17才だったら

今日、ランチをしていて、「今、17歳に戻ったらどういう人生を選ぶか」という話になった。で、私の答えは「アメリカの理系の大学に留学して、死ぬほど勉強する」であります。

大学の4年間全然勉強しなかった。笑っちゃうくらい。それはそれで、別に後悔しているわけではないが、でももう一回やり直すとなったら、MITとかCaltechとかで、思い切り勉強したい。「世界の最先端だぞ!」とか焚き付けられながら、明け方までひーひー言って勉強する、ってのをやってみたい。

その昔、大学には入ってすぐ「物理実験」という必修科目があった。その中で、唯一覚えている実験に「熱伝導率計測」があった。レンガみたいなブロックをゴロっと一つ渡される。その端っこに熱源を、反対側に温度計をくっつけて、実験スタート。熱源は周期的に温度があがったり下がったりする。すると、反対側の温度計も周期的に温度があがったり下がったりする。それを確か2-3時間もの間延々と計測し続けて、その結果から熱伝導率を計算するという、瞑想的なものだった。

ところが私の結果は変なグラフになって答えが出ない。担当教官に相談したら「うーん、ブロックの中に空洞があるな」という答え。要は、設定が変だったのである。で、終わり、であります。3時間が「ブロックに空洞があると答えが出ない」という小学生でもわかりそうなことでパー。まぁ、実生活でも「ブロックに空洞がある」に類した「実は問題設定に間違いがある」という出来事が多々あるのは確かだが、そういうことを学ぶ科目じゃなかったと思うんだけど。

そもそも、何時間も無機質に淡々と温度を測るということ自体つまらない。全く頭を使わない。こういう実験はもはや撲滅されていることを祈るばかりである。

今17歳だったら、そういう機械的訓練じゃなくって、もっと脳をフル回転させるみたいな勉強をしたいなぁ、とそう思うのでした。

17才だったら」への7件のフィードバック

  1. ああ、ありましたね、物理実験。
    一般的な話をすれば、実験にどうしても必要な基礎的なスキルというのはあるもので、「訓練」にならざるを得ない面はあるのでしょう。いい試合をしたいと思ったら筋トレは欠かせないし、くーるなインプロヴィセーションを決めたいと思ったらその前に音階をマスターしなくちゃならないように。
    ただ、まあ、教養の物理実験はどうにも、理論の方の教育との連携がひどく悪くて、何をやってるかわからずにやらされているってケースもままありましたね。
    私は専門科目の実験は大好きでした(実験しか出てなかったのですが)。思った通りのデータが出てこない時に、仮説を立てて検証してゆく過程こそが、面白いところなんですよね。
    #もう一度17才からやるなら… 芝居の方をきちんと勉強してみたいかな。

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  2. そうですねー。基礎は大事ですよね。
    私は実は日本的詰め込み教育がそれほど悪いと思っていません。人間何事も成し遂げようと思ったら最初のうちは下積みの訓練が必要なわけで、学問だって例外ではない。最初から面白いものは底が浅いもんですよね。でもですね、物理実験はつまらなかったなぁ。異様に長時間かかって、いつも終わると夜の8時とか。。。。実は私は全然なーんも準備しなくて、ペアを組んでいたクラスメートに全部やってもらっていた、というひどいヤツだったんですが。それでもいやだったなぁ。わがままですが。
    ちなみに、大学で勉強しなかったのは私の責任なワケで誰を責めているわけでもありません。。。。

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  3. 実験化学をしている私にとって、あなたの考えはなっとくできませんよ。何時間も何年も無機質な実験は実は実験の本質ですよ。私の大学では物理化学研究室で水の3重点をなるものを測定していたんですが(実際に成功した)、それこそ数年間で一度の温度上昇をさせるという気の遠くなることをしていた記憶があります。実験とはそんなものですよ。scienceとtechnologyの差と言ってしまえばそれまでだけど、実験とは本質的にそんなもんですよ。たとえレンガの空洞なんかをそれこそcomplexのよさと考えられないですかね。

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  4. ほぼ毎日拝見させていただいております。
    通りすがりのものです。
    私も上記Tonnyさんの意見に賛成です。
    実験自体は実際の理論と違い
    予定通りに進むことのない不確実性があり、
    それを体感することが基礎実験の
    意味合いであるといっても過言ではないと思います。
    しかし、Chikaさんが書かれておられた
    “「世界の最先端だぞ!」とか焚き付けられながら”
    この部分がとても大切だと思います。
    自分のやっている行為にきちんとした意味合いがあり
    それを完遂させることで何が得られるのか、
    それを納得すればたとえ作業が単調かつ冗長であったとしても
    継続することが可能でしょう。
    例えばキュリー婦人が実際にラジウムを抽出する作業は、
    ラジウム鉱石を大きな鉄鍋でぐつぐつ煮るという
    ごく単調な作業でそれを一年中続けていたそうです。
    そういった作業でも彼女が繰り返すことが出来たのは
    自分の行為の意味とそれを完遂した際に得られる物を
    自覚していたからでしょう。
    こういったことから、今の日本の大学には
    自分が何の研究をしていて、
    それがどういう意味を持っているか
    ということを提示する能力に欠けている、
    事が浮かび上がってくるように思えます。
    JPTAを通して、そういった
    “世界の最先端に触れる研究講座”という
    寄附講座を設けて日本の大学で行うことは
    出来ないんでしょうか?
    (出来ない理由を挙げるほうが容易に思える計画ですが)
    以上
    この春大学院を卒業して
    海外で働く一日本人でした。

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  5. 「今、17歳に戻ったらどういう人生を選ぶか」の答えが「アメリカの理系の大学に留学して、死ぬほど勉強する」ですか・・・。すごいなぁ。
    人生100年、いや寿命はどんどん伸びて150年になるという説もあるわけですから、今からでもやったらどう?
    まだ若いんだし、ぜんぜん遅くないじゃない!!!

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  6. 「基礎が大切」については、皆さんがおっしゃるとおりですね。でも自分がやっていることに意味が感じられないのはカナシイ、、というのは別のエントリーで書きました。
    “世界の最先端に触れる研究講座”
    いいですねぇ。最近大学も生徒集めで苦労してるらしいから、きちんとファンディングできれば実現可能そう!しかし相当な資金が要りそうですね。半分、せめて3分の一の講座は、生で講師に登場してもらいたいし・・・。
    今から大学に戻る、ですか?いや、それは。寿命は延びるかもしれないけれど、私の仕事のピークはあと10年ないと思いますので・・・。一応リタイアしたら、脳神経関係の勉強をしたい、ってのは漠然と考えているんですが、「死ぬほど勉強」するより「じわじわと楽しみながら飴玉をなめるように勉強する」というスタイルが希望です。

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