先週、wikiCalcのベータ版がリリースされた。オープンソースで、Windows、OS X、Linux/Unixバージョンあり。ブラウザーベースで動く。Perlで書かれており、GPL2.0でリリース。
開発者は史上初のスプレッドシートVisiCalcをつくったDan Bricklin。distribution等はおなじみRoss MayfieldのSocialtextが行う。ベータ版を使うなら、Socialtextのページからはじめるのが判りやすいと思う。スクリーンショットとかを見るに楽しそう。
開発者Dan BricklinによるAbout wikiCalc 0.1によれば、
I knew there was a need for sharing lists and tables of data online through the web. (中略)I wanted something a kid’s soccer team, small office, or PTA could use.(中略)Then
one day it hit me. What is, reportedly, the most common type of
database system for maintaining and sharing simple databases? A
spreadsheet.
「シンプルなデータを、カスタマイズしてきれいな表形式で見たい、というニーズはあると知っていたが、それにはプレッドシートが一番、と気づいた」
そうな。
確かに
「エクセルを四則計算すらないただの表作りに使ったことある人、手をあげて」
といったら、多分100%手があがりそう。簡単な足し算くらいの表も含めたら、エクセル利用のほとんどがカバーできるのではあるまいか。
10年近く前に、「当時の普通のラップトップだと、スタートしてから計算が終わるまでに1時間くらいかかる最適化プログラム」という涙ぐましいものをエクセルで作ったことがあった。(1時間の間にPCがダウンして泣いたことも多々)そのときは
「ほー、エクセルとはこんなことまでできたのか」
と驚いたものである。それ以降さらに進化してるんじゃないでしょうか。時々関数の式とか眺めて、その豊富さにびっくりするし。そんなのいりません、という感じ。
そのニーズをよーく理解していそうなwikiCalk恐るべし。
(これでさらにオンラインかオープンソースでパワーポイントの代替プログラムが出たら、MSオフィスは死に体ではなかろうか。)
wikiCalcについては、いろいろといいたいことはあるのだが、時間がないので肝だけ言うと
1)オープンソースは、マーケティングのツールとして非常に強力だ。これまでもSunのオフィススイートなど、MS
オフィスに対抗するものはあったが、それと比べて市場訴求力が強い。オープンソースの商用を妨げるようなライセンスも、上手に使うと、「試用版はただでGPLとかで配り、商用版は別ライセンスで」という方法が取れる
2)アメリカの開発者には年取っても現役で頭のやわらかい人がいるんだな。Dan BricklinがvisiCalcを最初に作ったのは1979年だそうで、すでに25年たっているが、単に新しいスプレッドシート開発をするだけでなく、それをオープンソースにして、しかもSocialtextのお兄ちゃん(オジサン?)と組んで商業化するとは、見上げたものだ。
どうでもいいことですが、VisiCalcはVもCも大文字、wikiCalcの最初のwは小文字、のようです。ああややこし。
ご存知かもしれませんが、ウェブだけでプレゼンするThumbstacksというサイトがあります。
http://www.thumbstacks.com/
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WikiCalc
On Off and Beyondを読んで気がついた(そういえば昨日そんなの知らないっていう会話をしてたなと)んだけど,VisiCalcを作ったDan Bricklin氏がWikiCalcのベータ版をリリースしている.使用言語はPerl.で,さっそくダウンロードしてソースを見てみたら,ものすごく読みづ……
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