MozartとMichael Jacksonと印税

問:MozartとMichael Jackson,の共通点は何でしょう?
答:父親の英才教育で、音楽の天才を開花させたこと。

先週末1984年に作られたAmadeusをDVDで見た。見ながら、少し前に放映されたMichael Jacksonのドキュメンタリーを思い出した。

Michael Jacksonのドキュメンタリーは今年頭に放映された。ダイアナ妃の独占インタビューで有名になったイギリスのMartin Bashirが数ヶ月に及ぶ密着取材と独占インタビューを行って製作したものだが、Michael Jacksonの異様なところが強調されていて、Michael Jacksonは抗議している。確かに番組自体は一方的なところがたくさんあって、Michael Jacksonが抗議したくなるのもわかるが、それを差し引いてもやっぱり「Michael Jacksonは人間として壊れてしまっている」と思わざるを得なかった。アンティーク屋で一日に1億円近い(もっとかも)買い物をしたり、子供たちに仮装用の仮面をつけて出歩いたり。今でも、世界中どこに行っても、周りはファンの絶叫。小さな子供の頃から、狂乱したファンにもみくちゃにされながらの生活がずっと、ずっと続いているのだそうだ。彼には「普通」の生活など想像も付かないことに違いない。

でもMichael Jacksonは天才だ。子供時代の歌・踊りも大したものだが、スリラーで一世を風靡した頃のステージの映像なんか超人的だ。どんなに激しく踊っても頭の高さが微動だにしない。上述のドキュメンタリーを評した記事でも「将来Bashirは忘れられても、Michael Jacksonの名曲は歴史に残る」というのがあったが、これは本当だろう。

Michael Jacksonは自らの才能で莫大な富を築いたわけだが、同じく子供の頃から天才児として名声を集めたMozartは、貧困のうちに35歳の短い人生を閉じている。録音録画技術・著作権・印税のなかった18世紀には、Mozartがどれほど優れた楽曲を作っても、それだけでは金持ちになれなかった。スポンサーがついて、金持ちに音楽を教えて始めてやっていけた。

「録音録画技術・著作権・印税」の3つは、artisticな才能をrewardするという意味で、大きな役割を果たした。技術もさることながら、「著作権」と「印税」という「ビジネスモデル」は非常に画期的だ。多くの人から薄く広く金を集めるシステムというのは、対象を広げることができればものすごく利益を生む。「著作権」と「印税」はその最たるもの。

Michael Jacksonの莫大な富が彼を幸せにしているかどうかは意見が分かれるところだろうが、Mozartのような歴史上屈指の才能が、後世に残る名作を600曲以上も作って、そこから全然利益を得られないシステムというのはやっぱりフェアじゃない、と思う。

現在、「著作権・印税」に関しては、テクノロジー側とハリウッドの戦いが続いており、Napsterもなくなってテクノロジー側は劣勢だ。

しかし、今以上に薄く、しかしより多くの人から課金できる仕組みがきちんと稼動すれば、現在とは異なる才能のrewardが可能になるはずだ。例えばプライバシーを守りながら、オンラインで作品を提供、それがviralに世界に広まるよういなるとか。そうなったら「昔はMichael Jacksonみたいに才能がある人でも、プライバシーを犠牲にしないと才能のrewardをしてもらえなかったんだって。そんなのフェアじゃないよね」といわれるようになるのだろうか。

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