詐欺的商法とアメリカの採用プロセス

 詐欺的な商売がどのように顧客をその気にさせるか、というのはなかなか興味深い。なんといっても、「いかなる手段を使ってでも金を巻き上げよう」と思っているわけで、普通の商売でありがちな

「いいものを作っているのだから、売り方はいい加減でいい」

といった「驕り」がない。「いかに相手を落とすか」に真剣勝負!なわけで、そこを学ぶにはとってもいいと思うんですよね。

で、それとアメリカの採用プロセスがどう関係あるかというと。

よく「オンライン情報商材」みたいなの、ありますよね?長ーい長ーいページにひたすら文字が並ぶ。文字は結構大きくて、

そこで私はわかったのです!

みたいなのがズラズラ続くあれ。そして延々読んでいった最後に

「この先を知りたい方は『たった』12800円で続きがダウンロードできます」

とか書いてある。

ま、詐欺じゃないですね。詐欺「的」であるだけで詐欺ではない。買ったことはないが、多分本当にPDFファイルか何かをダウンロードできるのであろう。

そして、この方法のポイントは

「説明がやたら長くて値段は最後」

というところにあります。長い説明を聞いているうちに「もしかしたら本当にいいものなのかも」、と思い始めてしまう、というのを狙っているのでしょう。

そういえば、アメリカのテレビショッピングもこういう感じですな。単純な商品の説明を30分とか続けられる根性には脱帽します。そして最後に値段を聞くと、確かに「おお、それはお安い」と思ってしまう・・・・。

というわけで、この

「手を変え品を変え同じことを延々説明し、最後に値段をいう」

というのは人類の基本ともいうべきセールスプロセスなのでしょう。(おおげさ)

+++

さてアメリカのプロフェッショナルな人を採るときの採用プロセス。(店員さんとかは別です)。

「延々と何人もの人と面接、まる1日、2日かかるのは普通、という長さ・・・で全てOKになってそれから給料の話」

となりまする。

間違っても、途中でお金の話をしないように。「この人は給料にしか興味がないのか」と思われます。本当は喉から手が出るほど知りたくても、おくびにも出さないのがよいです。採用する側になった時も、他の全てがOKになってからはじめてお金の話をしましょう。

・・・と採る側も採られる側もお金の話をしないのだが、これ、会社側と候補者、どちらの売り込みプロセスに最適化されているんでしょうか?

多分会社側じゃないかな、と思うんですが。

もちろん、会社から見て採用したくないような人も面接には来るわけだが、そういう人はどうでもいい。大事なのは、たとえ一握りであっても「採用したい人」。そういう人にひたすら会社を知ってもらって、最後の最後に「で、おいくら」と出すことで、候補者を落とすと。

どう思います?

詐欺的商法とアメリカの採用プロセス」への6件のフィードバック

  1. うちのボスの紹介で初めてBlogを拝見!
    興味深い分析ですね。最近、日本もTVショッピングが、おお流行りです。特に、紹介しているアナウンサーのしゃべくりが素晴らしい、これぞプロフェッショナル(それとも形の変わった詐欺師?)。
    また画面の下に出る在庫数のカウンターが、早く注文しろと闘争心を
    書きたるのですねぇ!人間カウントダウンにも弱いのが良く解ります:)

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  2. 先に能力の話をしないともっと怪しい。
    「学歴不問・未経験者歓迎」。それって本当にIT企業でしょうか?
    おそらくは主力商品が人身売買である、もっともっと詐欺的な何かだと思います。

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  3. 私が今の大学で面接したときは、それなりに一緒に時間をすごした後、学部長のほうから、給料のレンジはこのくらいになると思う、とさっさと教えてくれました。大体そのくらいだろうと予想していた範囲だったし、採用を決めてもらうまでは交渉しない方が良いと聞いていたので、漠然と、「あ、そうですか。」と私の方は聞いていたけど。州立大学だから、要するにそう法外な額はどうせ出せないよ、って学部長は言いたかったのかもしれないし、田舎大学でもこのくらいは出せるよって、言いたかったのかもしれない。でもいずれにしても、さっさと教えてくれたおかげで、こっちも採用が決まるまでに、「決まったら、それをacceptすべきかどうか」を考えることが出来て、お互い効率よかった気がします。そういうタイミングの問題も入れて、「この人と一緒に働きたいか」という大切な問題を、労働者側も考える種にすれば良いんじゃないかと思います。

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  4. 確かに心理的には、詐欺的商法と採用プロセスが似ていますね。さらによくあるのは、情報商売をするメソッドを売って、ほらね買ったでしょ、あなたも売りませんか?とやって連鎖的に増やしていっているの。あれはネットのネズミ購といってもよいかもしれません。

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