お犬様お猫様お馬様用幹細胞治療

<付記:世に出回ってる再生医療は嘘っぱち治療が多いそうですので眉唾で読むように—read at your own risk。詳しくは二つ目のコメント参照あれ。>

最近、獣医に通うことが多く、昨日も、獣医でしか買えないお猫様用アレルギー対応ドライフードを購買に行ったのだが、窓口でぼーっと待っている間、置いてあったパンフレットをあれこれ手にとってびっくり。

「ペット用幹細胞治療」

のパンフレットが、「ペット医療費ローン」とか「ペット用ビタミン剤」などに混じって置いてあったのでした。

Vet-StemというSan Diegoの近くの会社のもので、関節や靭帯、腱などの炎症・損傷に効果があるそう。やがては免疫系や心臓、肝臓疾患などにも適用したい、、、みたいなことがパンフレットには書いてあった。ペット自身から取った脂肪組織から幹細胞を培養し、それをペットのトラブルのある部位に注入する、と。

いや、そういうこと、できるのは知っていたが、獣医の窓口の横にある普通の三つ折パンフレットの中に混じってるのに驚いたのであった。

Wikipediaによれば、Vet-Stem社は2002年創業、すでに3000頭の馬を治療し、2007年からは犬に対象を拡大、1250匹が治療を受け、臨床試験では80%の犬に効果があったそうです。(パンフレットには猫にもOKと書いてあったが、あまり猫の話は出てこない。。。犬に比べると猫って関節のトラブルはすくないからでしょうか。猫の弱点は腎臓。)

前も言ったが、アメリカの獣医は巨大業界。10年近く前で2兆円産業となっております。臓器移植はずいぶん前からあったようだが、ついに再生医療も普及段階に入りつつあるかと思うとなかなか興味深いです。(ただし、我が家が通っている獣医は、ベイエリアでもかなり高度な医療をしてくれるところではある。うちはたまたま近くにあるから行っているだけなんですが・・・。心臓専門医とかカイロプラクターもいます。)

・・・そういえば、日本では、幹細胞をつかって人間のお肌再生、というのがあると誰かが言っていたな、と思ってサーチしたらこちらに行き着きました。

聖心美容外科付属聖心再生医療センター

・・・すごいです。見たことも聞いたこともない美容整形用の再生治療の数々がプライスリストつきで掲載されています。

お肌、顔の皮下脂肪、胸にお尻に髪の毛、なんでも再生できる。(もしくは、無から有を作り出せる。)若いころの皮膚の細胞を採集して、年取るまで冷凍保存もしてくれる。もう若くない人でも、今ある体の中のなけなしの幹細胞を培養して戻してくれるらしい。Vet-Stem同様、脂肪細胞から取る模様。

読んだだけで若返った気がしました。はい。きっとあと20年くらいすると、少なくとも見た目は誰も老化なんてしなくなるんじゃないでしょうか。58才でこの若々しさのKathryn
Bigelow(アカデミー取った監督)も夢じゃない・・・・かも?

で、この聖心再生医療センターが使っているのがCelutionという機械。脂肪由来幹細胞処理をクリニック内でできまっせ、という、ドラえもんが未来の世界から持ってきたようなマシンで、やはりSan DiegoにあるCytori Therapeuticsという会社が作っている。同社のサイトに行くと、「用途は心疾患などなど」とまじめなことが書いてあるが、世界で最も使っているのは上述の聖心で2009年9月時点で200症例だそう。(FYI、オリンパスがCytoriと共同開発してるようですね。)

いやー、まさか開発元も、最初のビッグユーザーが美容整形とは夢にも思わなかったんじゃないでしょうか。「心臓発作で壊死した組織を再生して命を救う」みたいな用途を念頭におくのが普通のアメリカ人的と思われ。推測ですが。

+++

というわけで、アメリカの獣医と日本の美容整形に最先端医療がほかに先駆けて登場する。どちらもキャッシュビジネスというところが似ています。

<付記:いちおう、獣医分野では最先端医療をあれこれやってるUC Davisで、お馬様の幹細胞治療ラボが開設され、トライアルが行われている模様であります。UC Davisの発表はこちら。でも、人間様の方はかなーり夢物語かも。はい。

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お犬様お猫様お馬様用幹細胞治療」への11件のフィードバック

  1. 友人の猫が甲状腺の病気にかかったので、放射線治療をしたという話を思い出しました。
    アメリカは人間の医療もさることながら、ペット医療もハンパないなぁと驚嘆しました。

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  2. アメリカでは最近、この手のStem Cell Hypeを上手く使った商法が社会問題になっています。
    幹細胞研究・再生医療で最大の学会、ISSCR (International Society for Stem Cell Research) では患者・消費者がいかにHypeを見分けたらよいか、ガイドラインを公開しています。
    ご参照ください。
    http://www.closerlookatstemcells.org//AM/Template.cfm?Section=Home
    またドキュメンタリー番組を通じて啓蒙活動も行っています。
    前編
    http://www.cbsnews.com/video/watch/?id=6408474n&tag=api
    後編
    http://www.cbsnews.com/video/watch/?id=6408476n&tag=api

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  3. 獣医療、特に馬医療での幹細胞の利用は米国内ではしばらく前からかなり一般化しています(米国以外は存じません、すみません。)ラボもUC Davisだけではなく複数存在し、私(大学所属の獣医です)の職場にもあります。馬はもちろんですが小動物病院からの依頼もかなり多いそうですよ。
    基本的に医療における新しい治療法や薬物は動物実験が必要になるので場合に寄っては獣医療での発展の方が早くなる事もありえます(特に人間対象だとどうしても規制がかなり厳しくなるので、動物に対する規制もどんどん厳しくなっていますが。)

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  4. chikaです。
    パタさん、獣医さんだったんですね。
    >馬医療での幹細胞の利用は米国内ではしばらく前からかなり一般化
    そ、そうなんですか!びっくり・・・・競馬用のサラブレッドでしょうか?それとも、普通の愛玩用の馬も?

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  5. >心臓専門医とかカイロプラクターもいます。
    我が家に猫は2匹いるのですが、そのうちの1匹が心臓疾患を持っていて、半年に一回の検査を推奨されています。やはり心臓専門医に診てもらうのですが費用が…(涙
    いえ、我が家にとっては、招き猫だからお布施だと思ってます。

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  6. stem cellの利用をもっと促進すべきですね。
    日本も妙な規制を排除して、一般利用を進めないとアメリカに追いつけなくなります。

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  7. >競馬用のサラブレッドでしょうか?それとも、普通の愛玩用の馬も?
    はい、競走馬だけでなく他目的(競技用等)の馬も多いですよ。本当に愛玩用でトレイルくらいにしか使わない馬は少ないと思いますが。やはり基本的にはクライアントの懐具合とその馬への感情的入れ込み具合に寄るかなと思います。なんせ大きいので何をするにもかなりお金掛かりますので(涙)。

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