Covid-19/コロナ関連情報サイトまとめ

Photo by Edwin Hooper on Unsplash

1月23日に出張中の東銀座のホテルで武漢閉鎖のニュースを見て衝撃を受けてからずっとCovid-19の情報収集を続けている。まさか生きている間に本物のパンデミックに遭遇するとは。

その中で見つけたCovid-19情報がわかりやすく表示されているサイトを以下列記します。どんなデータをどのように使っているのかの参考にもなると思うので興味のある方はご覧ください。(例:検査件数・新規患者数は検査陽性率がわからないと判断材料にしにくいよね、などなど。)

■ フィナンシャルタイムズ

まず必見なのはフィナンシャルタイムズのインタラクティブチャート

6つまで任意の国を選んで表示できる。患者数と死者数、新規と合計、それぞれいずれかを選ぶことができる。さらに入力ボックスの右下の「More Options」をクリックすると、実数と100万人あたり、指数表示とリニア表示、も選択できる。

上記は今とてもまずいことになっている6つの国死者数推移です。(ブラジル、アメリカ、インド、南アフリカ、イラン、イスラエル)。

日本も新規患者で指数表示にすると結構まずい感じではある↓

さらにアメリカは州別の情報もある。こちらも6つまで任意の州を選んで表示できる。

上のグラフで、一旦上がって下がった青い線がニューヨーク。右肩上がりなのがテキサス、フロリダ、アリゾナ、カリフォルニア。

カリフォルニアは人口が多いこともあり、ニューヨークを抜いて「最も累積患者数が多い州」になってしまった。

■ ニューヨークタイムズ

次はニューヨークタイムズのビジュアライゼーション
こんな感じで「世界のホットスポット」を表示することもできるし、

「増加中」「横ばい」「減少中」の3つに分けて表示される世界各国の新規患者数の推移を見ることもできる。下記は今時点で「増加中」の国↓

アメリカについては州ごともあるし、50人以上のクラスタも多い順に表示されている。

アメリカのクラスタトップ10↓

全部刑務所。

2位のSan Quentinというのはサンフランシスコのすぐ北側にある施設なのだが、上記の8位になっているLA近くの刑務所で700人の陽性患者が出た時点で

「刑務所人口を減少させなくちゃ」

と、700キロ北にあるSan Quentinまで120人をバスで移管したら、その中に患者がいて、あっというまに広まってしまった(現在患者数2350人)。

「これはまずい」

とさらにSan Quentinの囚人を500キロ近く北上した所にあるSusanvilleというところの刑務所にバス送りにしたら、その中に陽性患者がいて、こちらも現在500人を超す患者発生。
(患者数には囚人だけでなく刑務所で働く人の罹患も含まれる。)

¯\_(ツ)_/¯ という一時アメリカで流行った「しょうがねぇな」というニュアンスの顔文字があったが、本当に¯\_(ツ)_/¯ である。

カリフォルニアだけが例外的にひどいわけでもなさそうで、上記のニューヨークタイムズのリストの上位はひたすら刑務所。

リストの真ん中あたりからは老人ホームがひたすら続く。アメリカの死者の半分くらいは老人ホームで発生している。(刑務所は年齢層が低いので死者数では老人ホームより少ない。)これもまたアメリカだけが例外的にひどいわけでもなさそうで、スペインやスウェーデン等も似たような状況のようだ。

■ WorldoMeter

上記二つは世界の全部の国を網羅しているわけではない。「とにかく全部見たい」という人はCovid-19データ老舗のWorldoMeterへ。

下記のように患者総数、新規患者数、死者総数、新規死者数などいろいろあるカラムの全てでソートできる。

■ LAタイムズ

カリフォルニアだけについては、LAタイムズが詳しい。こちらは南アフリカ出身の中国系元医師のビリオネア(いろいろすごい)が数年前に買収してオーナーなこともあり、かなり医学的にも最先端で正しい記事が多い。

冒頭のフィナンシャルタイムズ風に、カリフォルニアのカウンティ(行政単位)ごとに増加の様子をみることもできる↓

上位の方はほとんど南カリフォルニアのLA近辺。君たちなんとかしろ。

このサイトはカリフォルニアの患者と死者に関して、老人ホームとそれ以外に分けたグラフもある。

こちらは死者数。濃い部分が老人ホームである↓

そしてこちらは患者数↓ 老人の死亡率が非常に高いことが一目瞭然です。

■ CovidActNow

アメリカの州と主要カウンティのデータはCovidActNowがよくまとまっている。

左から、新規患者数、Rt、検査陽性率、ICU使用状況、コンタクトトレーシングができている割合。これはアリゾナ州だが、陽性率24%ということは、数字として上がっている数を遥かに超えた罹患者がいる。(WHOの推奨は一桁%。もちろん低ければ低いほどよい。ニューヨーク州は4月頭には40%を越したが今では1.1%になっている)。

このサイトは

「これをもとにそれぞれの地域がロックダウンなど正しい対応策を取って欲しい」

ということで作られており、特定地域についてのアラートをメールで受け取ることもできる。そして実際にそういう目的で利用もされている。目的がそれなので「過小評価するより過大評価」という方にモデルがやや寄っている。作成者はボランティアで、元Google社員、スタンフォード研究者など。データは毎日アップデートされる。

■ The Covid Tracking Project

こちらのThe Covid Tracking Projectもアメリカだけだが、人種ごとの人口あたり死者数が見られたり↓

全米を4つに分けて検査数と検査陽性率が見られたり↓

州ごとに検査数、新規陽性数、入院数、死者数を一覧することもできる↓

上記はテキサス。テキサス、恐ろしい子・・・。

ちなみにこちらのプロジェクトは数百名のボランティアによって成り立っている。

■ Covid-19 Projections Using Machine Learning

そして最後に、今最も精度が高いとされる機械学習のCovid-19予測モデル。基本的にインプットは「死者数のみ」で世界中かなり予測があたっている。

現時点でのアメリカの全国予測。下記は死者数で8月中盤にピークが来ると予測↓

死者数データは常にアップデートされるのでそれにつれて予測も変わっていく。

作成したのは2015年にMITを卒業したYouyang Guという人で、モデルとデータはGitHubで公開されています。

こちらは日本の予測

1日の死者数は微妙に右肩上がりだが11月になっても5人程度、大きく上方に振れても25人となっている。また、現時点での1日あたり新規感染者数は1563人、11月1日時点の感染済み割合は全国で0.4%となっている。

「すごく増えるわけではないけれど減らない」

という予測である。

パンデミックというのは、映画で見るほど恐ろしくない代わりに、映画のように解決もしないものなのですね。

■ 付録:パンデミックお勧め4映画

  • Outbreak (1995年。カリフォルニアが舞台)
  • Contagion (2011年。今見ると「そこで握手するか!」など甘いところもあるが、基本的にはリアル。)
  • 12 Monkeys (1995年。ブラピでSF)
  • World War Z (2013年。ブラピでゾンビ。アクション物が好きな私的には一番お勧め。ゾンビが素早くてよい。)

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