昨日まで3連休。日曜の7月4日(July Fourth)はアメリカ独立記念日であった。庶民的には、BBQをして花火を見る日だ。ダンナの会社の人の家に招かれたので行ってきた。高級住宅地の町の一部ではあるが、人里離れた山の中に、21エーカー(84,000㎡、このサイトによると東京ドーム1.8個分)の土地を買って、8年がかりで建てられた家である。やっと完成したので、お披露目をかねてJuly Fourth Partyとあいなったのだ。
この家というのが
1)ふもとから山を切り崩しつつ道路を引き
2)水道もガスも電気も下水も全て自前で設置
というもの。詳しくは設計図から工事中の写真や開発の経緯を追ったサイトをご覧ください。
パーティ参加者は、ふもとに車を置いて、家まではシャトルで送り迎え、というセッティングになっていた。帰りのシャトルで乗り合わせた参加家族の子供が
「どうしてこの家のドライブウェーはこんなに長いの?」
と聞いていたが、確かに車で5分以上かかりました。「悪者がまず電話線を切ってから潜入、家族を人質にとって恐怖のどん底に陥れる」という類の恐怖映画の舞台に使えそうな家だ。新聞配達・郵便配達は家まで来てくれるんだろうか?
開発にかかった8年の間には
1)開発許可が下りないので、所在地であるLos Altos Hillsの町の開発許認可コミッティにダンナさん自らが立候補して当選、インサイダーとして政治力を行使(いいのか?)
2)バブル崩壊で開発資金がピンチに、一旦工事を中断、敷地を一部切り売りして乗り切る
という力業を行使、しかも工事の隅々に渡るまで予算削減努力を惜しまず、「台所のレンジフードはカスタムメードだと高いから、既製品を買ってきて親戚に溶接させて改造」という細やかさ。
体力あるなぁ。
そんな面倒なことをしてまで豪邸に住みたくないや、と思っちゃう私は凡人なのであります。
いやはや、アメリカの「大草原の小さな家」精神が今も生きてるっていうのか….Do it yourselfもここまでいくとコワイかも。
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オーナー夫婦の奥様、携帯電話らしきものを三つ腰にぶら下げておられました。彼女はいくつかのベンチャーのCFOを掛け持ちしている方なのですが、超ハイパーとのうわさです。(基本的に、この家は彼女のプロジェクトのようです。)
世の中にはエネルギーが有り余っている人がいるんですねー。
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アメリカ人は家の手入れを一生懸命する人が多いし、近所の人と話をしても、やたら家の建て方に詳しいんです(耐震対策の方法とか、屋根の材料の選び方とか。。)家の改装も結構気軽にやってしまうし、私の住んでいる通りでも3件が建て直し中です。ちょっとした修理ならHome Depotで道具と材料を買ってきて自分でやります。
この辺のCommunity Collegeでは、How to Build Your Own Homeというクラスもやっていますが、私も別に自分で家を建てるつもりはなかったのですが受講してみました。家の下水がつまった、ペンキを塗りなおさなきゃならない、シロアリが出た、とかいうときにはPlumberやPainterやらに頼むことになるのですが、向こうは客が女性だと完全になめてかかるし、ものすごくいい加減な事を言うこともあります。最初に自宅を購入したときは、頼んだ人がちゃんと仕事をやってくれているのか解からなかったし、言われる値段が適切なのかもわからなくて、ストレスでした。でも、家の構造や各部分について一通りの知識を得た後は、しっかりそういう人たちを監督することができるようになったし、べらぼうな値段をふっかけられるという事もなくなりました。
アメリカというのはいい加減なことが平気でまかり通るところですから、人にまかせきりにすると時々トンでもないことになります。だから、別に豪邸ではなく普通の家に住んでいる人も自分でできることは自分でやろうとするんだと思います。そして渡辺様が前にお書きになっていたように、きちんと仕事をしてくれる人を見つけたら、とことんつかまえておかなきゃいけないんですよね。
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