脳内BGMとテスラの自動運転

ayoub-raif-GgT3jTJ43rw-unsplashAyoub Rai

最近知って驚いたのが、どうも他の人の頭の中ではBGM が演奏されないらしい。

私の脳は「今起こっていること」に適した音楽が勝手に流れる仕様になっている。

たとえば、料理でもするか、と思うと、3分クッキングのテーマ音楽が

♪ チャララッラッラッラッラッ チャララッラッラッラッラッ

と鳴り出す。

せっかくホテルのバレーパーキングを安く予約したのに、カードキーを忘れてしまった(=携帯アプリがないと車が動かないが、スマホをバレーの人に預けるわけには行かないので絶体絶命)。そんな時には、サザエさんの主題歌が、

♪ 財布を忘れて 愉快なサザエさん みんなが笑ってるー

と流れて、つい一人で笑ってしまう。

また、以前、インドネシアの人里離れたダイビングリゾートで、船に上がってくると熱いおしぼりを渡してくれる、といういたせりつくせり、夢のようなところがあったのだが、その時は大瀧詠一の「カナリア諸島にて」のワンフレーズがフルコーラスで流れ出した。

♪ 僕は自分が誰かも忘れてしまうよ〜

非日常的な素晴らしい空間にいることを脳内BGMが強調してくれたのだが、これはその後もリゾートにいる間ずっと頭の中でリピート、しかも繰り返されるフレーズがだんだん短くなっていって、最後の方では「しまうよ」 という部分だけがひたすら繰り返されて辟易した。

まぁ、要は「関連した音楽を思い出す」ということだと思うのだが、自然に音楽が脳内で流れ出すのでなんとなく私専門の DJ が脳内に常駐していてくれるような感じで楽しい。

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話は飛んで、テスラは2〜3週間に1回ソフトウェアのアップデートがあって、割合メジャーな新機能が加わるとまるで新しい車に乗っているようなのだが、2018年10月にNavigate on Autopilotという機能が加わった。高速道路だったら、ナビで行き先を入れておくと、複数の高速道路を選択しながら出口に入るところまで自動運転してくれる。高速道路の交差ポイントや出口が近づいてくると自ら車線変更して出口車線に移動、遅い車がいる時はより速いレーンに車線変更、といったこともする。自動運転のレベルで言うと「高速道路内レベル3」と言っていい感じ。

して、私の家の近くには、 二つの交通量の多い高速道路が交差、そしてその合流用の車線の途中に出口がある、というポイントがある。本車線に合流しようとする車や、出口から出ようとする車が錯綜、かなり怖い感じなのだが、ここで自動運転を試してみた。 当初は、交通量が多いと合流できず数秒後にいきなり自動運転が解除、勝手に出口から出てしまうというようなこともあって手に汗握る展開であった。この頃は合流のたびに脳内で、 

♪ でーきるかな でーきるかな

というNHKの幼児向け番組の歌が流れた。要はテスラの自動運転は3歳児なみ、と私の脳が判断したのであろう。

しかしそれからいくつかのソフトウェア・アップデートを経てだんだんと合流の仕方も上手くなった。すると、いつからかBGM がミッションインポッシブルのテーマになったのである

♪ チャララー チャララー チャラッ

というあれだ。「危険ながら大人の技」になった、という感覚でしょうか。

そして今では、ほとんどの場合安心して任せられる運転になり、なんの音楽も鳴らなくなった。

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というわけで今回のポイントは、「テスラの自動運転はどんどん進化する」 ということ。

バージョン10という今入っているソフトウェアでは30メートル以内なら曲がったり歩行者を避けたりしながら駐車場から自走して運転手のところまでくるAdvanced Summonという呼び寄せ機能もついた。 ただしこれはまだアルファ版という感じで、途中で止まってしまうことが多い。しかしこれもあと半年もすればスルスルと運転手の目前までやってくるSF映画的な感じになるのではないかと期待している。

なお、テスラは、「今年中に破産・買収される」と予想していた人たちもいて、ショートのポジションを大量に持っているヘッジファンドもいたようだが、直近四半期の決算で思いがけず黒字となり株価は倍近く上がった。 

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今年の4月にトランジットしたミュンヘンの空港に、 BMWのi8クーペが展示してあった。

Munich_BMWi8

More than Innovation, Revolutionという謳い文句の車で外見には気合が入っている。しか中を覗いてコンソールを見たら昔ながらのハードウェアのボタンが並んだデザイン。そして、一番がっかりしたのはGPS。

i8_console

あまり写りの良くない写真で申し訳ないのだが、90年代のOS並の古臭い画面なことがわかると思います。これを見た瞬間に

「テスラが人気なのは、電気自動車だからではなく、2〜3週間ごとに新しい製品に生まれ変わり続ける走るコンピューターだから」

ということが全くわかっていない、と感じた。(展示用のはめ込みだったとしても、というかはめ込みだからこそ、これをやってはおしまい。)

性能を個別にリストアップして紙の上で比較したら旧来の自動車会社のEVの方がよく見えることもあるが、実際に乗っている人たちの間でのテスラ愛は強く、それは、自動車としての機能が優れているからではなく、今までの自動車とは全く違うエクスペリエンスが提供されているから。 その辺の感覚がないと大量にショートしてしまうのではないか・・・・と、個人流動資産の10%がテスラ株の私は思ったのであった。(とはいえ毎期の決算発表では脳内BGMでミッションインポッシブルのテーマが流れるので、迂闊に買ってはいけません。)

脳内BGMとテスラの自動運転」への3件のフィードバック

  1. >♪ チャララー チャララー チャラッ
    文脈的に「仁義なき戦い」と思ってしまったのは私だけですか?(笑)

    いいね

  2. 私はTeslaオーナーではないのですが、ちょっと前からTesla株は持ってまして、最近はイーロン・マスクのお姿が神々しく見える日々です。
    さて、本日「cybertruck」が発表されましたね!色々とこれはまた・・刺激的ですw
    是非現地の反響などを織り交ぜたエントリーをお待ちしていますー。

    いいね

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