Martha Stewart

Martha Stewartがインサイダー取引疑惑でindict(インダイト、起訴)された。事の顛末はNew York Timesのeditorialによくまとまっている。ImClone社のガンの薬に、FDAの認可が降りないという知らせを受けて、株を売り、45,000ドル売り抜けたというもの。たったの500万円ちょっと。個人資産数百億円もあるというのに、、、、。

Martha Stewartはqueen of perfect household。料理からインテリア、おもてなしなど、生活に関する完璧さを追求してMartha Stewart Living Omnimediaという大事業を打ち立てた人である。モデルからスタートして、次は株のセールス、その後センスのよいケータリングビジネスをはじめ、そこから現在の姿にまで事業を拡大した。テレビ、雑誌、通販、店舗を全て自分の名前のブランドで展開、それまでいかなる大メディアでも実現し得なかった異なるメディアの相乗効果を成功させた。

ところが、ここ数年その嫌な性格ぶりが執拗に攻撃されていて、例えばMartha Inc.という悪意に満ち満ちた本も去年出版された。ひどい本である。読んでいて、こんな鮫のような作者にネタとして利用されるMartha Stewartに心から同情した。

例えば、Martha Stewartがあちこちを飛び回って勢力的に仕事をしているのを称して「Gal-on-the-go」という表現が何度も出てくる。馬鹿にしているではないか。Martha Stewartは若々しく見えるが、もう60台半ば。例えば、Jack WelchとかAndy Groveが同じように飛び回ったとして「Boy-on-the-go」とか「Kid-on-the-go」と言うか。言わないはずだ。加えて、作者はMartha Stewartの近所に住んでいるらしいのだが、「自分が見に行って余りにぼろぼろなので買うのをやめた家を、その後Martha Stewartが買った」なんて自慢も出てくる。(その家は、その後Martha Stewartが丹念にリノベーションをして一世を風靡した邸宅となる)

極めつけは、Martha StewartがMartha Stewart Livingという雑誌を始めた頃の話。出版社側は、Marthaの名前を借りるだけのつもりで契約したのだが、Martha Stewartは紙面決定の全てのミーティングに出てきて、内容はもちろんのこと、写真の一つ一つ、レイアウトの隅々まで口出しをし、メンバーを辟易させた、とある。しかし、自分の名前を冠した以上、ディテールに気を使うのは素晴らしいことではないのか。Martha Stewartの鉄壁のディテールで、名前を借りるだけのつもりだった出版社が流れ作業で作るより、ずっとずっとレベルの高いものになったのは、その後の成功に証明されている。(最近はちょっと苦戦しているが)

書いたのは男性なのだが、もう明らかにMartha Stewartの成功に対する僻みと感じられる。一読して、「だから嫉妬深い男はやだねー」と思ってしまったのだが、こういう風に一般化するのは男性に対するセクハラであるな。

ちなみに、Martha Stewart Livingは細やかな手芸・料理などなど、決して普通のアメリカ人ができそうもない手の込んだ芸当がこれでもか、これでもかと出てくる。そのパロディーで、Is Martha Stuart Living?とかMartha Stuart’s Better Than You at Entertainingという本も出てて、こちらはただもうひたすらおかしい。「お客様が来たら、プールの水の上を歩いておもてなししましょう」みたいな、決してできないことが、これでもか、とばかりでてきます。

Martha Stewart」への1件のフィードバック

  1. こんにちは。今日spamメール処理していたらMartha Stewart livingなるメールが入っておりました。CNNかどこかで聞いた名前だったのでgoogleで検索したら案の定その通りでした。その中でまともそうなHPを見てみるとこれがのっておりました。私男性だけれどちっと興味があり内容読ませていただきましたが、古い記事ですがなかなか内容の濃いものだったので送信します。いわゆるaggresiveでsenseのある女性ということですね。私は天邪鬼なんで、このような窮地にある人間には同情的になります。司法問われるようなことは言われているほどではないにしてもしたんでしょうね。だから彼女のすべてを批判することはできないでしょ。鈴木紀男、田中真紀子、田中康夫なんか近くににいてほしくはないけど彼らのvitalityには敬服しますね。私は早期退職制度に応募しそれなりの(結構多い)退職金をてにしたちょっと立地な中年ですが、また奮起したいという気持ちにさせる記事でした。がんばって書きつづけてください。

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