「個人が個人に金を貸すサイト」のZopaが日本に進出するそうです。2年ほど前に「P2Pローン、もしくはソーシャル金貸し」というエントリーで、主に競合のProsperのことを取り上げましたが。日本の金融ルール下でもできるんだ!という驚きが。
5年ほど前、Bay Areaの住宅相場・金利・日本経済というエントリーでこんなことを書きました。
リスクに見合った金利で資金を融通する仕組みがない」ことが、日本経済が立ち直らない理由だと思う。
アメリカでは、企業の資金調達でも、株式、債権の市場が充実しているのはよく知られているところだが、それ以外でも、例えば
売掛債権を割引して買ってくれるfactoringなんかが普通に存在する。もちろん、リスクが高ければ、その分金利(や手数料)が高いことでバランスが
取られている。しかし、日本ではこれは「手形割引」てな感じで電信柱なんかに張り紙がはってある、ちょっとアブナイ金融会社の世界。日本で総合商社という、世界に類を見ない業種が繁栄したのも、正当なリスクに見合った金利で資金を提供する金融機関がないか
らだと常々思っていた。おおざっぱに言うと、売り買いの取引の間に入り、売り手には早めに料金を支払い、買い手からは遅めに料金を受領して、ファイナンス
機能を提供するのが、重要な商社機能とされている。trade
financeというかっこよい言い方をするが、要は手形割引を大々的にやってるだけともいえる。でも、まともな金融機関がこういう機能を提供しないの
で、人気者になった。
というわけで、新しい形態の金融業が日本に登場するのは大変よいことだとは思いますが、しかし、結局アメリカのこの手のP2Pローンの金利設定は、借り手のクレジットスコアに寄るところが大きい。クレジットスコアは、過去の借金返済状況を記録したクレジットヒストリーに基づくもので、全米で3つの民間企業が握っている。「アメリカ人としての人間の点数」みたいなものです。で、P2Pローン申し込みで、どんなお涙頂戴のストーリーを書いても、結局はクレジットスコアで金利が決まる、と。
(クレジットヒストリーについては、クレジット支払い怖いをご覧アレ。)
これがない日本で、どうやって借り手のリスクを見極めるのか興味津々。「勤務先」だったりすると、今の銀行と変わらないですねw。
闇金の新たな顧客獲得手段になってしまう気がします。
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ソーシャル金貸しZopaが日本に来るとは
オークション方式で個人間無担保融資・ソーシャル融資サービス「Zopa」が日本上陸
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初コメントです。
面白いですねー、P2Pの金貸し。
個人の選択肢が銀行か消費者金融だけじゃ極端すぎるし。
商社の話も納得です。
日本人はリスクが嫌いな民族なんでしょーかね。。
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