Microsoftを批判したセキュリティのスペシャリストが、コンサルティング会社を首になった。
Microsoft critic dismissed by @Stake
批判の内容は別に目新しいものではなく「MicrosoftのようにモノポリーのITインフラ会社がいると、セキュリティの脆弱性が増す」という議論を繰り返したもので「CyberInsecurity: The Cost of Monopoly」というのが問題のレポート。首になったのは、@Stakeという、セキュリティの世界では結構名の知れたコンサルティング会社のCTO。Microsoftは@Stakeの重要顧客ゆえ首。
CTO氏もナイーブだが、セキュリティの世界の人たちは理想論に燃えるこういう人たちが多い。セキュリティに限らず技術に関してディープな人はナイーブなことが多いが、まだセキュリティはそういう技術にディープな人=Geekが扱う初期ステージにある、ということもあるかもしれない。あと、セキュリティは、プライバシーとか、国際関係とか、いろいろと政治・主義的なものも絡むということもある。
さて、言わずもがななことを口にして首になった人もいれば、突付かれる弱みが一杯あるのに、メディアコントロールでしのいでいる人もいる。カリフォルニア州知事候補、Schwarzeneggerだ。過去のいくつかの女性蔑視発言、乱交や薬物使用など、いろいろと問題はあるのだが、立候補してから、とんとその手の話がゴシップ紙で取り上げられない。ゴシップを扱うメディアとしては、日本では週刊誌だが、その代わりにアメリカではタブロイド新聞があるあけで、スーパーのレジのところにズラーっと並んでいる。今だったら、時の人Schwarzeneggerをボロクソに叩く記事が満載でもおかしくないのだが、どれもこれも賞賛ばかり。その理由は・・・・
TABLOIDS STARRY-EYED FOR SCHWARZENEGGERをご覧あれ。Schwarzeneggerのビジネスパートナーがメディアに顔が利くので、しっかり圧力をかけている、という噂。
笑えるところではこんなのもある。
・・・one American Media tabloid, the Weekly World News, this week ran an “exclusive” about a politically savvy space alien throwing his otherworldly support behind Schwarzenegger. Under the screaming headline “Alien backs Arnold for governor!” the extraterrestrial not only lauds the actor, but vows to help amend the U.S. Constitution so the Austrian-born candidate can someday run for president.
タブロイド紙と言うのはもう滅茶苦茶なのが多いのだが、上の記事の出元のWeekly World Newsは宇宙人や魔法使い(!)などがネタの多くを占めるという、特に滅茶苦茶度が高いもの。そのWeekly World Newsによれば「エイリアンがSchwarzeneggerをバックアップ」している上、同じエイリアンたちが「米国憲法を改正して、オーストリア生まれのSchwarzeneggerが大統領に」とまでたくらんでいるんだそうだ。(外国生まれだと大統領にはなれない)恐るべしエイリアン。
それにしてもこの新聞、ヘッドラインを見ても「魔女が世界制覇の陰謀」「ブッシュの丸秘計画:月侵略」とかものすごい。人生相談は「鏡で自分を見ると、右肩の上に悪魔がいるんですがどうしたらいいでしょう」という質問に「それは死後の世界で苦しむ悪霊がパラレルワールドから時空の破れを通じて見え隠れしているもの。でも心配無用、あなたの守護霊に報告しておきました」てな答えだったり。
しかし、こんなものを読んでSchewarzeneggerに投票する人がいるんだろうか・・・結構いそうな気もする。あな恐ろしや。