INS shreds documents!!!

今日、Palo Alto Dailyというローカル新聞を読んでいたら、「INS(移民局)が申請書類の山をシュレッダーにかけていたことが発覚」という記事を発見。Palo Alto Dailyの記事はオンラインになっていないので、New York Timesの記事を引用すると・・・・・

The shredded documents — as many as 90,000 — included applications for asylum, citizenship, visas and work permits, and supporting documents such as U.S. and foreign passports and birth and marriage certificates, according to the indictment.

この記事を
「ひどいねぇ」
と思いながら読んでいて、突然目が釘付けに。

シュレッドしていたのがLaguna NiguelのINSオフィスとあるではないか!!奇しくも私は今、去年Laguna Niguelオフィスに申請したgreen cardの延長申請の結果待ちで、これが来るまで国外に出られないのである。

さらに目を皿のようにして読むと、書類がshredされたのは、2月から4月とある。
「2月にバックログを処理するため、パスポートから何から送られてきた書類を全てshred、3月末にはバックログは一掃、しかしその後も1ヶ月ほど毎日来た書類をshred」
と。

ここで、ほっと一息。

私が申請したのは8月。皮肉なことに、この滅茶苦茶な対応のおかげで、私の申請は早く処理されることになったのであった。ふー。

アメリカという国は、ものづくりが不得意なだけじゃなくて、書類処理もとても苦手なので、こういうニュースに憤りは感じるが、驚きはしない。なんというか、
「想定しうる範囲内の出来事」
という感じだ。

なお、Palo Alto Dailyによれば、

There was no INS policy that required this

とある。

こんなことをあえて説明しなければならないくらいINSは疑われているのであるが、それでも「本当か」と疑ってしまう。

「INSに申請した書類をなくされて、何年もかかる処理をもう一回最初からやり直さなければならなくなった」

という話は、私の直接の知り合いからだけでも複数聞いたことがある。しかも、今回のshred事件でも、バックログがなくなった後も1月もshredが続いている。バックログをなくすだけが目標だったらこんなことしなくて良いはず。

ということで、実はアメリカ国内のINSの手続きは全て「宝くじ」方式だったのではないか、という疑いを持ってしまった。定期的に「うぁーもうやってられない、shredしてしまえ」ということが痙攣的に行われていて、運良くshredされない期間に申し込んだ人だけが審査に進んでいるとか。

まぁ、とはいえ、そもそも外国人にこれだけ大盤振る舞いでビザや市民権を出すという素晴らしいポリシーがあるがゆえに、現場は書類で首が回らなくなっているということもあるわけで、仕方ないか・・・。

INS shreds documents!!!」への4件のフィードバック

  1. でもこれ、例の真面目にregistrationに来た中東系の人たち数百人がdetentionされた問題と合わせて考えると、仕方ないでは済まないと思うんですけどね。しかもINSでdetainされた場合はINS管理の施設に入れられるはずが、なぜか一般刑務所に移された人たちがいてハンガーストライキを起こしている話もあります。
    すくなくともこのshred事件が世に出たことで、INSは自身の正統性の立脚点に疑念が鋏まれることになるでしょう。また他国発行のパスポートをshredしたということはホントは国家間の問題にもなるはず。というか法治国家ならそうでなきゃおかしい。(が、アメリカも放置国家だから…)
    ちなみにINSのウェブサイトにビザ申請に使うOF156のPDFがあるのですが、一度ダウンロードしてみると面白いです。まるでFaxでスキャンしたような荒い解像度でしかも斜めってる。やる気のなさと間に合わせ仕事がよくわかります。

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  2. 確かに「仕方ないか」と納得してはいけないかも。
    私は、結構なんでも「仕方ない」と片付けてしまうことが多いんですよね。で、どうしても嫌だったら、その場所(または仕事、人間関係)から去る、というのが私の生き方です。といっても、もちろん何もかもから逃げてたら世界中行くところがなくなるので、やむをえない時だけですが。
    とはいうものの、INSはやる気のない、efficientでない、しょうもないお役所であることに間違いありません。9/11のテロリストの実行犯に、9/11が過ぎて随分たってからビザを送りつけたり・・・(死人に、です)。ただ、移民の私としては憤ることも時としてありますが、間抜けで笑えるところもあった。
    しかも、INSのlegitimacyは9・11以降地に落ち、もうしばらくすると「国内の移民組織」と「国外の人にビザを出す組織」の二つが新たに登場することになっています。
    中東の人たちのdetentionで本当に問題なのはDepartment of Justiceであり、attorney-general Ashcroftの処置にあります。
    こういう問題は、カッとしやすいアメリカのメディアよりEconomistあたりにより次元の高いコメントがでがち。同誌では2001年の11月ごろから何度もこの問題に関してwarningを出していますが、例えば昨年8月29日号の「For whom the Liberty Bell tolls」(誰がために自由の鐘は鳴る)
    http://www.economist.com/displayStory.cfm?Story_ID=1301751
    では、securityとfreedomはどちらも大切で、かつバランスを取らなければならないvalueだが、freedomを減らしたからといって、それが全てsecurity向上に役立つわけではない、と釘を刺しています。
    「Some values—good values—are to some degree always at odds with each other, which means that governments must try to balance them. Freedom and security are two such values, even if the trade-off between them is not as simple as politicians often try to claim: a loss of freedom does not necessarily bring a commensurate gain in security.」
    難しい問題ですが・・・。

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  3. トライアル雇用助成金(試行雇用奨励金)

    トライアル雇用助成金(試行雇用奨励金)とは職業経験、技能、知識等から就職が困難な特定の求職者層について、これらの者を一定期間試行雇用することにより、その適性や業務遂行可能性を見極め、求職者及び求人者の相互理解を促進すること等を通じて、これらの者の早期就職の実現や雇用機会の創出を図ることを目的として支給される助成金です。…

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  4. 雇用調整助成金

    雇用調整助成金とは景気の変動、産業構造の変化等に伴う経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされ、休業等(休業及び教育訓練)又は出向を行った事業主に対し、休業手当相当額及び賃金負担額等の一部を助成するものです。
    この雇用調整助成金は失業予防を目的とした助成金です。…

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