ホームオフィスで働くアメリカ声優のマーケットプレース

ご無沙汰しておりましたが、久しぶりのエントリーです。しばし休んで気付いたのですが、毎日せっせと書いても、2週間書かなくても、アクセスはせいぜい20%くらいしか下がらない模様。なーんだ、という感じですね。ここで一句:

アリ働き しても変わらぬ ブログアクセス

(ブログのテーマにもよると思いますが。あと、当然ながらRSSの方を読んでる人は激減。)

さて、で、突然ですが、アメリカの声優の働き方について。

アメリカ人でも業界の人以外にはほとんど知られていないのですが、アメリカの声優さんというのは、家に録音設備があって、どこにも行かずに仕事が済んじゃう、という働き方なのでした。

で、そういう人向けのオンラインマーケットプレースもちゃーんとある。

たとえばvoice123。声優のデータベースがあって、声優を探している人側が依頼したい仕事を掲載すると、声優が音声ファイルつきで応募、それを聞いて選ぶことができる、、というしくみ。

これだけだと、へー、という感じですが、実によくできているのであった。

  • 個別の声優さんのサイトもあり、その人の過去の実績を音声(や動画)で聞く事ができる
  • トータル応募者数の上限を10人から200人までのレンジで指定できる
    (これで、「ごくごく小さい仕事をポストしたのに、次の日の朝起きたら800件の応募がありました」みたいな悪夢を避けることができる。)
  • 上限を絞る代わりに、いつも暇な声優だけが応募してくると言う事態を防ぐため、より条件にあった声優にのみ仕事情報を提供するSmartCastを導入。最初の枠の中で応募者数の上限に達さなかった場合のみ、枠を広げて仕事情報を提供し、これを応募上限に達するまで続ける
  • もしくは、仕事をポストする側が、予め声優を選別し、その人たちだけに限定して応募を募ることもできる

・・・よくできてますよね。

で、応募をかけるときには、声質、雰囲気、アクセント、声年齢、性別などに加え、声優が入っている組合指定も可。さらに、「ISDN、MP3/WAVE/AIFF、CD OvernightPhone Patch、FTP」の何を希望するかを記入するチェックボックスもある。これは何かと言うと、

  • ISDN=仕事を出す側の録音設備にリモートアクセスして録音
  • MP3/WAVE/AIFF=声優が自分のスタジオで録音して、指定ファイル形式で送付
  • CD Overnight=CDを郵送
  • Phone Patch=声優が自分のスタジオで録音しているのを、仕事を出す側が電話で聞ける。リアルタイムで指示を出すことができる
  • FTP=声優が自分のFTPサーバを持っている。放送レベルの音声ファイルゆえサイズが非常に大きいので、FTPなしでは、結構面倒

なるほど。日本でもこういう働き方をしている声優さんはいるのかしらん?北海道の奥地とか沖縄に住みながら声優、っていいですよね。

こちらのページによれば、Harley Davidson、Heineken、Panasonic、三菱電機等もCM用にvoice123を利用したことがあるそう。

気になる声優さんのお値段も、相場を丁寧に説明しているページあり。いわく、映画の予告編500ドル、オーディオブック1時間150ドル、などけっこう手頃。どれくらい露出があるか等で値段はかなり差が出るようですが。(日本の声優さんはこちらのスレを見ると、月収数千円(!)から数百万円までピンきりのようですが。)

  • アメリカの声優は在宅勤務

さて、こういうサイトが一気に広がる背景にはもともと声優が家から働いている、ということがあるかと。真っ当な声優さんだったら、ちゃんと録音スタジオを持っているのが普通らしい。委託する側はスタジオ費がかからないし、声優さんは交通費もかからないし、移動の時間も節約できるわけで。こうして元々顔も見ずにやり取りして仕事が完結していたので、オンラインマーケットプレースは単にその利便性が増すだけ。

ハリウッド映画の予告編の声で有名なDon LaFontaineという人を取り上げたビデオには、彼が家のスタジオで働く様が映ってます。

前もブログで取り上げましたが、"In a world…."で始まるモノモノしい予告編の多くはこの人。アメリカの声優を代表する有名人なのだが、この人も全て仕事は家でする、とインタビューで言っていた。有名人故の特権かと思ったら、実はみんながそうだったんですね。

(余談ながら、上のビデオによれば、Don LaFontaine、なーんと、留守電の録音メッセージ、なんてのもやってくれるんだそうだ。映画のあの声で

「In a world where John Smith is not at home, you have to leave a message」

とか、映画の予告編さながらの台詞を言ってくれたりするらしい。そういえば、NPRというラジオの番組でも「クイズに当たると、ホスト役のパーソナリティーの人が留守電メッセージを録音してくれる」というのがありましたが。しかし、電話してDon LaFontaineの声がしたら相当のインパクトがある。誰かやってみてくれませんか?)

***

ちなみに、Voice123.comのPress Releaseによれば仕事の量は、英語が80%強、スペイン語が10%強、以下フランス語、ドイツ語、イタリア語、日本語と続くそうな。ということで、日本の声優さんも登録したら仕事が来るかも。こちらのページから、どなたでも登録できます。「登録は無料」と書いてありますが、実際登録している声優さんに聞いたところ、年間300ドル取られるとのこと。その点はご注意あれ。でも、音声付きプロファイルサイト(一般公開可能)も作れるし、取った仕事のコミッションはゼロなので悪くないとは思いますが。とある声優さん曰く、3万ドルの仕事が取れたこともある、とのことでございました。

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