Obama vs McCainジョークの戦い

超面白いです。本日ニューヨークで行われたチャリティイベントでのObamaとMcCainのジョークスピーチ。毎年行われるイベントで、ジョークで満ちたスピーチをする、というのがお約束。ジョークスピーチはMcCainの圧勝。ジョークが捨て身です。

ちょうど、昨日最後の大統領候補のテレビ討論があった直後。かなり熱い議論を戦わせた後で軽やかなジョークのやり取り、ということで、間の取り方もよいイベントではあったのだが、McCainが自分自身をとことん笑い飛ばしているのはすごかった。負け気味な人が本当に自分を笑い飛ばすってのがすごい。「本当にいい人なんじゃないかな、この人」と思わせるものでした。

ただ、よほどアメリカの政治オタクでないと、ジョークの中身がわからないとは思うんですが。

ちなみに、McCainの「Joe the Plumberジョーク」は死ぬほど笑いを取っていたが、これは昨日のテレビ討論でな、な、なんと26回も名指しで呼ばれたJoeさんのこと。

英語的には「Joe」は、特に誰かをささずに「普通の人」という意味で使われることが多いのだが、実はこのJoe the Plumberは実在の人。「水道屋のジョー」ということで、「こういう普通の人のためになる政治を」とMcCainが好んで例として出す人物なのだが、昨日26回連呼されたこともあり、今日はなんとジョーさんはプレスコンファレンスを開く人気者ぶり。

そこで明らかになったのが

  • ジョーは水道屋の免許を持たずに雇われて配管工事をしている
  • ジョーは、やがて自分のボスの水道屋を自分のものにできると考えており、その暁には25万ドル(2500万円)以上の収入があると思っている

という二つ。前者はまぁいいとして、後者は、まさにアメリカのミドルクラス(の下の方)の大いなる勘違い。この人は、自分のボスの仕事を引き継ぐだけ、つまりワンランクアップするだけで国でトップ数%の収入レベルになれると思っている訳です。

で、Obamaのプランに「年収25万ドル以上の人の課税引き上げ」というのがあるのだが、ジョーは「自分が金持ちになった時に税金が高いのは困るから」ということでMcCainに投票しようかな、と思っているのであった。以前も能天気なアメリカ人というエントリーで書きましたが、アメリカ人は

国民の19%が「自分は国でトップ1%の稼ぎ」と思ってるのだそうだ。さらに、その次の20%も「一生のうちいつかはトップ1%の稼ぎができる」と思っている。つまり、国民の2人に1人近くが「今既に、もしくはやがて、大金持ちになれる」と信じているのである。

ミドル層が反福祉の共和党支持なのはよその国からするととても不可思議なのだが、こういう「いつかは自分も大金持ち」というアメリカンドリームがその理由です。

(まぁ、それだけでなく、「政府にお世話になるなんてごめん被る。年金も保険も国にしていただかなくて結構。自分のことは自分でするぞよ」という独立精神も強くあるのだが。)

さて、話しを戻してもう一つジョークの元ネタに、McCainはお金持ちで自分が何軒家を持っているかもわからない、というのがあります。以前インタビューで聞かれて答えられず、後になってから「7軒」と答えて話題になったのであった。

・・・・と長い背景説明の後でどんなジョークだったかと言いますと

「水道屋のジョーは25万ドル以上の収入になったりしない、とオバマは言うが、実は高収入の秘密がある。とある富豪の夫婦がジョーを好条件で雇って、自分の7軒の家全ての水道工事を頼むことにしたのだ。」

・・・って、書きながら自分でも面白くありません。「笑い」の国境の壁は高いのぉ。それでもチャレンジしてみたい方は冒頭のビデオなど見てみてくださいませ。

Obama vs McCainジョークの戦い」への12件のフィードバック

  1. サブプライムで家を失った人もいる中で七軒ですか。。。
    質素な生活をしている政治家はいないのでしょうか?

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  2. >>柿の葉茶さん
    アメリカでは七軒だと十分質素だと思いますが。。。ちなみに友人の日本人は柿の葉茶さんが余りに贅沢な暮らしを送っていると憤慨していました。もっと質素な生活をした方がいいですよ。

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  3. 持ち家七軒で質素なんてありえない。現にアメリカには今回の金融危機で家を失った人がたくさんいる。この前の金融機関に対する公的資金投入が一度下院で否決されたのだって、投入先となる金融機関のCEOの法外な報酬が世論の反発を招いたからだし。

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  4. 面白すぎるビデオありがとうございます!
    オバマサポーターの私ですが、マケインさんのスピーチ大爆笑です(ブッシュさんやペイリンさんと違ってちゃんと英語が話せるのですね)。マケインさん本当にお茶目でキュートです。
    でもオバマサポーターだから言うわけではないですが、オバマさんのジョークもちょっとブラックで(人種的な関係はなし)良かったのではないでしょうか。特にグルメでシャンパンつきの豪華な食事をするなんて、AIGのExecutive meetingみたいだ、といったとき、ちょっと場が凍りついたような気がしたのですが…でもこんなガス抜きできる場があるなんて本当に面白いですね。
    最後に「オバマがんばれ!」

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  5. 他人が貧しいからって、質素な生活を押し付けるのはどうかなっと思っちゃって。ある人から見れば質素な生活が贅沢に見えたりするわけです。日本の貧困がどれだけ甘いかは皆知ってるでしょ。それと同じ。要するに言いたいことは本人が暮らしたいように暮らせるのが幸せなんじゃないのってこと。

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  6. 持ち家七軒で質素っていうのは冗談ね。貧困層に遠慮なんかしていたら普段の生活が送れなくなると思うし、貧しい者の味方とか自称する政治家は信用できないね。ちなみに公的資金投入で一度否決されたのは家をたくさん持っているマケイン候補の共和党の多数が反対に回ったからだよね。

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  7. 1)http://jinandtonic.air-nifty.com/blog/2008/10/post-bf4c.html
    大統領選ウォッチャー
    2)http://news.goo.ne.jp/article/gooeditor/world/gooeditor-20081019-01.html
    <ジョーク合戦の勝敗は>抄訳+訳注あり。

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  8. 今ミンダナオのダバオで短期ボランティアしてる日本のIT系サラリーマンです。ネットを彷徨ってたら、チカさんブログを発見し、面白いのでちょっとお邪魔させてもらいました。チカさんの経歴はすごいですがミンダナオにも行ったことがあるそうで。
    英語は何となくわかるので、たまに映画を見ますがコメディは全くもってわからないです。この前もMy bestfriend’s girlというのを見ましたが、面白いかどうかの前にコメディの英語は難しい気がしてわからないです。
    オバマvsマケインもCNNとかでちょっと見ましが、???です。

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  9. chikaです。
    一国の主たるものがお金持ちなのはいいことなのか悪いことなのか。私だったら、そのお金を自分で稼いだのかってのは気になりますな。国のトップは国民を豊かにして欲しいので、自分ひとりすら豊かにできない人は不安。(一方単に相続財産を食いつぶしている、というのだと能力(または運)の証明にならないから「自分で・・」というのが大事かと。)
    >コメディの英語は難しい
    英語が難しいというより、内容が難しいんだと思います。笑い、というのはいろいろな背景知識を共有していないと取れず、しかもその文化に独特でかつ最近の話を背景にしていることが多いので。。。。

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