ベンチャーコンファレンス:DEMO

新日本監査法人の株式公開センサーという季刊誌に書いたコラムです。ちょっと古い話ですが、9月に行われたDEMO fall 2005というコンファレンスについてのもの。

開催地はHuntington BeachというLos Angelesの南にある海辺の町。このとき撮ったビーチの写真をFlickrに載せてあります。中々いい感じ。左の写真のような感じ。(ホテルの正面の浜辺にて)

DEMOは、元々消費者向けの、いわゆるガジェットチックなモノ・サービスが多いコンファレンスではありますが、それにしてもその手のが多かった。Web2.0っていうとかっこいいけど、BtoCっていうとイマイチですなぁ・・。

ちなみに、某ベンチャーのVPを勤める知人♀が生後3週間の赤ちゃんを連れて出展者として来ていました。ベイエリアから南カリフォルニアまで、8時間かけて車で来たとのこと。ダンナが子守として会社を休んで同行。2人とも

「まさかこんなに大変だとは予想していなかった・・・」

とクタクタになってましたが。普通大変だと想像するよなぁ・・・。会期中、会場のホテルで、哺乳瓶片手に湯を求めて彷徨うダンナさんにばったり出会いましたが、目がうつろでしたな。

また、うちのダンナの会社も出ていたんですが、いかんせんバリバリの企業向けソフトウェアなので、ちょっと場違いでありました。が、「DEMOに出る」ということで、あちこちから取材が来て、PR効果はバッチリだったそう。会場のホテルですれ違ったどこかの会社の人たちも

「会場で商談が成立したわけではないが、これほどたくさんプレスに注目してもらう機会は中々ないから、その意味では良かった」

と話し合っていて、どこの会社も皆同じの模様。

という訳で本文です。

***

9月に行われたDEMOfall2005というコンファレンスに行ってきた。65社のスタートアップが、次々に壇上でプレゼンテーションを行うのがメインのイベントである。参加企業は、主催者に選ばれた会社のみ。通常の展示会とは違い、プレゼンテーションを行う側は無料で出展、メディア関係者やベンチャーキャピタリストなどが料金を払って見に来る。

「テクノロジーに関わるイノベーションなら何でも」というのがうたい文句だが、IT関連企業がほとんど。また、消費者向け製品がDEMOの得意分野であり、過去にはデジタルビデオレコーダーのTivoや、PDAのPalmPilotがDEMOの壇上で発表され話題を呼んだ。今回は、インターネットバブル崩壊で一旦は姿を消した「消費者向けオンライン事業」が多々登場。「ドット・コム」「BtoC」といわれたビジネスモデルである。例えば、オンラインショップを実際の店舗のように3Dで見せるJoy2Shopや、家族や友人とインターネットを使って音声録音をやり取りできるYackPackなどが話題になっていた。

実際のところ、DEMOに限らず、最近「BtoC」事業にベンチャーキャピタルの関心も集まっている。例えば、DEMO同様、選ばれたスタートアップがプレゼンテーションを行い、投資家やアナリストが観客としてやってくるコンファレンスに、VentureWireという会社が主催するものがある。こちらは、「ヘルスケア」「消費者向け」「半導体」など、分野ごとに分けて行われているが、昨年は「半導体」は閑古鳥がなき、「消費者向け」は賑わう、という状況だった。

原因としては、Googleは無論のこと、YahooやeBay、Amazonといった消費者向けビジネスを柱とする企業が好調なことが大きいだろう。好調な企業と同じカテゴリーのスタートアップの方が上場しやすく、また、好調な企業に買収してもらえる可能性もあるからだ。

しかし、「流行っているから」といって今から乗り出しても、数年すればまた企業向けの堅いソフトウェアやら半導体が勝者になっている可能性もある。実際、1990年代の終わりには「インターネットのサーチ事業はもう終わり。これ以上、大型の新企業が誕生する余地はない。」というのが大方の見方だったが、実はこの頃静かにGoogleが創業されていた。ベンチャーの流行り廃りは、洋服の流行しかり、何度も繰り返されるもの。振り回されずにわが道を行くのが大事ということか。

***

さて、DEMOに話を戻して、どこから出展するスタートアップがやってきているか見てみると、圧倒的にシリコンバレーが多く、半数以上はこの地からのもの。起業で知られるテキサス、マサチューセッツからの企業は2-3社程度しかない。一方、少数だが海外の企業もいる。カナダはもちろんのこと、南アフリカ、イギリスからも参加している。

ということは、日本の会社がいてもおかしくないわけだ。DEMOで受けそうな、消費者向けのちょっと面白いハイテク・グッズ、いわゆる「ガジェット」は日本の強いところでもある。特にアメリカより優に数年は進んでいる携帯電話やブロードバンドの環境を利用した、あっと驚くサービスやグッズなどはたくさんありそうだ。

DEMOはアメリカのメディアからの注目も高く、「数千の応募企業から選ばれた数十社」ということで、出展できればちょっとした「ハク」がつくイベントでもある。次回のDEMOは2006年2月。応募はhttp://www.demo.com/conf/launch/applyからオンラインでできる。我はと思わんベンチャーの方は是非応募してみてください。

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