いまさら何を言っているのか、ですが。iPadを買ったあとでKindleをひょんなことから入手。
「iPadあるのにKindleなんか使わないだろうなぁ」
という想像に180度反して非常に愛用。本を読むのに著しく適したデバイスであります。まぁ、そんなこと、100万回くらい語られてるわけですが。
「読んだあとの本の置き場所に困らない」ということはよく言われますが、アメリカの場合もう一つ大きなメリットが
軽い
英語の本は重いのだよ。ハードカバーとか、「これ、どうやって読めって言うの?」というくらいどっしり重い。しかも大きい。巨人の国の図書館にまぎれこんだ小人の気分が味わえる。
「重いから」というだけの理由でハードカバーを買わずに、軽いペーパーバックがでるのを待つ始末。ペーパーバックでも、日本の文庫本の数倍はサイズ・重さともあるでしょう。なんでこんなに重いか理由を想像するに
- 日本のように通勤途中で読むのではなく、「椅子に座って机の上に本をおいて読む」という図書館スタイルを想定して装丁が考えられている
- 本屋が大きいので、薄くて小さい本だと平置きしたときに埋もれてしまう
- 家も大きいので「置く場所に困る問題」があまり生じない
- っていうか、多くの人は本など読まないのでどうでもいい(国民の4人に一人は1年間に一冊も読んでないというサーベイ結果)
・・・日本で「上下巻」とか、「三分冊」てな本も、一冊で出るのでした。
私の読書スタイルは「寝転んで読む」がスタンダードなので、重い本だと腕がとても疲れる。して、わたしのKindleは小さい方のこれですが、アメリカの一般の本に比べると「羽のように軽い」といっても過言ではない。
バックライトがないので目に優しい
暗いところで読めない、という問題はありますが、まぁ、それは普通の本も一緒。長時間本を読むには、「暗くても読める」という一時のメリットより、目が疲れないほうが大事です。
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一方、iPadは寝ながら本を読むには重すぎるし、画面が明るすぎて細かい文字を何時間も読むのはつらい。最初iPadのe-bookを見たときは「すごいきれい!」と思ったのだが、しばらくKindleを読んでからiPadでe-bookを開いたら、見た瞬間に「目が痛い」と断念。
iPadは何かをしながらweb browsingしたり、動画コンテンツ見るのに使うものですね。それには神デバイス。
やはり何かを長時間するには専用デバイスが一番ですなぁ。
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ごく最近の話なのだが、ハワイ島からオアフ島に向かう飛行機の中で、着陸降下中にうっかりKindleを床に落としてしまい、そのまま床の上を滑ってあっという間に見えなくなってしまった。着陸してから通路に顔を出して前を見ていたら、4列前の女性が振り返って
「The Girl with the Dragon Tattoo?」
と。そうです、それが今私が読んでいた本でした。「そうそう」と言うと、
「ははは、うちの夫があなたのKindle気に入っちゃったから、もう戻ってこないかも」
と言いながら、カバーに入った大きい方のバージョンのKindleを見せてくれた。どうも奥さんは長年のKindleファンで、横に座ってるダンナさんはそれまであまり関心がなかったが、小さいサイズのKindleを見て欲しくなった、という状況の模様。
返してもらったKindleは、文字サイズが変更されていて、あれこれ触ってみました、という感じでした。
そうこうしてるうちに、一列前の人達も振り返って、
「Kindleいいわよねー。私たちもいつも使ってる」。
そういえば、その前に乗ったオアフ島→ハワイ島便でも、隣りに座った母娘が、私がKindle読んでるのを見て
「どうそれ?いい?」
とあれこれ聞いてきていた。ティーンの娘はとても欲しそうであった。お母さんの方は
「欲しいんだけど、それ、本を買わないと読めないんでしょ。それさえなければ・・・」
とのこと。
へー、意外にKindleファンって多いんだ、とびっくり。娯楽も本屋も少なく、本土からの送料も高くつくハワイならでは、ということかもしれませんが。
売上でKindle用e-booksがハードカバーを上回った、とAmazonが発表していたが、さもありなんです。
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バケーションに行くのにキロ単位で本を持って行った昭和は遠くなりにけり。
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Kindleって、そんなにいいんですか。試してみようかな? でも日本語の本、ってまだそんなにキンドル化してないのですか? アメリカにいて、日本の本をヒョイって、キンドルで買えたらいいなーって思うんですが。
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> 娯楽も本屋も少なく、本土からの送料も高くつくハワイならでは、ということかもしれませんが。
ですねー。最近もBordersがHiloから撤退するってニュースがありました。映画館も減ってるし、今後ますますネット頼みになりそうです。
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今日行ったグーグルの人のホームウォーミングパーティで、たまたまKindleってどうよという話になって、ほぼ全員「これはこれとして好き」って言ってて面白かった。私も同じ意見。
古本の匂いが好きだし、20年後になって古いKindleを屋根裏で見つけても、ブックマークとかボロボロの表紙とか、ざらざらした紙の感触とかないから、センチメンタルリーズンには欠けるよねーと皆うんうんって頷いてました。
安いPaperback だと校閲もオソマツでタイポ(米国の出版業界って…)が多いけど、Kindleはそういうことはない。Paperback の粗悪な紙質だと、コントラストが悪くて目が疲れる。しかも文字がおどっているのも多々あり。これは読みづらい。
他にも「Kindleファンの友達に薦められてオヤジの65才の誕生日ギフトにあげたら「どうも好きになれん」と言われて少し悲しかった。」と言ってて笑いました。
業界ではHardcoverとPaperbackはSegreateされていて、リリースの期間をずらして差別化しているけど、Kindleだとそれができないので、出版業界では、どう差別化による増益を図るかが課題とか。
Kindleでうちの5歳児に絵本を読んであげるのも味気ない、絵本ってどれも大きさ、形が違って子供って見て、触って、めくって本に親しんでいくから、私はハードコピーもKindleも両方長く愛用していければ嬉しいです。
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Kindleって小説とかを読むにはすごくいい感じで、買おうかどうか相当迷ってるんですが、今のところ技術書を読むにはあんまり向いてないので踏み止まっています。僕がよく読むコンピュータ関係だと、
* ソースコードが画像で入っちゃってる(!)ので、検索できない、annotateもできない。しかもその画像は紙の本のページ区切りごとに切れてる。
* 紙の本のerrataは大体ページ番号で修正箇所を示してあるんですが、Kindleにはページ番号がないので当該箇所を探すのが面倒。
などなど、実用にはちょっとなあ、という問題がけっこうあります。
しょうがないのでePubやPDFになっているのを探してきて、重いiPadをラッコのようにおなかにのせて読んでいます。iPadが重いといっても、紙の本を何冊も持ち歩くよりはぜんぜん軽くて助かるんですけどね。
液晶かe-inkかは個人的にはほとんど気にしないんですけど、みなさん結構気になりますか? (バックライト付き)液晶だと目が痛くなる人とそうじゃない人の違いってなんでしょう?
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非常に分かりやすい体験談&エントリでした^^
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絵本のkindle化は難しいでしょうねー。赤ちゃんなんて、きっと舐めちゃうだろうし。。。
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現在NY在住ですが、通勤電車でiPadでアサヒ芸能を読むのが楽しみになりました。メトロノースに乗ってアサ芸をよんでいるとなんとなくシュールな感じがいたします。日本の暴力団事情にやけに詳しくなってしまいました。取り扱い雑誌の幅が広がることを希望します。
iPadは手で持って読み続けるのにはちょっと重すぎる。ソニーのリーダーでもなんもいいのですが、軽い日本語対応の端末の登場を待っています。雑誌読むのにはカラーがよいかも。ハワイの人にも朗報のようですが、電子書籍の普及は海外在住の日本人(母国以外に住む人であれば何人でもそうですが)朗報です。
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