先週のベンチャー投資とインサイダー取引

「先週のベンチャー投資とインサイダー取引」第二回です。第一回はこちら

  • 先週のベンチャー投資総額:3億4450万ドル
  • 投資額最大のベンチャー:Zelos – 今回の増資額:4250万ドル シリーズB
  • 面白いベンチャー:FastMobile – 今回の増資額:120万ドル シリーズB
  • 最大のインサイダー取引:YahooのTerry Semel CEO、1983万ドル ゲット

(情報ソース:VentureWire, San Jose Mercury News)

  • 投資額最大のベンチャー:Zelos – 今回の増資額:4250万ドル シリーズB

Zelosは骨粗しょう症の薬を開発するカナダのバイオベンチャー。National Institutes
of Health(国立衛生研究所)によれば、アメリカ人のうち、1000万人が既に骨粗しょう症で、3400万人が骨密度の低い予備軍。骨が失われていくのを防ぐのが現在の処置の主流ですが、Zelosでは骨の生成を増加するというアプローチ。現在250人の患者による臨床実験中で、毎日薬を注射しているそうです。しかし、この「毎日」というのはなかなかハードルが高いですね。

なお、骨粗しょう症関係では、結果として背骨が骨折してしまった、というシビアなケースに対し、「風船で治療するデバイス」を開発しているKyphonという会社もあります。こちらは数年前に上場済み。背骨の折れているところに挿入して、中でプーッと膨らますことで、へこんでしまっている部分を元通りにするという仕組み。

(イラストは、Kyphon社のサイトにあるBalloon Kyphoplastyのイメージ図)

こういう風に体をメスで切り開かずに穴を開けるだけで手術をしてしまうminimally invasive surgeryというのは、今後の注目領域であります。

さて、Zelosに話を戻すと、こちらはデバイスでなく薬。カナダ政府の研究機関National Research Councilのスピンアウト・ベンチャー 。カナダもがんばってます。今回のラウンドのメインVCはアメリカはSan FranciscoのAlta Partners。Altaは、総額15億ドルになる7つのファンドをマネージしており、主力はライフサイエンス関係ですが、IT系もちらほら。

  • 面白いベンチャー:FastMobile – 今回の増資額:120万ドル シリーズB

FastMobileは、push-to-talk技術を開発するベンチャー。同社のsolutionページを見てみると・・・・・

fastmobile® is dedicated to creating the products and services our customers need to succeed. Our solutions deliver an exceptional user experience that are customized and branded to our customers’ specifications and are extendible across device platforms and network technologies.

という風に始まります。一体全体何を売っているのか、よくわかりませんね。少なくとも私はよくわかりません。で、こういうのは大体ミドルウェアっぽいソフトウェアのことが多いです。このよくわからないFastMobile社の「Solution」とは何なのか・・・。PCWebの2003年のニュースがわかりやすいです。こんな感じ。

携帯電話のディスプレイには、インスタントメッセンジャー画面が表示され、友だちリストやアドレス帳に登録されたユーザーがオンラインかどうかを一目で確認可能。(中略)単にテキストメッセージを送受信できるだけでなく、「push-2-talk」機能により、送信先を指定し、通話ボタンを押しながら話すと、携帯電話やMSNMessengerには自動的に録音された音声メッセージが届けられる。

要は、携帯電話でインスタントメッセージングできます、相手もオンラインだったら、トランシーバー的にボタン一つ押すだけでさくっと話せます、というもの。私はいらないけど、25歳くらいまでの人にはニーズが高そう。

FastMobileがインフラソフトをまず携帯キャリアに販売、キャリアが導入してそのうえでエンドユーザーに提供、という流れのようです。

使えるキャリアは、というとこちらのページにあるとおり、スリランカ、中国、韓国、イタリア、ドイツ。テレコムバブル崩壊後の氷河期を世界を放浪して生き延びてきた営業の苦労がしのばれます。

しかし、キャリア向けアプリケーションというのはちょっとつらそうなビジネスだと常々思うんですが。買ってくれるお客さんの数が世界でも限られているわけで。もちろん、市場は大きいし、いったん導入が決まれば、かなりの安定収入は見込まれるものの、Porterの5 forces的には、顧客の数が限られるというのはしんどい業界。

  • 最大のインサイダー取引:YahooのTerry Semel CEO、1983万ドル ゲット

説明するまでもありません。Yahooです。最近、音楽ダウンロード販売を始めると発表してAppleに戦いを挑みましたが。

ちなみに先週の土曜のSan Jose MercuryにはCEO報酬特集が。相当数のexecutiveの報酬が縦横無尽に掲載されています。

What the boss makes

Terry Semelは昨年のシリコンバレーexecutive報酬でも一位。2億2千万ドルなり。以下、Yahoo CTO、eBay COO, Oracle CEO(ラリー殿)、Ciscoと続きます。

では。

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