精子バンク兄弟姉妹の出会い系サイト

New York TimesのHello, I’m your sister.  Our father is donor 150. は、DonorSiblingRegistry.comを通じて出会った、人工授精きょうだいの話。精子バンクを利用して生まれた子供たちが、同じ精子で生まれたきょうだいに出会うための登録サイト。精子バンク業者名+登録番号で検索する。

一応、「やっぱり自分の子供が知りたい」という精子提供者からの情報も受け付けているが、そういう人が名乗り出るケースは稀で、殆どは異父きょうだい間の出会いとのこと。いわく

The registry especially welcomes donors who want to shed their anonymity, but the vast majority of the site’s 1,001 matches are between half-siblings.

とのこと。それはそうだろう。しかし、1001組も発見されたんですね。サイトでは2002年時点で37件、と書いてあるから、そのあと、どっとマッチングが進んでいるようだ。

中には、同じ父親の5人きょうだい、なんていう子供たちもいるそう。

Liz Herzog, 12, and Callie Frasier-Walker, 10, for instance, carry the same dimple near their right eye.

"She looks up to me," said Liz, of Chicago, who was an only child before learning of Callie and six other half-siblings but seemed to have had no trouble stepping into her older-sister role. Finding her brothers and sisters, Liz said, "was the best thing in the world,"

ということで、なーんと10歳と12歳の子供まで出会っているそうです。

さっぱりしてるなぁ。

ちなみに、アメリカは国全体として出生率が高い。先進国では稀な高出生率。このまま行くと、20年後くらいに高齢化が殆ど進んでいない先進国はアメリカだけになるらしい。中国も一人っ子政策で一気に高齢化が進むようだし。

日本だと、結婚してない人、結婚しても子供がいない人は、私の知る限りではたくさんいるが、アメリカ人の知人では非常に少ない。特に、結婚しているのに子供がいない人はかなり稀。みんなバカスカ子供がいる。これは、思うに、家が広いからではあるまいか。子供部屋に加え、住み込みのお手伝いさん用の部屋を確保、なんていうのも物理的に可能。延べ床面積200平方メートルが狭いとみなされる国ならでは。

さらには、精子バンクで人工授精を試みる人の話も、身近でもポロリポロリと聞く。子供ができないカップルに加え、未婚だが子供は欲しい、という人もいる。(というか、伝え聞くのは、未婚の母親の話ばかり。カップルは精子バンクを使っても公表しないのでは、と推測。)ゲイのカップルが人工授精で子供を作る、なんてのも、少なくともゲイのメッカ、サンフランシスコを擁するベイエリアでは増えてきているらしい。ゲイのバイオロジカルクロックというエントリーで「ホモのカップルでは最近は子作りがおしゃれらしい」と書いたが、実はレズビアンカップルでは、精子バンクを使って子作り、というのがずっと行われてきたようだ。

養子をもらってくる、というのもよく聞く話。中国からもらってくるケースも多く、明らかに白人の母親・父親と、明らかに100%東洋人の女の子の親子連れを時々見かける。(中国からの養子は全て女の子)。

出生率が高くて周りに子供がたくさんいるから、ついついつられて、いろんな人がいろんな方法で子供を作ろうとするのか、いろんな人がいろんな方法で子供を作るから出生率が高いのか。きっと両方なのでありましょう。

ちなみに、私のダンナ側のイトコ(♀)が言っていたのだが、ある日大学院時代(Wharton)の仲良し女友達から電話があって、「私の子供の父親を選ぶのを手伝って欲しい」と。(双方30代半ば)

イトコ殿が

「そういう恋愛関係の話、苦手だからパス」

というと、

「いや、恋愛の話じゃなくて、精子バンクでよい提供者を選ぶのを手伝って欲しいだけ。このURLのサイトを開いてみて」

ということで、同じサイトを見ながら、電話越しにいろいろな精子提供者の条件について語り合って選択を手伝ったとのこと。

ちなみに、そのときは「一回分購入」と「全買占め」のオプションがあって、後者だと、その提供者の精子を全て買い占め可能。これには、

1)複数の子供を作る際に、子供たちの父親が同じ人になる
2)別の人が同じ人の精子を使って子供を作ることができない

という二つのメリットがあるそうです。リスク分散という意味では、別の人を父親に選んどいた方がよさそうだけど。女友達殿は、「買占めオプション」を選び、一人目は無事懐妊。二人目も作ろうとして数回トライしたがだめで、買い占めた精子も使い果たしたのであきらめ、一人っ子を母子家庭で育ててるそうです。

うちのダンナが昔ネットスケープで働いていた頃の同僚の女性でも、30代半ばにして

「結婚はしない。子供は作る」

と決め、精子バンクを利用して人工授精を何度もした人がいた。しかし、子供ができないので、あきらめて南米に行って養子縁組の手続きをしてきた。が、もらってくるはずの赤ちゃんがアメリカに来られるよう手続きをしている間に人工授精成功。一度に2人の乳飲み子の母親に。会社をやめ、生活費の安いところに引っ越し、専業母になったそうである。

***

最近Are Men Necessaryという本が出た。メディアでどういう風に女性が扱われてるか・・・とか、そういうことが書かれているらしい。11月8日に出たばかりで、読んでませんが。でも、いまのところ精子は必要デスね。

精子バンク兄弟姉妹の出会い系サイト」への8件のフィードバック

  1. 昔、Bay Areaで働いてたことがある(今は日本)ので、楽しく、懐かしく、読ませてもらってます。
    当時同僚のアメリカ人男性(カソリック)がUnexpectedに3人目の子供ができました。カソリックなのでUnexpectedな理由はわかりますよね・・?
    それで奥さんに怒られて、すぐにパイプカットに行きました。こんな宗教的な理由もあるのではないでしょうか?

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  2. いま日本では ER の第9シーズンを地上波で放送しているのですが、先週の放送でレズのはずのER部長が妊娠。「えぇ〜〜、相手は誰!?」と思ったら最後のほうでレズのパートナーといっしょに「妊娠したの」と報告してるし。。。つまり、そういうことなんでしょうね(なんてタイムリーな放送だ:笑)

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  3. shiro-san, Kenny-san,
    おお、そうでした。カトリックという大事なファクターを書くのを忘れておりました。国によっては、カトリック司教は、Abortionどころか、避妊禁止を説いたりしてて、すごいですよね。
    Gnue-san、
    それは、タイムリーでした;-) レズのカップルって、子沢山な人もいるみたいですね。4-5人子供がいたりとか。(両方で作って生産性2倍・・なんていうすごいこともできるのか・・・な?)

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  4. >Gnue-san
    少しネタばれが入りますが、
    その話は後で もう少し詳しく語られます。
    またそこで、レズカップルの子供を持つときの
    一場面を垣間見ることも出来ます。

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