アメリカ納税者はアメリカのNPOを一つ選んで寄付しよう

提案は二つ

  • アメリカに納税している人はアメリカのNPOに寄付しよう
  • その際、自分で一つのNPOを選んで寄付しよう

ということ。

アメリカに納税している人はアメリカのNPOに寄付しよう

なぜなら税金控除があるから。「税金で得するから」という話ではありません。似てるけど少し違う。

「アメリカ政府が実質上マッチアップしてくれる分、寄付金の総額を上げることができるから」

というのが理由。

IRS(国税)により認定された501(c)3というNPOに寄付をすると、税金申告時の収入から控除できる。例えば国税35%、州税10%の人の場合、100ドル寄付すると45ドル税金が減る。大雑把に言って、「半分だけ自己負担」ということになる。

なので、「1000ドルは寄付できるかな」という人は、2000ドル寄付できることになる。税金は、来年のtax return(アメリカ版確定申告)で申告すれば戻ってくる。

つまり、「寄付金の税金控除」というのは

「国や州としても(本当なら入ってくるはずの税金を受け取らないという形で)寄付をするが、どこに寄付するかは一人一人の納税者に任せる」

ということ。別の言葉で言い換えると、

「国や州が意義ある寄付ができるよう、寄付先を選別する義務を納税者が負っている」

とも言える。

せっかくのこの仕組みを無駄にしないよう、アメリカに納税している人は、アメリカのNPOに寄付しましょう。

(ただし、「税金控除がなかったら寄付する金額より、税金分多く寄付する」ということをしないと意味ないですが)。

 (追記:独身・子供なし・住宅ローンなし、などの場合、かなり巨額の寄付をしないと、控除される最低額を超えない、とのコメントを頂きました。詳しくはこちら。)

寄付先は自分で一つ選ぼう

「どこに寄付していいかわからないから複数の団体にばらまく」というのは残念ながらあまりお勧めできない。より正しく運営されている団体、より意義ある活動をしている団体を、自ら真剣に情報を集めて、考えて、一つ選んで寄付しよう。

個々の人々がそれぞれに考えて、一番よいと思う寄付先を選ぶことで、正しい団体がリワードされる。

これは、普通のビジネスの世界と一緒。

「どのソフトウェアがいいかわからないから全部買う」

なんてことをみんながやったら、よりよい製品を開発している人が報われない。

NPOも、より意義のある活動をしているところがリワードされるべき。

「そんなこと言っても、どこがよいかわからない」

というのはわかるが、自分の入手できるだけの情報でいいから入手して、その範囲でベストの寄付先を選ぼうではありませんか。

Charity Navigatorという評価団体のサイトには、災害援助をするNPOのうち評価の高いところのリストがあり、日本の地震に関する寄付の際に、どのようにして寄付先を選ぶべきかのガイドラインが載っている。読むべし。

リストに載っているNPOの名前をクリックすると、それぞれの評価のページに行く。運営資金のどれだけが慈善活動に直接使われているのか、トップの給料はいくらか、といったことがわかりやすくまとめてあるので、これを読むだけでもそれなりにめどがつくのではないかと。

加えて、ガイドラインでも勧められているが、

「しばらく、各団体の日本での活動状況を見て、より正しい援助をしていると思われるところを選ぶ」

ということもできる。今回のレベルの災害だと援助活動はかなり長期化すると思うので、ちょっと様子を見てから寄付先を選んでも全く遅くない。

群衆の英知に触れた昔のエントリーで書いたが、

全体が、それを構成する個人より優れた知恵を生み出す(ためには)、構成員が「独立し」、「分散して」、「それぞれが勝手な理解の仕方をする」という条件を満たしていなければならない

のです。

今回も、全体として、よりよい援助活動が日本に対して行われるように、構成員たる我々は、独立し、分散し、勝手な理解の仕方をして、自分の寄付先を選びましょう。

Charity Navigatorのサイトはこちら (追記:コメント頂きましたが、このサイトからのリンクで寄付しようとすると、Charity Navigatorに手数料を取られるので、情報だけ入手したら各団体のサイトに行って直接寄付するとよいと思います。Charity Navigator自体は評価組織としてはかなりよい、と、ニューヨークにいるNPO専門家の知人に確認しました。もちろん、「Charity Navigatorの活動こそ、最も意義がある」と判断し、ここにどかーんと寄付されてもよろしいかと思います。)

 

アメリカ納税者はアメリカのNPOを一つ選んで寄付しよう」への5件のフィードバック

  1. ご存知とは思いますが、Charity Navigator のページから団体を選んで寄付しようとすると、Charity Navigator が手数料を徴収するようです(4%くらい?)。彼らの提供する情報が有益だと思えたらもちろん手数料を払うもよしですが、寄付額が大きくなると意に反して手数料も高額になってしまうので、その手数料ぶんすら漏らさず寄付にまわしたい、という場合は直接各団体のサイトで寄付するのが良いと思います。

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  2. chikaです。
    Charity Navigator経由で寄付、とは考えたことなかったので、知りませんでした。付記しておきます。Thanks!
    なお、ニューヨークにいるNPOの運営/戦略のプロ(それがずっと仕事)の知人に確認しましたが、Charity Navigator自体は、この手の評価団体の中では多分ベスト、とのことでした。

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  3. chikaです。
    (「日本は寄付を必要とせず」さん、別のエントリーにコメントいただきましたが、イシューがずれているので、こちらに移しました。)
    http://www.nytimes.com/2011/03/16/world/asia/16charity.html?_r=2&emc=tnt&tntemail0=y
    を見ると、International Federation of Red Cross and Red Crescent Societies (IFRC) が3/15に発行した下記のbulletinが引用されています。
    http://www.ifrc.org/docs/appeals/11/JPeqIB3.pdf
    このbulletinには、確かにこう書いてあります。
    The Japanese Red Cross Society, with the support of the International Federation of Red Cross and Red Crescent Societies, has determined that external assistance is not required, and is therefore not seeking funding or other assistance donors at this time.
    IFRCはWikipediaにも、世界の赤十字のコーディネートをする団体として書いてあります。
    http://en.wikipedia.org/wiki/International_Red_Cross_and_Red_Crescent_Movement
    ということで、本当に日本赤十字は海外からの寄付はいらないのか???

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  4. chikaです。
    American Red Crossの人@SiobhanK524
    からtweet ↓ で「もちろん寄付必要」とのこと。Red Crossも混乱してるのかも・・・・。
    @gohsuket @chikawatanabe Hi, I’m Siobhan from @RedCross. Donations are definitely needed to #helpjapan. Info in our FAQs: http://ow.ly/4gWIr

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  5. 本題じゃなくて群集の英知のところなんですが,最近よくそう感じていたところでして,膝を打ちましたです.個人がそれぞれの立場で勝手に理解して主張したらいいのに,と思っちゃうことが本当に多い.他人の批判にそんなにエネルギー使わんと.

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