スパイウェア

先日インターネット犯罪の話を書いたが、WiredのHome PCs Plagued With Problems はスパイウェアの怖い話。スパイウェアは、ユーザーのPCに勝手に入り込んで利用状況を監視、ひそかにその情報をネットワークを介したサーバーに送る、という「スパイ」プログラム。

One beleaguered home user in the government-backed study had more than 1,000 spyware programs running on his sluggish computer when researchers examined it.

1000個もスパイウェア・プログラムが走っていたPCが発見された、と。本当だろうか。

続きを読む

体力関連

昨日、超絶体力のロッククライマーの話を書きましたが、今週、ヨセミテ、タホ周辺では大勢が遭難しています。思いがけず早い冬の嵐がやってきて、ブリザードなので。しかし、亡くなったのは今のところ日本人2人だけ・・・・。やっぱり私たち弱いんでしょうか。

お気の毒にも亡くなられた日本人二人は、ヨセミテのEl Capitanという巨大な岩の絶壁を登っていて遭難。火曜にSOSが入り、天候がやや回復した水曜にヘリコプターが近くを飛んだ時には既に絶命していたとのこと。そして、今日、レンジャーが上からロープ伝いに降りていって遺体を回収。(多分、このレンジャーの人たちも超人的体力。二人の遺体を回収して、かつ別の遭難者を引きあげている。)El Capitanは高さ800メートル前後、上りきるのに3-4日はかかるという巨大な垂直の岩壁です。

San Francisco Chronicleの記事によれば

The Japanese climbers had been ill-prepared for the weather, a ranger said.

ということなんですが・・・。

El Capitanでは、彼ら以外にも5人が遭難していますが、全員生存。また、別の場所では、暖かかった金曜にハイキングに出発して、その後猛吹雪に見舞われたグループが木曜の今日元気に救助されました。毎日ピーナッツ5つとか食べてしのいだそう。しかもうち二人はバスケ用短パン姿だったとか。ill-preparedでも生きてるわけです。

昨日のエントリーでは、
「人間(の体力)ってすごいですね」
というコメントを頂きましたが、白人とアジア人を同じ人間として扱うのは、
「チワワもドーベルマンも同じ犬」
と言っているようなものかも。同じ人間だから・・・という過信は危険です。

腕を切り落として生き延びたロッククライマーのその後

以前体力と知力というエントリーで岩にはさまれてしまった腕を切り落として生き延びたロッククライマーの話を書きましたが、本人がその顛末を書いた本が出ました。その名もBetween a Rock and a Hard Place(ちなみにこれは慣用表現で「いずれもつらい二つの選択肢に直面する」ということ。「にっちもさっちもいかなくなる」みたいな意味)オリジナルのエントリーに書いた事件の経過はこんな感じ。

1)Tシャツと短パンで狭い峡谷を登っている最中に、右手のひじから先が数百キロの岩の下敷きに
2)そのまま5日間救出を待つ(ちなみに、夜なんか結構冷え込むんじゃないか。Tシャツに短パンだったら、それだけでもう死にそうである。その上に、右手はぐっしゃり、しかも3日目には持参した水もなくなる)
3)5日目についに決断し、ポケットナイフで右手を切断、その後、20数メートル絶壁を降りて10キロ強歩いたところで救出隊に見つけられる

結論から言いますと
「どうしても生き延びる、という強い意志があるから生き残ったわけではなく、あまりに体が頑強なので、心が萎えてしまっても死なない。よって生き延びた」
ということのようなのです。

続きを読む

9/11 Commission Report-2

9/11 Commission Reportの続きです。元のエントリーでも書いたとおり、『Commission Reportは、議会と大統領によって設立されたNational Commission on Terrorist Attacks Upon the United Statesという組織が、9/11の顛末、その対応で明らかになった問題点、その問題点への対処方法をまとめたもの。』

で、それを読んで「アメリカというのは変わった国だ」と思ったわけだが、その理由として
『1)読み物として面白い』
をあげた。国の委員会が書いたものが、読み物として手に汗握る展開に仕上がっているのは変わってるじゃないか、と。

ということで今日は「変わった国」の理由の二つ目。

2)常に臨戦態勢である

続きを読む

インターネット犯罪

日経産業に掲載されたコラムをアップしました。主に、クレジットカード番号や銀行口座番号、暗証番号などを盗み取る「Phishing」についてのもの。本文では触れていませんが、インターネット広告のクリックスルーベースでの広告料の詐欺では、「インドに莫大に人を雇ってひたすらクリックさせる」という超マニュアルな犯罪もあるとか。1クリック 18ー25セント、月に200ドル程度の稼ぎだそうで、もしかしてこれ位もらえるのだったら日本でも内職する人がいそうですね。(WiredのClick Fraud Threatens Webより)

なお、本文で書いた「「チョコレートと引き換えだったらパスワードを教える」と回答した人がなんと71%」という調査では、こちらの記事にあるとおり、これ以外にもいろいろ悩ましい(または笑える)結果がでています。皆様もインターネット犯罪にはお気をつけください。

宇宙室伏化計画

シリコンバレーはMountain ViewにあるNPO、The Spaceward Foundationが主催する懸賞。その名も、Elevator2010。宇宙に行くエレベーターを作ろうという計画。そのための技術を募集する。

地上のアンカーと軌道を回る「重り」の間にナノテクのリボンを張って、それを伝って「エレベータ」を動かし、宇宙ステーションに人や物資を送ろう、というものだが、イメージ的には「ハンマー投げ」。室伏が地球、ハンマーが重り、その間のヒモにそってエレベータが動く、と思えばわかりやすいでしょうか。ただし「ヒモ」は62000マイル、約10万キロもあります。民間初の有人宇宙飛行をしたScaled社の到達距離がたった100キロだったことを思えば大したもんです。実現すれば、だけど。

われはと思わん方はElevator2010にご応募ください。

大統領選でブッシュが背負うもの

大統領選は接戦になりそうだ。
「テレビ討論会」が選挙の鍵を握る。言っていることは特に目新しいことではないが、音声を消して表情だけ見ていると、結構面白い。一回目の討論では、だんだんブッシュがおされ気味で、ケリーが自信を増してくる様子が見受けられた。(討論の中身そのものは、決してケリーに有利なものではなかった、と思うが。人間は言葉だけでコミュニケートするのではなく、表情、しぐさ、全てが肝要、というのはその通りだ。)

直接選挙で一国の長を選ぶ、というのはなかなかエンターテイニングである。なお、ブッシュはあまり頭の回転が速くは無いことで知られるが、テレビ討論では、「カンニング受信機」を背中にしょって、誰かの指示を受けながら話していたのではないか、という疑惑が。PoliticalCow.comの証拠写真は左。ローカル新聞でも取り上げられていたが、どうでしょうね。

ラジオを聴いていたら、「接戦になりそうだから、4年前同様、開票結果をめぐる争いが起こる可能性があると両陣営想定、いざというときのための弁護士を各州で手配したりして準備を進めている」ということであった。投票の数も満足に数えられない国とはどのような未開国かと疑うが、事務作業が苦手な国民性ゆえ仕方ないか。

弁護士を手配する金があったら開票システムを整備しろ、と思いますが。

去るべきものは去った

San Jose Mercuryの今日の朝刊の記事
Tech workforce’s ranks shrinking

Battered by the technology bust, half of the Californians working in tech in 2000 have left the field, a new landmark study of 1 million workers shows.

Nearly one-fourth of the tech workers have taken non-technology jobs that often pay less, according to the study by the Sphere Institute, a Bay Area public policy research firm. Another 28 percent have fallen off California’s job rolls altogether — having fled the state, joined the ranks of the unemployed or become self-employed.

2000年にカリフォルニアでテクノロジー関係の仕事に従事していた人のうち半分がいなくなった、という調査結果。4分の1はカリフォルニアのテクノロジー以外の仕事に転職、28%は州外に出て行った、と。

暗い話のようだが、そうでもないのだ。

Higher-skilled, higher-paid tech workers were more likely to hang on through the bust and remain in their jobs or the tech industry in general. Those survivors saw their wages rise 8 to 14 percent even during the bust from 2000 to 2003.

スキルが高い人の仕事キープ率は高く、生き残った人たちの間では2000年から2003年の間に8-14%給料が上がっている。

この間、Palo Alto Daily Newsという無料ローカル新聞を読んでいたら、今年の新学期、Palo Altoの公立学校の生徒数が急増して、学区側は対応に追われている、という記事が載っていた。去年の同じ時期の増加数より数倍増えたのだそうだ。

恐らく、去る人は去り、残る人は残り、残った人の中では引越しも含め新たな活動が起こっている、ということか。

ちなみに、前述のSan Jose Mercuryの記事で、「生き残り」として取り上げられているソフトウェアエンジニアの男性いわく:

He also knows tech workers who have tried almost every strategy in the book to cope with the downturn, from moving out of state to becoming the stay-at-home parent. “I wish I could do that,” Sneiderman jokes. “My wife is a storyteller, folk singer and teacher. We kind of depend on my salary.”

「州外に出たり、奥さんが稼ぎ頭になって自分は育児する、といった人たちがうらやましい」と。「うちの奥さんは、ストーリーテラーで、フォークシンガーで教師。僕のサラリーが無かったらやっていけない」と。

彼の場合は、これでもう踏みとどまるしかなかったわけで。(ソフトウエア・エンジニアがシリコンバレー以外で仕事を見つけるのはそんなに簡単ではない)その根性が成功の秘訣といえばそうなのだろうが、リスクも高い。1989年から今までの間にレイオフなどで6-7社を転々としたということで、一社平均2-3年。家族を養わなければならないのにそういう状態なのは、かなりのプレッシャーであろう。

やはりシリコンバレー(もしくはスタートアップ)の呪文は
「人生のリスクヘッジは共働き」
なのであります。

隣人はコールガール

いや、9-11Commission Reportの感想どころではありませんのですよ。

シリコンバレーに引っ越した当初住んでいたアパートのお向かいさんのCristina(写真)が「コールガール」で、警察と税務署の調べを受けているということがニュースで判明。

しかも彼女はただのコールガールではないのであります。
1)Harvard→UCLAで大学に行き、StanfordのLaw Schoolを卒業
2)それを公言して全米あちこちの都市に出向いてはコールガール業を営んでいた
3)今年の4月にはAsk JeevesのファウンダーDave Warthenと結婚、
4)最近は、さらにWarthenが運営するCameracafe.comというサイトで、毎週木曜と日曜にライブチャットのホストをしていた
とのこと。

San Jose Mercuryの記事はこちら
Oakland Tribune(の記事をコピーした別のサイト)も詳しい

それによれば、2時間1,300ドル、週末全部だと15,000ドルという高額料金だったとのことで、これで彼女は30万ドル(3千万円超)の学費ローンを全額返却したそう。

Stanford Law Schoolで、彼女と一緒に勉強したという人のblogでは、「学費ローンが返せるなら俺も(コールガール)やるぞ」という切ない訴えも。(彼は、日系アメリカ人みたい)。彼のサイトの写真を見る限り、うーむ、ちょっと難しいかも、残念ながら。
いわく・・・

Quite honestly, if I were single and I had the capacity to make $15,000 in one weekend (and no other way of making the money), I would be a prostitute. I say this tongue-in-cheek, but if I could magically get out of debt in a month, hell, I would put my tongue in anybody’s cheek.

$100,000 worth of debt is an oppressive overlord for a university lecturer. I probably won’t be debt-free until Halley’s comet comes round again.

Sadly, the rich perverts out there willing to pay $15,000 for a weekend of escort services are unlikely to have a fetish for stocky, lumpy Asian American males. “Brazil” will always command a much higher rate than “Japan.”

私たちの住んでいたのは、Palo Altoのダウンタウンから歩いていけるこじんまりしたアパートで、私の部屋への階段からは、Cristinaの部屋と私の部屋にしか行けないという構造になっており、よく顔をあわせた。

彼女は当時、バリバリ全開でコールガール業を営んでいた模様。記事によれば、アパートのゴミ捨て場で警察がCristinaのごみを調べたら、法律の本に挟まった2400ドルのキャッシュも出てきたとか。

確かに変だと思ってたんですよ。たとえば:

  • 派手目の女友達と、巨大な荷物を持ってよく旅に出ていた。一度週末Cristinaが留守にしている間頼まれて、ペットの鳥の餌を取り替えてあげたら、お礼にといって、高価な箱入りのシャンパンをくれた。鳥の餌を変えたのはたった一回だけなのに。。。
  • 旅行をやたらにする理由について本人いわく
    「New Yorkで靴屋を始めた。お友達のLarryが出資してくれたから、ファッショナブルな靴専門の店を開いた」
    「Larry who?」と聞いたら、
    「あ、OracleのLarry、Larry Ellison」
    だそうでした。ほんまか・・・。(しかし、彼女はあんまり嘘をつかない人で、別のアパートの隣人には、「エスコート・エージェンシーをやっている」と明言してたそうな。アメリカのエスコートエージェンシーは通常コールガール屋さんです。)

  • Stanfordの城下町、Palo Alto周辺ではついぞ見かけないタイプの見知らぬ人がやたらと出入り
  • 駐車場でショッキンググリーンのベビードール(「エッチなシミーズ」だな)で、陽も高くなってから見知らぬ中年白人男性を見送っているのに遭遇。

まぁ、隣人が何をしていようと私に危害が無い限り別に良いのですが、そのうち犯罪が起こり始めました。

  • 「留守の間に部屋においてあったキャッシュが3000ドル盗まれた」と警察を呼んだ。(元々犯罪で手に入れた金なのに警察を呼ぶか!普通・・・)全てクレジットカードと小切手でOKのアメリカ、手持ちのキャッシュは普通多くても2-300ドル。3000ドルも部屋に置いたまま留守にするなんて・・・・、っていうか、キャッシュでそれだけ持っているのはドラッグディーラー・売春婦など非合法な商売の人くらいじゃないか。
  • 「週末留守にしている間に駐車場の車を盗まれた」とこれまた警察を呼んでいた。この車というのがベンツCL500という時価7万ドル超。(この話を聞いた、アパートの別の隣人は自分のPorsche Carreraを守るべく防犯カメラを取り付けていた)

いやーしかし、今回の報道で驚いたのは、本当にStanfordのLaw Schoolをちゃんと卒業していたということです。時系列を見ると、Law Schoolに通いながらビジネスを立ち上げていたようで、結構大変だったのではないかと思うんですが、意外にまじめな人だったのでありましょう。

いまだに、ご本人のサイトもアクティブです。ヌード系写真もありますが、ご興味のある方はどうぞ。