レベルでの健康・医療業界のholy grailなのだが、それを実現しようとしてる、とか。前者は世界経済フォーラムでも表彰されたProteus Biomedical。錠剤の一つ一つに小さなアクティブなワイヤレスチップを貼付けて、患者がそれを飲むと、体に貼付けたセンサーで感知する。後者はPhiloMedical。どうやってカロリー摂取をモニタするかはまだ秘密だそうですが。

単に技術のイノベーションがエキサイティングなだけではなく、医療の電子化はオバマ政権が強く押している領域でもある。この手の政府の助成金から遠かった業界に

「ついに神風が」

という状況でもある。

ヘルスケアIT業界は2007年で$26 billion(3兆円弱)なのだが、そこにさらに電子ヘルスレコードだけで$20 billionの政府資金を投入する予定。(医療業界全体だと$59 billionの景気促進予算を投下するとしており、$20 billionはその一部)。

「こんな莫大な予算を使い切る仕事をこなせるだけの会社も人材もいないんじゃないの?」

と心配する声もあるくらい。(これからの仕事を探している皆さん、healthcare x ITってのもご検討あれ。私の歯医者さんも、アシスタントたちがITに暗いため、歯医者本人がネットワーク担当者になってるくらい人材がいないみたいだし。あ、もちろん、at your own riskですけどね)。

ちなみに、アメリカの総額30兆円を超す景気促進予算を狙う会社は世界中にある訳だが、スペインに至っては国家キャンペーンを始めたとのこと。プリンスとプリンセスがニューヨークでキャンペーン開始イベント開催。予算の中には、アメリカ国内企業に優先的にまわされるものも当然あるのだが、スペイン政府の試算では、7兆円くらいはスペイン企業もゲットできる可能性有り、ということで、その額はスペイン自身の景気促進予算よりも多いので俄然気合いが入っているようです。

***

ちなみに、余談ながら、キーノートスピーカーのDr. Eric Topolが、

「豚インフルエンザも、早い時期にちゃんと遺伝子シークエンスを調べておけば、恐れるに足らないウィルスなことがわかったのに。無駄な恐怖を世界に広げないためにも技術が肝要だ」

といったようなことをさらっと話して「あれ、もう『恐るるに足らず』って結論出ちゃってたの?」とちょっと驚いた私。そういえば、WHOが「変異したら危険」と言っているというニュースが最近あったけれど、つまり変異しなければ危険じゃないのね。もちろん、変異する可能性はあるわけですが。ま、普通のインフルエンザでもアメリカだけで年間3万6千人が亡くなるとのことで、もはや何が怖いのかよくわからないので、何も怖がらないのが楽ですなぁ。

なお、コンファレンス開催地はメキシコとの国境から車で20分のサンディエゴ。とりあえず、サンノゼの空港、機内、サンディエゴの空港、コンファレンスまでマスクをしている人は皆無でした。はい。

メキシコ国境から20分のサンディエゴでワイヤレスヘルスケアのコンファレンス」への7件のフィードバック

  1. >とりあえず、サンノゼの空港、機内、サンディエゴの空港、コンファレンスまでマスクをしている人は皆無
    あまり、危機感ないのですね。
    おっとりしていますね。

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  2. > 「経済はまっすぐ下向きだけど、ワイヤレスへするケアのイノベーションはまっすぐ上向き!」というスライドで (後略)
    屁するケア?になってますよ。ありがちなタイポですが。

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  3. >「処方薬摂取管理」と「カロリー摂取モニタ」
    どうやってモニターするんだろ。スポーツとかにものぐさを感じてしまうけど、気軽にできるやつだったら楽して痩せれそう。
    >とりあえず、サンノゼの空港、機内、サンディエゴの空港、コンファレンスまでマスクをしている人は皆無
    発症者数のニュースはよく流されているけど、発症者数のその後がなかなか伝えられないから、どれだけ危険かわかんないですね。同じように国の借金についてのニュースとかも資産についてはふれないし・・・。でもこういう時、島国日本最高って思います。不謹慎かな。

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  4. chikaです。
    タイポ、直しました。thanks!
    >発症者のその後
    メキシコは48人死亡ですが、メキシコ以外で死んだのは世界で5人だけ、というのが2日前のWHOの発表ですが・・・。大山鳴動して鼠一匹。
    http://tinyurl.com/pcw9gz

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  5. 新型ウィルスとマスク

    どうも最近、北米では誰も「マスク」をしていない、という話を聞いたり読んだりする。米国からの帰国者とかブログとかで。日本人の過剰反応といった文脈で。 新型ゆえに免疫を持つ人も無く、そのうえ感染力が強いらしいとはいえ、呼吸器系に選択的に侵入する従来タイプのウ…

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  6. かなり時差がありますがWelcome to San Diego!です。
    日本での休暇から戻ってきたばかりでやっと最近の記事をキャッチアップしました。「海外で勉強して働こう」のコメント欄も拝見して思うのですが、僕も「海外で勉強して働いて」いて楽しいこと、充実感は大きいと思うのですが、日本の大組織の中にいる安心感とか、家族の近くにいる良さとかも共感できます。きっとインドや中国の多くの人が持っている組織や国の内外にとらわれず何かやらなきゃっていう切迫感が出るのは日本ではまだ時間が掛かりそうですね。
    僕が住むサンディエゴにはQualcommなどの大手企業の本社、ベンチャー企業等など沢山ありビジネスチャンスもあるわけですが、それがこの豊かな自然環境の中にあるというのがすごいです。僕は時々昼休み時間に草サッカーやるのですが、Qualcommの人も沢山きています。1時間くらい汗を流してオフィスでシャワーを浴びて仕事に戻るわけです。最近は当たり前になりましたが、最初はこういうちょっとしたことにいたく感動しました。
    もちろん外に出ることの取っ掛かりは簡単ではないですが、外の道も茨だけじゃないよ、という例のつもりで書かせてもらいました。

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