職場での日米文化摩擦解消セミナー

知人のRochelle Koppさんが、セミナーをやるそうです。RochelleはJapan Intercultural Consultingという会社を経営、日本人駐在員と、日本人と仕事をするアメリカ人、双方を対象に、職場での文化摩擦解消のための様々なセミナーやコンサルティングを行っています。

シリコンバレーでは、6月12日にアメリカ人向けのセミナー、6月13日に日本人向けの業績評価とセクハラに関するセミナーを行うとのこと。それ以外にニューヨークミシガンでも行うそうです。

なお、北カリフォルニアに住む日本人が起こす問題で、領事館の世話にならなけらばならないような事態(つまり警察沙汰)の殆どがセクハラとドメスティックバイオレンスだそうです。

サンフランシスコ日本領事館のサイトに寄れば、ドメスティックバイオレンスで捕まった日本人の事例は・・・・

・・・邦人男性が友人である当地留学中の女子学生宅を訪問した際、帰国前日に些細なことから口論となって女子学生を殴り・・・

・・・恋人同士の留学生が自宅(男性宅)で喧嘩となり、思わず女性を殴ってしまった・・・

・・・サンフランシスコ空港内の国際線荷物検査所付近で些細なことで夫が妻を殴ってしまい・・・

いや、しかしな、それってどういうやつよ、と思った私。「些細なこと」でとか、「思わず」殴るって、どういう凶暴なやつやねん。ま、家の中でならまだしも(それでも私は絶対許さないが)、空港で「些細なこと」で殴る人は、今までどれくらい人に見えないところで殴ってたか。

なお、男性の名誉のために言うと、逮捕される女性の例も出てます。

米国人夫と自宅で夫婦喧嘩の翌日、夫が警察に訴えたため、妻が逮捕

いずれにせよ、このサイトで領事館はこんな風に言ってます。

以上の事例からもいえるようにドメスティック・バイオレンスは、お互いの些細な行き違い、疲れが出ている時や余裕がない場合に、冷静さを失って起きています。

・・・・むむむ。この文章に超違和感を感じる私は変?「些細な行き違い」「疲れ」「余裕がない」というくらいで殴る人って、尋常ではない、と私は思うんですが。この書き方だとなんとなく「こんな軽いことで捕まるんですよ」と言ってるニュアンスに感じられる。(殴る以外にも「襟くびを掴んだだけ」という例も出てますが、それにしたってありえないって感じ。即刻別居だな。)

ま、これを読んで、「え、こんな軽いことでドメスティックバイオレンスなのか」と思った方は、会社でのセクハラの方も注意された方がよろしいかと。転ばぬ先の杖で、冒頭のセミナーなど行ってみてください。

以下余談ですが、セミナーをやるRochelleは、大学から日本語を勉強し、2年東京で働いただけで、日本語で本を数冊書くほどに日本語をマスター。「一応、エディターに手
を入れてもらう」とのことですが、それでもスゴイですネェ。逆に言えば、言語ってそれ位の勢いでマスターできるものだ、という気迫で頑張った方がいいか
な、という気もします。

こちらに住んでいる日本人を見ると、アメリカに住み始めて「1年目」で、その後何年(または何十年)住んで上達するレベルの7-8割に到達してしまっている感強し。(あくまで主観的判断で)。
1年過ぎたあとに、それまでと異なる斬新な勉強法を取り入れれば話は別ですが、普通は最初の1-2年が勝負って感じかと。このあたりで上達しないと、諦めちゃうというのもあるかも。

 

職場での日米文化摩擦解消セミナー」への8件のフィードバック

  1. ども、はじめまして。いつも楽しく読ませてもらってます。
    ドメスティックバイオレンスは完全に女性に有利に出来てると思っていたんですが、女性が逮捕される場合もあるんですねぇ。
    ちなみに、私はハワイに住んでるんですが、何年か前に些細な事から彼女と喧嘩した時に、ガラスで出来た灰皿を投げつけられたり、キックとパンチが激しく飛んできたので羽交い締めにしてポリスを呼んだら、「今度こうゆう事があったら逮捕するぞ。」と口から出血してる私に(!)言ったので唖然としましたよ。。。orz
    そんなワケで、ドメスティックバイオレンスってのは(アメリカの場合は)男性側が全く悪くなかろうが、女性に有利に出来てるのでとにかく逃げるしか無い。 なんて、Chikaさんの記事を読む今の今まで思ってました。。。(^^;

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  2. 「RochelleはJapan Intercultural Consultingという会社を経営、日本人駐在員と、日本人と仕事をするアメリカ人、双方を対象に、職場での文化摩擦解消のための様々なセミナーやコンサルティングを行っています。」ということですが、80年代でも無いのに、こんなニッチがいまだに存在し、ちゃんとしたビジネスにつながっていること自体に驚いています。儲かるのかなー?

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  3. chikaさんこんにちは。初めてコメントしてみます。
    「普通は最初の1-2年が勝負って感じかと。このあたりで上達しないと、諦めちゃうというのもあるかも」に同感です。2年くらい経つと、自分の話せるレベルに合わせたなりのコミュニケーション方法を確立してくるので、用が足りるようになる気がします。話せない人も、話せないなりに用が足せるようになるというか。
    その意味でも、「この言語をマスターするぞ」と頑張って気合が入っているうちの伸びが一番大きいのでしょうね。自分も、アメリカに来る前の2年ほどで気合を入れて勉強していた頃の遺産(!?)が一番役に立っている気がします。

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  4. chikaです。
    3人それぞれ違うところに反応されてて楽しいですね。
    >ドメスティックバイオレンスってのは(アメリカの場合は)男性側が全く悪くなかろうが、女性に有利に出来てる
    ちなみに、私の親戚がハワイはオアフでprobation officer(保護監察官)をしており、対象とする犯罪がDVという、DV専門。先日
    「どんな人がハワイでDVするの?」
    と聞いたら、「30代から40代、圧倒的に男。女の人はいたとしても、男性からのDVに反撃した、というケースが殆ど」とのこと。ということで「DVと言えば男」と警察側も思い込んでいるのかも。偏見が先にある、という可能性もありますが。
    >80年代でも無いのに、こんなニッチがいまだに存在
    80年代と今とで、駐在員のマインドセットはそれほど変わってないってことないですか?かえって人数が増えた分ビジネスチャンスは広がってるんじゃないんでしょうか?
    >頑張って気合が入っているうちの伸びが一番大きい
    そうなんですよね~。結局大人になってから学ぶ外国語って、その国に住んでるくらいじゃ上達しないんですよね・・・。

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  5. 領事館も甘いですよね。コミュニケーションがうまく取れない自分の未熟さを暴力でごまかすような人はその根性から直すべきなのです。年齢を重ねるだけでは根本的な未熟さに成長はないはず。
    他にも自分の精神的な未熟さを色々な方法でごまかす人が結構多いですね。そういうのと出くわした方は本当に迷惑。
    例えばハラスメント、
    嫌がらせ行為を平気で行える人達が普通ではないのだと認識できる世の中になって欲しいものです。。。自分で自分の価値を下げるような行為をしているからいつまでも他人が気になったり、嫉妬したりしてそれが引き金になって病んだ行為にでるのです。

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  6. >こんなニッチがいまだに存在し、ちゃんとしたビジネスにつながっていること自体に驚いています。儲かるのかなー?
    このコメントはとても興味深いと思いました。とても忙しくしていますので。:)
    >80年代と今とで、駐在員のマインドセットはそれほど変わってないってことないですか?かえって人数が増えた分ビジネスチャンスは広がってるんじゃないんでしょうか?
    ちょうど、その通りです。尚、日本企業はますますアメリカに進出して、アメリカ人を雇って重要なポストに登用していますので、そのアメリカ人社員の日本文化・日本ビジネスへの理解がますます必要になっています。文化のギャップはいまだに大きくて、埋めるには両側の努力が必要です。
    ロッシェル・カップ

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  7. 40代の男性です。「即刻別居だな。」を読んで考え込んでしまいました。
    私が子どもの頃は、家も狭くて、兄弟も多くて、毎日兄弟げんかをしていました。殴り合って、仲直りして、また殴り合って、また仲直りして、そうして育って来ました。
    だから、襟首をつかんだくらいで、即刻別居(=修復不能な人間関係の断絶を招く)というのは、そんなものなのか、というのが感想です。ジェネレーションギャップというのは、こういう所から来るのでしょうね。

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  8. chikaです。
    兄弟げんかと夫婦喧嘩は随分違わないですか?
    大人は凶器も使えるし、そうでなくても、大の大人が本気で殴ったら大変なことになります。(男女とも。)
    「そんなに本気で殴らないから大丈夫」
    という手加減ができるのであれば、そもそも殴らずに問題解決すればよいわけで・・・・「襟首をつかむくらいなら大丈夫」も同様で、肉体的威圧を与えずに怒りをコミュニケートするという自己コントロールができない人は恐ろしいです。
    ちなみに、私、うーんと若かりし頃、私の頭上の「壁」を殴られたことがありますが、そのときはすぐ別れました。襟首をつかまれるのとどっちが怖いか・・・うーん、同じくらいかな、と言う感じです。
    なお、そんな私も、小学生のときは箒で人を殴ったりしてました。はい。

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