今goo IDを作ると、珊瑚を植えるのに貢献できる。30人がgoo IDを作ると、珊瑚を一本植えてくれるんだそうです。珊瑚は海の宝なのだ。
さすがgoo。IDをつくるには生年月日から郵便番号から全て書かないといけないのだが、珊瑚さんのために私も作りました。珊瑚を愛する方はぜひこちらのサイトからどうぞ。(無料です)。登録先サイトで「登録する」をクリックするとこんなことが起こります。
1)まず結構長い時間かかって画面がロード(日本で光を引いてる方だったら速いかも)
2)goo ID作り(結構大変)
3)珊瑚プロジェクトに登録 (ここはビジュアルで楽しい。自分のダイバーアバターを作って、他の人が珊瑚状に固まっているところにそのアバターをくっつける。30人集まると一本珊瑚が植わる)
ふむ。さて、この珊瑚、「植える」とは言っても、植物じゃなくて動物なんです。生殖もする。
珊瑚は、動くことはできないが、オスの珊瑚が精子を放出、メスの珊瑚がポンポンと卵を生み出し、それが水中で合体してふわふわさまよって落ち着いたところで育って行く、というのが珊瑚の増え方。
これにはオスとメスがタイミングを合わせなければならないのだが、摩訶不思議なことに、毎年特定の日に近隣の珊瑚全員が同時に精子・卵子を放出するのであった。大乱交パーティーだ。月の満ち干と関係があり、例えば「9月の満月のX日後」とか、そういう日になる。どうやって「今日だ」とわかるかは、まだ不明・・と聞きました。不思議ですね。
そして珊瑚礁はそれ自体が「海の生態系」でもある。
これはバリの珊瑚。ここまでカラフルなのは、世界広しといえどもなかなかない。インドネシアはすごいのでした。
そして、この動物の珊瑚の上に、様々な動植物が住み着いて大コロニーができる。
周囲のleather coralに擬態する宝貝。(これもBali)
bubble coralとよばれる、プニョプニョの珊瑚に住むオラウータンクラブ。名前のままです。1.5センチくらい。
Crinoid。「植物やないの?」と言う感じだが、これも昼間は珊瑚に細いひも状の足で絡み付いていて、じっとしているが、夜になると珊瑚を離れて泳いだりする。たくさんの葉っぱに見えるところを、開いたり閉じたりしながら、「ワッシュワッシュ」とそれを推進力にする。最初に泳いでるのを見た時は、生命の神秘を感じた。
これはカリブのBonaireにて。左の3本はスポンジ珊瑚だが、右はじの一本はトランペットフィッシュ君である。この魚は、大抵頭を下にしてふわふわしているが、こんな風にスポンジ珊瑚にまぎれるための模様。
一方、珊瑚礁がないところの海は、本当に震撼とするほどの無。海流の関係でドウドウとマグロ、サメ、カメ等が回遊している場所もないではないが、パラオとかガラパゴスとか、特定の場所に行かないと見ることはできず。多くのところは宇宙空間並みに真っ暗でなにもない。
ところが、珊瑚礁があると、そこだけは大量に生き物があふれるのでした。
というわけで、珊瑚礁は、生態系の一部、というより生態系そのものなのでありますが、こんな大事な珊瑚礁がどんどん破壊されている。
一つは温暖化。珊瑚は「藻」と共生していて、表面に取り込んだ藻の光合成から栄養を得ているのだが、水温が30度を超すと、この藻が珊瑚から放れて行ってしまうのでした。藻に出て行かれた珊瑚は死ぬ。
もう一つが人間による破壊。例えば、フィリピンでは、ダイナマイトで珊瑚礁を丸ごと爆破、そこにいた魚を一網打尽に捕る、という漁が長らく行われており、珊瑚礁の70%が破壊されてしまった、とされる。
biophiliaという言葉を提唱したのはエーリッヒ・フロム。philiaは「愛好家」という意味で、bio=生きとし生けるもの、を愛好すること。「人間は進化の過程で『生きているもの』『活力のあるもの』に愛着を感ずるようになった。その方が自らの生存にも役に立つから。」という仮説があるそうな。つまりbiophiliaは人間の生存に必要な本能ではないか、と。
珊瑚礁が破壊される話しを聞くと苦しくなるのは、この本能が刺激されるからでしょうか。
というわけで、珊瑚礁を植えることに興味のある方は、ちょっと大変ですがgooホームプロジェクトに協力してあげてくださいませ。
はじめまして。
いつもブログ読んでます。
沖縄に住む人間として、千賀さんのブログでサンゴ礁保護に関するエントリーがでていたので思わずコメントしてしまいました。
あまり今年は国際サンゴ礁年の日本の持ち回り年なんです。政府もあまり関心がないのか予算もほとんどついていないらしく、告知も十分できていない状況らしいのですが、サンゴは海の生態系を保つ貴重な生物なので、より多くの人がサンゴ礁へ関心を持っていただければと思っています。
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最近、サンゴが一斉に散乱する仕組みが解明されました。
http://d.hatena.ne.jp/atsuyam/20071020/1192848887
それでも、神秘的であることには変わりありません。映像でしか見たことないけど。この解明がサンゴの保護にやくだてばいいんですが。
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chikaです。
>政府もあまり関心がない
日本って、海の自然保護にあんまり熱心じゃない、という気がするんですよね・・・海に囲まれてるのに。意味の無いテトラポット、護岸工事とか。沖縄は世界有数のダイビングスポット。珊瑚が元気に保たれることを祈っております。
あと、日本のダイバーの方で、時々珊瑚の上にどっかり座って写真を撮ってる方とか見かけるんですが、珊瑚に触れるのはマックス指一本までにしてくださいませ。是非是非お願いします。
>仕組みが解明
おお、すばらし。情報ありがとうございます。「光」なんですね。神秘ですねー。。。
10年ほど前タイに行った時、Koh Phanganという島に、ヨーロッパ人のワカモノ旅行者が満月の日に大挙して押し寄せ、Fullmoon Partyなる乱痴気騒ぎを繰り広げておりましたが、これもやっぱり珊瑚と同じ光センサーが刺激されてたりして・・・・。酔っ払って意識不明で海岸に倒れている巨大な白人の女の子を、現地の細ッこい男の子が引きずって物陰に連れ込もうとして、しかしあまりの巨体に動かすことができず、女の子もろとも、くず折れていたのを思い出します。はい。
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珊瑚を植えよう
わたしが愛読している渡辺千賀さんのブログで紹介されてたので、早速わたしも参加して
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千賀さま
丁寧なご紹介、ありがとうございます。
バリのサンゴ、すごい色ですねぇ。
スマトラ沖地震の際、サンゴ礁があった海沿いの村は、津波の被害が少なかったそうです。サンゴは防災の役割も果たしてくれている。インドネシアではサンゴを守ろうという気運が生まれてると聞きました。見習いたいものです。
ありがとうございました。
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