St. Patrick’s Day

今日はアイルランド人のお祭り、St. Patrick’s Dayであった。「緑色」が基調カラーの祭りなので、いろいろな店で、緑のものを売っている。緑のグリーティングカード、緑のアイシングのクッキーなどなど。

しかし、St. Patrick’s Dayってなんだ?あまりにメジャーなので、なんだかいまさら聞きにくい。

そういうときに、お役立ちなのがHow Stuff Works。オートマの車がどうやって駆動しているか?半導体って何?LCDが働く仕組みは?といった技術系質問に加え、今回のようにSt. Patrick’s Dayって何といった質問にも懇切丁寧に答えてくれる。しかも、詳しい。

それによれば、St. Patrickさんはこんな人だったらしい。

1)アイルランドにキリスト教を布教した最初の聖人(イゴヨロシクと日本に1549年にやってきた、フランシスコザビエルさんのようなものですね)
2)今に伝えられる最大の業績は「アイルランドから蛇を追い出した」こと

2は嘘で、そもそもアイルランドには、もともと蛇がいないようだ、とHow Stuff Worksは解説。

世界のアイルランド人が今に到るまで祝い続けるほどだから、多分本当に偉大な人だったのだろうが、それでも嘘の業績が後世に伝えられるのは含蓄深い。

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ちなみに、アイルランドといえば、「酔っ払い」と「教育」と「詩」の国なのだ、と昔とある人に教わった。

「酔っ払い」に関しては、あまりに貧しい国だったので、みんな酔っ払うぐらいしかできなかったから、と。土地が痩せていて、寒くて、資源がない。アイルランドがどれくらい貧しい国だったかについては、アイルランド移民が書いた自伝、Angela’s Ashesを読んでみて下さい。薪が買えないので、借りている部屋の壁を剥いでどんどん燃やし、ついに肝心要の柱をべきっと取ったら傾いてしまった家の話など満載。映画にもなりましたが。一応ヨーロッパに属する国がこんなに貧しかったなんて、私は驚きました。

ちなみに、アイルランドはその貧しさから、中世にどんどん国民が海外に流出する一方、外部から入ってくる人が少なかったため遺伝病が多く、今でも特殊な遺伝病研究が行われたりするという「お墨付き」の貧しい国。

そんなに貧しいのに、というか、貧しいからこそ、なのか、教育熱心なのだそう。Angela’s Ashesにも、真冬に靴を買う金がなくて、それでもはだしで通学してくる子供達がたくさんいる学校が登場する。アイルランドは、「ヨーロッパの奇跡」と言われる経済成長を果たしたが、その最大の要因は何十年もかけて教育を充実させたから、と聞く。

「酔っ払い」×「教育」=「文学」ということで、アイルランドには優れた詩人が大勢登場。たとえばイエーツ (WB Yeats)。詩というのは、ほとんど私にとって理解不能なジャンルなのだが、Yeatsは別。

ということで、本日はSt. Patrick’s Dayに敬意を表して、心震えるYeatsの詩を二編ほど。

恋愛もの。アービングの傑作「Widow for one year」で、主人公のダンナが結婚式で朗読してくれる詩でもあります。:
Aedh Wishes for the Clothes of Heaven

Had I the heavens’ embroidered cloths,
Enwrought with golden and silver light,
The blue and the dim and the dark cloths
Of night and light and the half light,
I would spread the cloths under your feet:
But I, being poor, have only my dreams;
I have spread my dreams under your feet;
Tread softly because you tread on my dreams.

年を取ることについても、傑作がたくさんありますね。
The Coming of Wisdom with Time

Though leaves are many, the root is one;
Through all the lying days of my youth
I swayed my leaves and flowers in the sun;
Now I may wither into the truth.

では!

St. Patrick’s Day」への5件のフィードバック

  1. アイルランドといえば、U2、エンヤ、クランベリーズなどのミュージシャンを輩出した国としても有名ですね。
    以前にTVでダブリン紹介のレポート見て、「音楽の町」という印象が強く残っています。パブとかライブハウスとかで盛んにライブ・ミュージックをやっていて、生活に根付いている感じというのでしょうか。そのへんにいそうなおじいさんに「あなたにとって音楽とは?」と聞くと、「Music is my life」と答える、みたいな。
    日本でも、「演歌=寒いところ」というイメージがあるように、ただ生きていくだけでもツライという土地柄では、”魂のさけび”的表現が生まれるのだなあ、と思いました。
    こんなに気持ちのいいお天気が続いているベイ・エリアでは、あんまりリリカルなものは生まれないかもしれないですね。

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  2. 守護聖人というやつですね。ちなみにアイルランドだけではなく、グレートブリテン島の3国にもあります。
    England: St. George
    Wales: St. David
    Scotland: St. Andrews
    Ireland: St. Patrick
    イングランドではSt. George’s Dayというのがあって、「イングランドの日」としてお祝いをします(休日ではないけれど)。St. Patrick’s Dayだけ世界に広がったのは、アイルランドからの移民が多かったからかな?

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  3. Eri san
    魂が叫ばなくていいので、生きていくのがつらくない所がいいです、はい。
    Yuasa san
    そうですね。アイルランド移民は世界中にいますから、やはりそのせいじゃないでしょうか。

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  4. I am an Englishman learning Japanese. I heard that St Patrick’s Day (Irish Day) is becoming very popular in Japan. I hope that St George’s Day (English Day) will also become as popular over there together with St David’s Day (Welsh Day) and St Andrew’s Day (Scottish Day) and for the Japanese to acknowledge what is English, Scottish, Welsh, Irish from being British. Japan should celebrate Chinese New Year just as all its neighbours and for you to acknowledge it as a Japan Day.

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