自分を良く見せる努力より他人を良く見る努力

物事は何事もバランスが大事。ということで、昨日書いた「頭が良いフリをする方法」の逆の勧めです。

Don’t be interesting — be interested.

Built to Lastを書いた著名コンサルタント、Jim Collinsが「座右の銘」ということで、Business2.0のGolden Rulesに寄せた言葉。「興味深い人であろうとがんばるより、相手に興味を持とう」と。

これは、Jim Collinsがスタンフォードのビジネススクールで教えていた頃、彼のメンターに忠告されたのだそうだ。

"It occurs to me, Jim, that you spend too much time trying to be
interesting," he said. "Why don’t you invest more time being
interested?"

「きみは、自分に興味を思ってもらうために、あまりに時間を使いすぎていないか。それより、相手をもっと知ることに時間を使ったらどうか?」と。

By practicing the art of being interested, the majority of people can
become fascinating teachers; nearly everyone has an interesting story
to tell.

興味を持って話を聞けば、殆どの人から学ぶものがある。誰もが一つは面白い話を持っている、と。

「おお、その通りだ」と反省し、Jim Collinsはその後この教えを守るべく努力するが

I can’t say that I live this rule perfectly. When tired, I find that I
spend more time trying to be interesting than exercising the discipline
of asking genuine questions.

疲れてくると、ついつい自分のことを面白く見せることに時間を使いすぎて、相手を知ろうとする努力を怠ってしまう、と。

昨日書いたような
1.外向的弾丸しゃべり
2.批判(というのがいいすぎだったら、評論的、でもいいけど、とにかく自分独自のjudgment)
3.得意分野について語る
といったことは、自分を印象深い人に仕立て上げるための方法なのだが、これ、得意な人にとってはいとも簡単なこと。

Jim Collinsも、マネジメントコンサルティング以外にロッククライミングにも精通しているとのことで、多方面にわたった面白い話ができる人なのであろう。そういう人にとっては、上記1-3は、半睡眠状態でもできること。自分の中から出てくるものだから、過去に話したことの再利用も可能だし。

しかし、相手に興味を持って、相手をよく知ろうと質問する、というのは、毎回毎回新たな挑戦。かなりの注意力を必要とする。自己顕示欲も抑えないといけないし。が、それを乗り越えてがんばることで、相手を気持ちよくし、しかも、自分が新たなことを学ぶことができる。

とはいうものの、相手の話を聞くばかりで、自分のことを話さない人も、それはそれでつまらない。冒頭で申し上げたとおり、世の中何事もバランスが肝要なのでありましょう。ポイントは、自分がどっちに傾きがちかを知って、そこから逆側に一歩でも近づく努力をする、ということでしょうか。

自分を良く見せる努力より他人を良く見る努力」への8件のフィードバック

  1. Chika-san こんにちは。
    結構皆が陥りやすい罠ですね。いい勉強になりました。
    こういうことで勝ち・負けというのも変ですが、
    会話した後に、
    自分のことをどれだけ相手に知られたか、と、相手のことをどれだけ知ったか、を比べて比率がどちらに傾いているか考えるとよい、と何処かで読んだ事があります。
    会話した後に、相手の事を多く知ったな・・・という方が会話上手なんだそうです。
    気をつけよっと。

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  2. むむむむ。。。。精進します。
    でも、他人の良い所って他人の悪い所でもある事って多くないですか?これもバランスしょうか。

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  3. kima-san,
    どもです。
    一般論ですけど、日本の、とくに女の人は、聞き上手すぎる傾向が大きく、どちらかというと、自分のことを面白く見せる努力の方に力を割いたほうがいい人が多いのでは、と思います。「会話した後に、相手の事を多く知ったな・・・という方が会話上手」というのは、ちょっと行き過ぎで、相手のことを知った分と、自分のことを知ってもらった分がevenになる位がよいのでは、と。
    haha-san,
    うーん、良いところと悪いところは、やっぱり違うんじゃないかなぁ・・。ただ、得意と不得意は裏表、っていうのは真実ですね。
    私個人としては、良いところを探すというより、面白い・興味深いところを探すのが好きです。こんな人が、思いがけなくこんなことを、みたいな。不思議探検!

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  4. Chika-san,
    なるほど、何事もバランスが肝心という部分を抜かしていました。
    先日クローゼットの奥でたまたま発見した少し黄ばんでいる本「ソフィーの世界」(Sophie’s World)を読んでいるのですが、Chika-sanの記事を読んだ後に
    お!
    ということがありました。
    ソクラテスはあまり人に教える立場にはならなかった。人から学ぶことが好きで、よく質問をしていた・・・みたいな文章がありました。
    有名な哲学者も実はこのルールを実践している人のうちの1人だったのかもと思いました。

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  5. こんにちは!
    ふとしたことから、こちらのブログにたどり着いて、昨日から楽しませてもらっています。これからも、きっと継続的にお邪魔させていただくことになるでしょう!
    今日のテーマですが、普段は無口な人がみんなが行き詰まった時に、一言なんだけれども、非常に重い発言をする、なんてことが良くありますよね。あれと似たようなところがありませんかね?

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  6. Chika-san
    >良いところと悪いところは、やっぱり違うんじゃないかなぁ・
    うーん、そうですね。言葉を並べてみるとそうですね。僕は、この時、なんとなく、才覚みたいな事をイメージして書き込んでいました。優れている部分こそ、落とし穴のような。。
    >こんな人が、思いがけなくこんなことを、みたいな。不思議探検!
    これは、とても女性的だなぁと感じました。女性的だと言うと、Chika-sanが語られる自己像からは、思いがけない発見でしょうか?(^^
    気を悪くされたら申し訳ない。
    ジェンダー論では無いです。感想です。

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  7. すっげー面白い!
    ただ、僕は、男社会でコミュニケーションをとる能力が著しく欠落しているので、わからない部分が多々あるのですが。。
    構造的には、理解しているつもりです。。

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